今、その時 自分の求めるフィットに素早く調節して ブーツの性能を最大限に引き出す「BOA®フィットシステム」

「ストリートで撮影するときは、スポットによって締め方を変えます。足がよりルーズに動けた方が対応できるポイントでは締めすぎないように、でかいスポットで衝撃があるときはしっかり締めて、という風にBOAでフィット感を調節しています」

Photo: ZIZO

ダイヤルを回すだけで素早く簡単にブーツの脱着ができる。そんな画期的な脱着システムとしてスノーボード界に登場したBOAは、参入から約20年、幾多の改良をくわえながら最高のフィット感を味わえるフィットソリューションへと進化してきた。その進化を証明するのは、BOAパイオニアに名を連ねるトラビス・ライス、玉井太朗、竹内正則ら、世界で活躍するトップライダーたちだ。そしてもう1人。日本のストリートシーンを牽引するライダー長谷川 篤も長年BOAを愛用している。パウダー、パーク、ストリートとシーンはカテゴリーの枠を超え、彼らの滑る過酷なフィールドで彼らの求めるフィットを提供しているBOAの実力とは。BOAのパイオニアになる遥か前から好んでBOAを使ってきたという長谷川 篤に、何故BOA搭載ブーツを履き続けるのか。その理由を聞いた。


長谷川 篤がブーツに求めるフィット感

俺は割とガチガチに締めるタイプなんです。ブーツのサイズ的には、つま先に余裕があるほうが好きなので少し緩めのブーツを履いて、その代わりにかかとが浮かないように締め付けをかなりきつくします。それはブーツが変わっても同じで、今はストリートでは比較的柔らかめで足裏感覚を感じやすいGT-BOA 、フリーライディングをするときはスピードに耐えられる、かなり硬めのOM-BOAを使ってるんですけど、どちらのブーツでもガッチリ締めますね。かかとが浮くとレスポンスが悪くなるから、できるだけ足首を押さえられてつま先は締めすぎないように締め分けができることが重要。だからダブルBOAタイプを使って足首側を締めるダイヤルはがっつり締めています。

BOAを使い続けるのは
締めやすさと信頼感があるから

BOAを使い始めたのは中学生くらいのころで、途中スピードレースもシューレースも使いましたが、俺はBOAが一番好きですね。さっきも言いましたけど、本当にがっつり締めたいので結構手が痛くなっちゃうんですよ。寒い時にシューレースをがっつり引っ張ったりすると血が出たりすることもあります。スピードレースは比較的楽だけど、それでも毎回きつく締めるのは大変で、腰が痛い時とかは結構重労働なんです。特に、この1本は絶対バタつきたくないなっていう時は締めまくる。その締めすぎた状態のままでいるとうっ血することもあるので、その一回だけガッと締めて、そのあとは緩めるという調節がしやすい。瞬間瞬間で自分の好みのフィット感に変えられるのはかなりいいと思います。

BOAでトラブルを起こしたことは一回もないですね。ワンシーズン使っててワイヤーが切れたことがないから自分で交換したこともないんです。そういうところはすごく信頼性が高いと思っています。緩みを感じたこともないですね。逆にBOA以外の方が緩むかな。スピードレースも緩まないって聞くけど全然緩むし、シューレースも緩むわけじゃないけど馴染むから結局増し締めしないといけない。馴染むのはBOAも多分一緒なんですけど「もうちょっと締めたいな」っていうタイミングで速攻で締められる。だから自分の欲しいフィット感を瞬間的に変えられるのはすごくメリットに感じますね。それに、去年から、従来のステンレスワイヤーからTX3レースっていう少し柔軟性のあるレースに変わって、より全体的に包み込むようなフィット感を感じるようになりました。しっかり締まるけど心地いい締め付けで、初めて履いた時にいいなと思ったんですよね。1日履いててもその心地よさが持続するので、よりストレスがなくなりました。

最大のパフォーマンスを出すために、かなりしっかり締め上げるという篤にとって、足のコンディションをキープするために調節のしやすさは何より重視するポイントだ
スポットのサーチや移動など、
ストリート撮影で必要な機敏な動きにも対応

スポットを移動しながら撮影するという意味でもすごく楽ですね。移動するときは基本はブーツから靴に履き替えるんですけど、BOAはロックを解除するだけで運転できるから、本当はよくないかもしれないけどそのまま移動しちゃいます。それがシューレースだとしっかり緩めないと足首が動かないし、足が疲れちゃうんですよ。BOAの場合、アウターを少しだけ緩めれば長時間履いてても足の疲れを感じづらい。インナーの紐自体にはそこまでの締め付け能力はないからアウターだけ緩めればいいので、ワンアクションで足のコンディションを良い状態に保てる。それだよね、一番いいのは。ゲレンデを滑る時も、ゴンドラでは絶対緩めるし、長いリフトとか、寒い時のナイターで締め付けがきついままだと調子よくないんで少し緩めることもあります。緩めるといってもロックをカチッと外に解除するだけなんだけど、それでもちょうどよく緩んでくれる。締める時は2~3回カチカチっとダイヤルを回せば元の状態になるので、すごく調節がしやすいです。

フィードバックによる
製品の改良もしっかり行われる

TX3ってワイヤーよりもレースの径が太いから巻き取りしろのキャパが多分少ないんですよね。で、俺は結構締めるから、製品化に向けてのテストの時にそのキャパをオーバーしてしまって、ダイヤルロックを開放できなくなったことがありました。その時に、MAXで緩めた時に紐の長さに余裕がありすぎるとよくないということがわかったんです。だから製品では適切な長さに改良されているので全然問題ないです。俺たちの意見もしっかり取り入れてトラブルが起こりづらい製品を作ってくれています。

滑りながら自分の求めるフィット感に調節していける

滑り始めるとブーツが馴染んできて最初にどんなに締めても余裕が出てくるんです。だから増し締めをするんだけど、できるだけそれを少なくしたいから、最初から馴染んでいるような締め具合にするためにブーツを動かしながら締めてます。だけど、途中で増し締めするのは全然ありなんです。特に硬いブーツは滑ってない状態だとあんまり曲がらないじゃないですか。その時点では自分の足に完全にフィットしているというとそうでもない。むしろ滑ってからの方が本当のフィット感を感じられるんじゃないかな。滑りながら自分にとっての最高のフィット感に簡単に調節できるところも、BOAならではの利点だと思います。

Atsushi Hasegawa Sonsor: ARBOR, 686, FLUX, DRAGON, WILLOW, BOA FIT SYSTEM, HOWL, YOKOHAMA TIRE, FLEXDREAM, ボートピア岡部・栗橋, TRICKSTAR

BOA Fit Systemに関する詳細は BOAFit.com