さあ今回から上級編がスタートです!LATE project presentsによるグラトリHOW TOムービーシリーズ「グラトリ大百科」。3ケ月間に渡ってLATE projectのメンバーがグラトリHOW TOのポイントになる技を徐々にレベルアップさせつつ解説。ちらほら全面滑走可能となるスキー場も出てきて、今シーズンは最初からテンションが上がっている人も多いはず。今回は「ノーリー540」をレクチャー。もう一度初級編、中級編をチェックしたい人はコチラからどうぞ
ノーリー540
さぁ〜いよいよ、上級編に突入です!!!
by 瀧澤憲一(瀧澤賢一:ライダー紹介ムービー)
さぁ〜いよいよ、上級編に突入です!!!
ここからは、グラトリをやりこんでいかないと、なかなか理解ができない動きが必要になってくる技をご紹介していきます。
上級編の一発目!
『ノーリーフロント540』
ザ・グラトリ!っといっても過言ではないノーリースピンの高回転となります。
まず初めに理解してもらいたいのは、「360度以上になると、自分の力だけでは回らない」これを頭に叩き込んでおいてください。
通常の身体能力であれば、その場で板を履かずにジャンプして回ったとしても540度(一回転半)はなかなか回らないかと思います。
自分は、450度くらいがやっとです。ましてや、720度(2回転)なんて、まったく意味が解りません(笑)
板を履かずに足元が自由で軽い状態で回るのが困難なのに滑っているときはさらに板の重さや、固定された足のせいで回るのが難しくなるのは容易に想像がつくと思います。
それではなぜ、回ることができるのか????
それは外力(外から受ける力)を味方につけて回るからです。
ここがキモです!
これが理解できれば、マッチョとは程遠い女の子でも回すことができるようになります。
ノーリースピンに必要な外力は次の3つです。
a、電信柱の原理
b、ライン取りの遠心力
c、板の反発
a、電信柱の原理
外から得られる力の代表としては【電信柱の原理】です。
【電信柱の原理】を理解できていない人はこちらよりピボットを復習してください
http://bit.ly/2mcZ7Zi
ノーリースピンはこれが理解できていないと、どうしても力任せに回ろうとしてしまいます。
まずは、ノーズが雪面に軸となって前足を踏み込む(ノーリーする)ことで回転力が生まれることを身体で感じてください。
残念ながら、先行動作(手を振って回そうとする力)を強くすればするほど回らなくなります。
そして、これが理解できると、ノーリースピンの時、120度から180度ほど回ってから板のノーズが雪面から離れる理由がわかってきます。
これは、単に踏切が遅いのではなく、【電信柱の原理】を最大限に活かした結果です。このタイミングで飛び上がるのが回転力を外から得る理想的な踏切となります。
キッカーをやってきた人は、早抜けのように見えるこの動き、グラトリには理にかなった動きとなります。
b、ライン取りの遠心力
ライン取りと呼ばれるアプローチがとても重要です。
ライン取りとは技を仕掛ける前のアプローチでターンをしながら入ることを言います。
ノーリースピンはヒールエッジで踏み切る技です。
ターンがヒールエッジになったときに踏み切ることとなりますので、Sの字を描くようにターンをしながら踏み切ります。
ヒールエッジでスタートし、トゥエッジでターンをして、ヒールエッジに乗せ換えて踏み切る
この流れが重要です。この時の各ターンでの動きを分類すると
1、ヒールエッジでターン:スピード調整
2、トゥエッジでターン:タイミングを取る
3、ヒールエッジでターン:タメを作る
といった流れになります。
3、タメを作る
この動きがとても重要です。
最後のヒールエッジに乗りながら姿勢を低くしていきます。
ここで間違えやすいのが、ヒールエッジにのってから飛ぶ前にいきなり低くなることです。
そうすると、エッジがズレます。
ターンの遠心力の強さに合わせて、徐々に低くなっていくようにしましょう。
ターンの弧の一番外側の姿勢が 一番低くなります。
一番低くなったタイミングで踏切に行きます。
そして、ターンの遠心力の一番強いところで板のノーズが雪面から離れていくようにしましょう。
そのタイミングが上手くいけばターンの遠心力を自分の回転力にプラスする事ができます。
c、板の反発
板の反発はトランポリンをイメージしてもらえるとよいかと思います。
ジャンプの高さと滞空時間を生み出します。
トランポリンのように高く飛べばそれだけ滞空時間が長くなりますので、いっぱい回れます。
板の反発を最大限に活かす方法は、ノーリー、オーリーハウツーの時にやりましたので復習してみてくださいね♪
オーリー
http://bit.ly/2xY8kHb
ノーリー
http://bit.ly/2xBEHi2
スピンの高さが出ないという人は、この基礎をしっかりと練習しましょう♪
グラトリは回ることだけじゃなく、こうした基礎も大切になってきますよぉ〜!
さぁ!この3つの外力をタイミングよく得ることを意識して、高回転に余裕を出していきましょう!!!!
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幻影(幻影:ライダー紹介ムービー)
いよいよ上級者トリックの登竜門!ノーリー540!
ノーリー360がスムーズにできるようになっていれば、少しのコツで540もメイクできますょ?♪
第1にリラックス!
どうしても1回転半回ろうと、力んでしまうので、先ずはリラックスしましょう!
リラックスさえしていれば不思議と軽く回る事ができます!
第2に目線と首の先行!
ノーリースピンの時にスピン方向に先行して目線を送りましょう!
自然と首、肩、上半身と回転が付いてきてくれます!
リラックスさえしていれば、この時点で450回ってます!
そして第3に着地合わせ!
第2のポイントで450までいけたら、あとは着地を合わせるだけです。
せっかく540回れても着地後にダラダラと惰性で回ってしまうと、スタイリッシュじゃないので、しっかりとボードを540で止めましょう!
ポイントとしては、目線と上半身を進行方向に止めてボードの惰性も止めるように上手くコントロールしましょう!
以上3つのポイントであなたもスピンマスター♪
山本純士(山本純士:ライダー紹介ムービー)
グラトリで最初にぶち当たる壁といっても過言ではないこのノーリー540!
360はすぐメイクできたのに540は中々メイクできない…
そんな方は是非、『目線』にこだわってトライしてみてください。
足元を見ずに目線は常に回転方向へ送り続けてください。体は必ず目線に付いてきます。
それと、空中では手を極力折りたたみましょう!
身体が1本の棒になったかの様なイメージです。
これについては、フィギアスケートのスピンがとても参考になりますよ♪
神保賢一(神保賢一:ライダー紹介ムービー)
【ノーリー360との違い】
1 足を回し込む
半回転多くなるので、目線は進行方向のまま、回しこむことでレギュラースタンスからスイッチスタンスに足を入れ替えましょう。
2 滞空時間を長くする
しゃがみ込んでから、上にジャンプしてみましょう。そのときは後ろ足を引き上げてノーリーすることも忘れないようにしましょう。
3 着地をヒールエッジで止める
惰性で回らないようにエッジで止めます。しっかり止めることが出来れば綺麗に見えます。
ノーリー540は目線は一回転で360と変わらないので、360でしっかりノーリーが出来れば540は簡単に出来ます。
また、ロックやタップなどを加えることで、技の種類も増やすことも出来るのでいろいろと試してみましょう!
吉武大貴(吉武大貴:ライダー紹介ムービー)
ノーリーでぶん回す時に僕が一番意識していることは、しゃがんで溜めを作った時にヒールターンで後ろ足をいかにズラさずに遠心力をもらうかを意識します。
しゃがんだ時に後ろ足がずれてブレーキングっぽくなりすぎると遠心力が失われれます。
ヒールターンのカービングポジションをイメージすると良いかと思います。高回転で悩んでいる人がいたら是非自分の動画をみて
ヒールターンがズレて力が逃げていないかチェックしてみて下さい!
田中ポール和樹(田中ポール和樹:ライダー紹介ムービー)
ノーリー360からノーリー540へのステップアップは壁があります。根気よくやりましょう。
ただ怪我のリスクが高めなので、疲れた時やアイスバーンでの練習は積極的に控えて下さい。
ポイントとしてはノーリーをする二つ前からのターンを丁寧にすることです。
ヒールターン→トゥーターン→ヒールターンでノーリー
このターン流れを安定させることができれば、質の高い練習が出来ます。ターンが安定しなければ得られる経験値も安定せず、いろいろと迷ってしまいます。
まずはターンの深さを調整しましょう、深めから調整してみて下さい。ターン中に軸が軽く傾くぐらいの深さ速度が良いです。
これらがノーリーの極意と思います。
また回転数のカウントを確実にして、どの景色に着地すればよいか理解していれば、習得までの道のりを短縮できると思います。
この先の説明からは各自研究あるのみです。
足を踏むタイミングですが、様々なパターンがありますので自分に合うタイミングを見つけてみて下さい。
きっかけはトゥーターンからヒールターンに移ってから踏むという所です。
この踏むタイミングがヒールターンに移った瞬間の人、少し溜めてから踏む人、その中間の人がいます。やりやすいタイミングを見つけて下さい。
よく聞く「先行動作」、これはやめて下さい。上半身が先行することで下半身とのねじれが発生し、空中で回りたい方向と逆に上半身が回ってしまい回転が止まってしまいます。
ターンから回転力をもらっているので、その回転力の邪魔にならないように、遅れないようにするだけで良いのです。具体的に表現すると胸を回りたい方向へ45℃傾けるだけでよいです。
まくられる人は上記のどこかで破綻しています。スピードが早すぎる、踏む力が強すぎる、踏むタイミングが早すぎる、先行動作が強すぎる、が主な原因です。
逆を言えばスピードが適度で踏む力が適度でタイミングも適度で先行動作が適度であれば大成功のノーリー540ができるはずです。
ノーリー540は1シーズンで覚えられるかどうかの大物です、たくさん研究して下さいませ。
室井洋平(室井洋平:ライダー紹介ムービー)
360との違いは『高さ』を出すことと、体を『絞る』動作
後ろ足で回そうとしてる方は要注意です。『回す』意識は捨てましょう!
まずは前足に体重を乗せたノーリーで板を弾けているかどうか、高ささえ出るようになればスピードや勢いはさほど必要なくなります。
そして絞る動作に関しては板をノーリーで弾く瞬間、または弾いたあとに腕を胸の前で閉じる意識をしてみましょう。
岸波秀樹(岸波秀樹:ライダー紹介ムービー)
ノーリー540のコツは雪面を面で捉えて飛ぶ事です!
低速でノーリーを打ってみましょう。
スピード任せにしてしまうと板のしなりを使えず板に回されてる感じになってしまいます!
低速で540を回す場合しっかりとタメを作り上に飛ぶイメージでやらないと難しいと思います!
タメを作ったら後ろ脚を斜め上に蹴り出すイメージでノーズの面を使い雪面を捉える意識でやってみて下さい!
高橋玲(高橋玲:ライダー紹介ムービー)
以前のノーリー360の説明とほとんど変わりません。
基本的にエントリーから弾きまでの工程は一緒となります。
変わるポイントは1点、弾いた後の【目線】です。
ノーリー360ですと、弾いた後の目線は180°?270°(谷側)で十分ですが、540は目指す際、弾いた後の目線は360°?450°(山側)付近。
いつもより多い角度に【目線】を持っていくことで、上半身の先行が強く入り、より多い回転数を生み出せます。
(目線や先行を無理に入れすぎると、下半身に力が入らない、軸がズレる等があります。)
力は入れすぎず、リラックスしてエントリーしてみましょう。(何気なく、これが1番重要な気がします。)
兵頭 龍(兵頭 龍:ライダー紹介ムービー)
ノーリー540は今、絶賛練習中です(笑)
キッカーのジャンプの概念とはだいぶ違った回し方に苦戦していました。
先行動作を入れれば入れる程、回転しなくなる負のスパイラルにハマってました(笑)
ノーリースピンのきっかけとなるターンの入りと、弾くタイミング、目線の送り方を動画を見て勉強したいと思います。
田中陸太(田中陸太:ライダー紹介ムービー)
その1 最初は、ごまかす
その2 目線を止めない
1 最初はごまかす!
ノーリー360も出来、いざ540にチャレンジ!
しかし、なかなか最初から回りきるのは難しいです。
最初の段階では、ボードを90度ぐらいずらしながら、トライしてみましょう。
慣れてきたら、少しずつずらしを少なくしていきましょう。
2 グラトリでのトリック。キッカーでの、スピン。
共通しているところは多々ありますが、特に目線が大事かなと思います。
目線を止めてしまうと、せっかく先行動作がきちんと入っていても、回転が止まってしまいます。
しっかりと、目線を送るようにしましょう。