2022年冬に、スタジオジャパホ代表の私、塚田が「北海道パウダーベルト」をプロスノーボーダーの竹内正則さん一家とともに訪れました。
北海道パウダーベルトとは、北海道の中央に位置し、世界有数のパウダースノーを楽しめるエリアの総称。トマムや富良野、カムイ、黒岳などが含まれます。
初心者やファミリーから、コアなバックカントリーまで幅広い方が楽しめるエリアで、日本中はもちろん、世界各地からスノーボーダーやスキーヤーが訪れています。

私たちがまず向かったのは、世界中のスノーボーダー・スキーヤーから愛されているトマム。
今回は、星野リゾートが運営する「リゾナーレトマム」に宿泊しました。
リゾナーレトマムには、「OTTO SETTE TOMAMU」という最高のレストランがあります。
OTTO SETTE TOMAMUのコンセプトは、北海道の厳選された食材×一流イタリア料理の融合。
北海道の旬な食材の中から一つひとつベストな食材を探し求め、クリエイトされた一皿が日々生まれています。
美味しいのはもちろん、料理の見た目や空間も楽しめますよ。

翌朝、バックカントリーに行きたい気持ちを抑えつつ、初日のため足慣らしでゲレンデへ。
ここトマムでは、CAT(雪上車)ツアーが名物の一つです。
CATツアーとは、雪上車で山奥まで連れていってもらい、誰も滑っていないバックカントリーを楽しむというもの。
ですが、ここトマムのゲレンデも魅力的です。
家族でグルーミングランを堪能するのもいいですし、森の迷路と言われるプチ林間コースは、まさに小さなお子様と一緒にプチバックカントリー気分を味わえます。もちろん翌日のCATツアーの足ならしとして上級者限定解放エリアだけでなく、パーク横の壁や、林を抜けるラインどりなど、様々なコースや仕掛けを施されているのがトマムのゲレンデです。

山頂まで登り、ゴンドラを降りたところにあるのは、霧氷テラスにある「雲Cafe」です。
ここで軽く朝食を食べながら、絶景を眺めるのがおすすめ。
トマムの雪山を一望できる場所にあり、ここで飲むコーヒーは至極の一杯です。
暖かい屋内席も、雪山を直で眺められるテラス席もありますよ。
私たち一行も、トマムの思い出にテラスで家族写真を撮ってみました!

さてゲレンデで滑る一本目は、本州とは桁違いの細かな粉状で、「シルキースノー」を味わうロングランコースを選び、ドラゴンリッジコースに移動。滑り出してすぐにそこにも記念写真を撮るための仕掛けが(苦笑)

ゲレンデを満喫したランチタイム、滑走しているゲレンデ内に設置されているのは、なんとこたつ。
スノーボードイン・スノーボードアウトができる「ホタルストリート」に、こたつや暖炉が設置されていて、そこで食事とクラフトビールを楽しめるんです…。
こんなユニークな施設、世界中探してもトマムにしかないでしょう。ボードブーツを履いたままこたつに入り、暖をとることができます。
そばにはボードラックがあるので、食事後にはすぐ滑り始められます。

ここで用意されているのは、北海道の人気クラフトビールと、おしゃれで美味しいつまみやグリル料理など。今年は、おでんを提供するそうです。
こたつで暖まりながら、雪上で美味しい昼食を楽しみました。
子どもが楽しめる料理もあり、家族全員で大喜びです!

さて、翌朝はついに、旅のメインとなる狩振岳CATツアーへ。やはり、トマムのバックカントリーは最高です。パウダースノーを思う存分楽しませていただきました。

実は、星野リゾート代表の星野佳路さんより依頼を受け、プロスノーボーダー・竹内さんと弊社が協働し、16年前から始めたツアーなんです。
最初は何もない、ゼロからの始まりでした。大自然の雪原を雪上車で遊覧するというツアーの造成からスタート。その最初の調査で現地を案内された時に、ふと振り返って見えた山(狩振岳)を滑りたいね〜と、私と竹内さんで話したことからプロジェクトがスタートしました。

2005年CATツアーエリア開発時の様子
左から竹内さん、トマム玉井さん、トマム宮岡さん、塚田 Photo : Neil Hartmann

写真に写っているのは私、塚田と竹内さん、そして星野リゾート トマムのパウダーガイドの玉井さん、宮岡さんの2名。この4人が主軸となって、CATツアーが生まれました。

実際に調査が始まると、雪山の下から山頂まで5時間くらいをかけてスノーシューや、スプリットボードで歩いて登り、調査をする日々。滑走できる場所を徐々に開拓していきました。
こうして数年の調査そしてエリア拡大しながら現在の形に完成したのが、トマムのCATツアーです。

ハードなバックカントリーも、ファミリー層も楽しめるのがトマムの良いところ。
複数人でトマムに訪れたら、CATツアーに行く人とゲレンデへ行く人で分かれて楽しむのもありでしょう。

CATツアー終了後、ホテルに戻り竹内さんとCATツアーの裏話を…。
16年前に始めたCATツアーですが、当時は日本中どこを探してもこのような取り組みをしているところがなく、手探りの状態からスタートしました。
弊社と竹内さん、星野リゾートという3者がいないと成り立たない企画です。

・プロスノーボーダーとして、海外で見てきたCATサービスをやりたい
・プロデューサーとして、日本のフィールドで新たなサービスを作りたい
・星野リゾート トマムのスタッフとして、お客様へ知らない世界を提供できる存在になりたい

各々このような思いから協働し、CATツアーが実現しました。そして16年が経ち、当時はハードなバックカントリーをより楽しむ方向けに始めたツアーだったのが、今では上級者は勿論のこと幅広いプレーヤーへ楽しんで頂けるツアーになっています。

こうしてトマムでの滞在を終えた一行は、次の目的地である旭川へと向かいます。
…とその前に立ち寄ったのは、富良野のスキー場。
ママや子どもたちも、この頃には足が慣れてしっかり滑れるようになってきました!
移動しながらいろいろなスキー場を楽しめるのが、北海道パウダーベルトの良いところです。
北海道パウダーベルトは、スキー場間の移動時間も魅力の一つ。
見える景色が変わるドライブは、いつも以上に家族との会話も弾ませてくれます。
朝方や夜に移動する際にはアドベンチャー感があり、非日常を味わえました。

そして夕方に旭川へ着いた私たちは、星野リゾートが運営する「OMO7旭川」へチェックイン。
今回、なぜOMO7旭川に泊まったかというと、ホテルのサービスが良いのはもちろん、各スキー場へのアクセスが抜群だからです。
OMO7旭川に宿泊すれば、北海道パウダーベルトのスキー場へ気軽にリーチできます。

チェックインをしてすぐ目に入るのは、ボードのワックス台。
ここでワックスがけをして、最高のコンディションで滑りに行けますよ。

OMOでは、「OMOレンジャー」というユニークなサービスもあります。旭川の街を案内してくれるコンシェルジュ的な存在で、おすすめのお店まで連れて行ってくれます。私たちも、OMOレンジャーに教えてもらったお店で夕食をとりました。

翌朝、6時にロビーへ向かった私たちが受けたサービスは、パウダー情報を教えてくれるパウダーガイド。
旭川近郊のスキー場から、現地のパトロール隊と中継で繋ぎ、今日の雪質を教えてもらえます。
そこで教えてもらった現地情報をもとに、今日向かうスキー場を決めることができるんです!
パウダーガイドのアドバイスのもと、この日は旭川市にある「カムイスキーリンクス」へ行くことに。

さっそくスキー場へ向かいたいところですが、その前にOMOの朝食をいただきます。
OMOは朝食が美味しいことが評判で、家族全員でとても楽しみにしていました。
朝食会場を一見すると、その充実度に驚かされます。
中には、朝食のためだけに泊まる人もいるとか…。
それも納得できるくらい、全部が美味しくて種類豊富なビュッフェでした。

・バラエティ豊かな美味しいパン
・サーモンが乗った絶品ワッフル
・OMO名物のローストビーフ

とても紹介しきれませんし、1日では食べきれないほどの豊富さです。子どももガツガツ食べていて、家族全員で楽しませていただきました。

朝食後は、カムイスキーリンクスへ。
4日も滑りこむと、みんなパウダーを楽しめる滑りになってきました。
カムイスキーリンクスは、ローカルな雰囲気で人も少なく、トマムとは違う楽しみがありましたよ。

こうして幕を閉じた北海道パウダーベルトの旅。
北海道パウダーベルトは、スキルに合わせてファミリーみんなで楽しめるスノーエリアです。
今年の冬は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

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