「カカト→ツマ先」の順に踏み込むだけでブーツとバインディングが固定され、アッと言う間に滑走OK状態になるSTEP ON。ラクなこと、極まりなし!ただ、気になるのは、その実力だ。
STEP ONユーザーたちのインプレッション
STEP ONがBURTONから発売されて7回目の冬が近づいてきた。すでにBURTON以外のブランドからも、そのシステムを搭載したバインディング&ブーツがリリースされるなど、シーズンを重ねるたびにSTEP ONの信頼度は高まるばかりだ。もちろん、ユーザー数も右肩上がり。だが、本当にメリットばかりなのだろうか。ここではバックグラウンドや趣味趣向の異なるSTEP ONユーザーさんたちのリアルな声を届けることにする。
<User Voice 1>
疲労感が軽減されて滑る本数も増えた
「発売から3シーズンは半信半疑だったので購入しなかったんですよ。でも、STEP ONを使用されていた元ライダーの方と一緒に滑ったときに、『何も問題ないんだ』と思い知り、すぐ買いに行きました(笑)。当初はストラップタイプに比べて遊びが大きいのが気になったけど、すぐに慣れましたし、今はカービングなどでも不自由さを感じることはありません。むしろ、その遊びというか、足首の自由度が高いのがメリットかな、と。それに年をとるにつれ、毎回しゃがんでストラップをガチガチするのが苦痛になってきて(苦笑)。だから、今はSTEP ONに助けられている感覚のほうが強いです。本当にラクで1日に滑れる本数も増えましたよ。バックカントリーでも問題なく装着できるし、尻もちをついたままでも外せないこともない。しかも、スノーシューを履くと、カカトの金具がシューのストラップにいい感じに引っ掛かって外れにくくて逆に調子よかったりもする。いいところだらけですね。あえて希望を言わせてもらうと、フットベッドが昨シーズン出たFLUXのように凍らない&雪が付着しないと嬉しいの。僕が使ってる SWATHはアンクルストラップがない分、柔らかめなので足首に負担を感じるので、ライフライナーに変えています。柔らかめのはブーツは上位モデルに入ってるライフライナー付きも選べるといいな、と思います」
<Impression> バインディング_BURTON_STEP ON、ブーツ_BURTON_SWATH STEP ON(※インナーはライフライナーに変更)
<User Voice 2>
ストラップタイプよりも固定されている感がある
「ショップの方から『北海道のライダーが使ってる』って聞いたのと、仲のいいスノーボード友達が実際に使用して『かなり調子がいい』と言ってたので買いました。それが今から3年前。いやぁ、本当にラクですよ。それに尽きますね。滑り心地は、カービングをしてもパークを流しても、それまで使っていたストラップタイプとほとんど変わらなかったです。いや、むしろ、個人的にはSTEP ONはカカトとツマ先がよりガチッと固定されている感じがして、エッジの入り方も早い気がするくらい。オーリーもできるし、ジブでプレスやボードスライドをしても違和感はありませんでしたね。おそらくブーツにストラップが付いてるPHOTONを使ってるから、そう感じるのかもしれない。PHOTONはシングルBOAだけど、ストラップのおかげで甲をしっかりホールドできるし、安心感もあるんです。現状で不満はまったくありません。気をつけていることと言えば、パンツの裾をパーツに挟み込まないようにすることくらいですね」
<Impression> バインディング_BURTON_STEP ON、ブーツ_BURTON_PHOTON STEP ON WIDE
<User Voice 3>
ストラップタイプよりも反応は少し遅め
「STEP ONを使用して丸2年。最初はカカトのカチャカチャが不安に感じました。それにヒールからトウに乗せかえるときにストラップタイプよりも0.5テンポくらい、オーリーのタイミングは1テンポほど遅れると僕は思うので、ちょっと違和感はありましたね。今じゃ、ギアに慣れてSTEP ON用の滑りになってますけど(笑)。カービングも問題なくできるし、なぜかSTEP ONのほうがトウは踏みやすい気もします。理由はわかりませんが(苦笑)。自分はダブルBOAのSWATHを履いていて、ストラップがない分、ものすごく足首を自由に使えるし、パウダーのときもやわらかく滑れるのも気に入ってます。ジャンプでグラブしたときなんか、めちゃくちゃ刺せますよ。あと、何と言っても軽い。滑走中もリフトの上も、ボードを背負ってハイクするときも……。そして、早い! STEP ONを使うようになってから、1日に4~5本は滑る本数が増えたかもって思います。そんなメリットしか感じてなかったんですが、春先にガーラ湯沢で15m級のキッカーを飛ぼうとしたら、ヒールの微妙な遊びがあるのがアプローチで少し不安を感じてしまって……。パークに行くときは、今シーズンはストラップに戻そうかな、とも考えてみます。改めて履き比べてみようと思ってます」
<Impression> バインディング_BURTON_STEP ON、ブーツ_BURTON_SWATH STEP ON(※インナーはライフライナーに変更)
<PICK UP – 2023-2024 Men’s MODEL>
<User Voice 4>
装着はラクで早いし収納もスマートなのが◎
「STEP ONを使用して2シーズンになりますが、装着が圧倒的にラクで早いし、ストラップタイプよりも全然調子がいいと思います。リフトを降りたら、いちいち腰を曲げたり座ったりしなくても滑り出せるから疲れにくいですしね。あと、子供と一緒に滑りに行くと、今までは子供がストラップを留めるのを手伝って、それから自分のバインディングを締めて……と、けっこう大変でした。ですが、私がSTEP ONなら子供のヘルプをした直後に一緒に滑り出せる。本当に便利だなって思います。乗り心地は……私はフリーランしかしないんですが、ストラップタイプと何も変わらない感じでした。足首にストラップのないブーツを使ってますが不安を感じたこともありません。リフトに乗ってて足が軽いのもいいですね。あと、車に積むときや家に置いておくときもストラップがないからスマートに収納できるのも嬉しいです。気になることは装着するときにカチカチって音で確認できるんですけど、その音が小さいんで周りがガヤガヤしってると分かりづらときがあって。滑り出せばわかるんですけど、買ったばかりのときは少し不安かも知れないですね」
<Impression>> バインディング_BURTON_STEP ON、ブーツ_BURTON_LIMELIGHT STEP ON
<PICK UP – 2023-2024 Women’s MODEL >
<User Voice 5>
毎回同じように自分で素早く固定できる
「私は早く滑りたい気持ちが強いんですが、ストラップだと座らないと締められなかったり、締めるのに時間がかかったり、締め方があまいと滑ってるときにカカトが浮いたり……それが悩みでした。それで2年前、SEAMOREの木村さんにオススメされて使い始めたんです。最初、ストラップがないのは不安だったけど、滑り始めると今までと同じ感覚で滑れる。何より装着がラクで、道具自体が軽いのに驚きました。おかげで1日に滑る本数も前より増えました! 今は家族で滑りに行くと、お母さんだけストラップタイプなので、私のほうが早く滑り出して下で待っていることも多いです(笑)。ただ、脱ぐときに少し力が必要なところが改善されたら、もっといいのにと思ってます」(朱梨花さん)
<Impression> バインディング_BURTON_STEP ON SMALLS、ブーツ_BURTON_ZIPLINE STEP ON
バックカントリーでも問題なく使える
「着脱が簡単にできて、軽いっていうのがお気に入りポイントです。乗り心地はストラップタイプと何も変わらないですね。この便利さを知っちゃったから、もうストラップタイプには戻れないかも(笑)。あと、自分はバックカントリーにも行きますが、雪が噛んで装着できないってこともなかったし、何も苦労する点はありませんでした。もともとハイバックがあまり好きじゃなくて、ストラップタイプのときからノーバックで滑ってたんですね。そういったことがSTEP ONでもできたらいいなって思います」(輝充さん)
<Impression> バインディング_BURTON_STEP ON、ブーツ_BURTON_SWATH STEP ON
<2023-2024 Kids’ MODEL PICK UP>
プロショップにおけるSTEP ONの存在
ここではSTEP ONを取り扱っているプロショップの方に、どんな人にSTEP ONが向いているのか、お客さんからの反響はどうか、STEP ONの売れ行きはどうか、そして今後の展望はどうなりそうか……などなどを聞いた。
<Shop Voice 1>
STEP ONの特性がキッズにドンピシャ
「大人だと全体の3割くらいのお客さまがSTEP ONを購入されますが、キッズは……今年からグロムも出ますし、現時点では7:3くらいでSTEP ONのほうが売れてますね。小さな子供がストラップを留められずにグローブを外してガチャガチャやってるのを見ると可哀想じゃないですか。だから、あのラクさを体感してもらいたくて、お店では特にお子さんに勧めているんです。それに、僕のなかでSTEP ONの反応は、そこまで超クイックというわけじゃないので、ある程度の遊びがある分、逆エッジになりづらい点もキッズに向いていると思うんです。子供って『トウやヒールに体重をかけて』と言うと、一生懸命に踏むから引っ掛かりやすいんですよね。なので、ボード操作に影響が出ないくらいの、いいルーズ感が調子いいんです。ただ、キッズスクールではSTEP ON使用率はかなり高いのに、競技をやるキッズになってくるとストラップタイプのものを使う子が多くなります。よりシビアな反応が必要ってことなんでしょうね。あと、STEP ONってストラップタイプのバインディングと違って、どこかが壊れたらブーツが外れそうじゃないですか。でも、今まで一度も正しく装着したのに外れたってことは聞いたことがありません。そんな信頼性の高さも魅力のひとつだと思います」
SEAMORE(北海道)
店長・木村さん
https://www.seamore.store
https://www.instagram.com/seamore1997/
< STEP ON Kids’ Grom>
<Shop Voice 2>
STEP ON愛用者は今後も増え続ける
「すでにウチでは6:4くらいで足回りギアにSTEP ONを選ばれる方が多いです。購入される方の傾向としては、40代以上でラグジュアリー感のあるスノーボードをやりたい方。そして女性はほとんどの方が通常タイプから切り替えられてます。お店としては、これからスノーボードを始める子にも勧めています。やっぱりラクなので。今後、リゾートのレンタルもSTEP ONが増えるだろうし、STEP ONでスノーボードを始めるっていうのがスタンダードになっていくと思うんですよ。ただ、特にパークでジャンプをやりたい人からは、トウの遊びが気になったり、上に引き上げる動作に少しロスがあるので、やっぱり通常タイプの足回りギアのほうがいいっていう声も聞きます。でも、それも最初からSTEP ONでスノーボードを始めた人にとっては問題ないと思うんです。BURTONの若手ライダーのなかには、パイプやパークでもSTEP ONしか履かない子がいるくらいですから。STEP ONでのオーリーのタイミングやスピンの仕掛け方に合ってるんでしょうね。そうそう、自分も使用予定ですが、今シーズンからスプリットボード用のSTEP ONが出るんです。なので、もう自分は通常タイプの足回りギアを使わなくなりそう(笑)。また、キッズでも幼稚園児くらいの子が使えるモデルも出るし、今後もSTEP ONユーザーはどんどん増え続けるはず! お店として希望を言えるなら、ローバックといった交換パーツや、ブーツはインナーの種類を選べるなど、ユーザーさんの選択肢を増やせるようになれば、もっと最高なのに……と思っています」
HEAVEN STORE(東京)
オーナー・中本さん
http://www.heavenstore-jp.com
https://www.instagram.com/heavenstore.jp/
< STEP ON Splitboard Bindings>
<Shop Voice 3>
すでに完成された信頼できるギア
「ウチのお店はエントリー層向けのギアもしっかり揃えているので、専門店だけど初心者の方も多くいらっしゃるんです。なので、BURTONでもSTEP ONよりストラップバインディングのほうがよく出ます。価格帯も安いですからね。STEP ONを購入されるのは超熟練者が多いです。しかも、熟練者と言っても“超”がつくので、過去にバリバリやってたけど少し落ち着いた方、パークでのレベルアップっていうよりは、楽しく、ゆっくり、ラグジュアリーな感じで滑りたいって方に人気ですね。昔、BURTONはステップインを販売するもすぐに姿を消しちゃいました。一方、STEP ONは、もう7シーズンも継続しているし、すでに完成されてて信頼できるから、今じゃお店としてもエントリー層やファミリー層に自信を持ってお勧めしています。例えば、お子さんが滑るようになってきた、教えないといけない、ってなったときに、子供にとっては自分で滑る準備を簡単に整えられますし、パパさんやママさんにとってはワンフットになったり両足で滑ったりの繰り返しだから装着のラクさはめちゃくちゃメリットなんですよ。ここ最近でウチでも販売数は着実に伸びていますが、いまだにSTEP ONに関するトラブルはゼロ。『どこかが壊れた』とか『割れた』とか、これまで購入された方から言われたことはありません。そういった意味でも、本当に完成されてるギアなんだと思います」
FREAK(岐阜)
店長・バンビさん
https://freak.co.jp
https://www.instagram.com/freaksince1983/
様々なSTEP ONユーザーさんたちのリアルボイス、そしてプロショップに携わる方たちのSTEP ONについてのインプレッションは、いかがだっただろうか。
キッズやスノーボード経験が浅い人までも含めた様々なタイプの人が、安心して使っているという信頼性、機能性の高さは、まさにBURTONの技術、開発力の高さをあらわしている。また、裏返せば、ストラップバインディングも含めて足回りの製品についての高評価を積み重ねてきたからこそ、 STEP ONにも高い信頼性が寄せられていると言えるだろう。
本記事が、アナタの「STEP ONに興味があるけど、本当のところはどうなんだ?」という悩みの解決の一助となることを願っている。そして、もし興味があるなら、是非、試してもらいたい。
きっと感動体験ができるはずだから。
BURTON STEP ONの詳しい情報はこちらの公式ページ内「STEP ON」をチェック!
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