M&M Banked Slalom 2017 大会レポ

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近年人気の高まっているバンクドスラロームは誰もが同じステージで競い合えるというシンプルで明瞭なタイムレース。今大会で7回目の開催となった “M&M Banked Slalom” はPROクラスの優勝者にバンクドスラロームの祖である “Mt. Baker Legendary Banked Slalom” の出場権が与えられる貴重な大会。にもかかわず現場を包む空気感はFUNで一般参加者でも出場しやすい雰囲気に包まれているのが特徴だ。今年は初の2日間開催という新しい試みでおこなわれた大会当日の様子をレポート。

1日目は300名以上のエントリー

快晴のイベント日和となった3/25(土)は、会場となった群馬県・川場スキー場に大人から子供まで総勢300名以上が参加。開会式もリフト待ちもインスペクションの列も人だらけ。改めてバンクドスラロームの人気ぶりを感じた。

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リフト待ちも人の群れ。ほとんどが大会出場者で埋め尽くされていた
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イスペクションの列はどこまでも続く
スタート周りには多くの参加者が集まる
スタート周りには多くの参加者が集まる

一人一本のインスペクションを終え、いよいよ本番。コース序盤はややタイト気味なリズミカルなバンクが続き、後半になるにつれ気持ち良よくターンできる幅の広いバンクが現れる。このコースで最速を目指すべく、プロマスタークラス、グランドマスター、RPOレディス、PROメン、AMAレディス、AMAマスターレディス、AMAマスターメン、AMAメンの順にスタートしていく。列の横では順番を待つレーサー達がワックスがけをおこない、本番の準備に余念がない。スタート脇にはサービスマンも控えていて本格的。

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スタート台はLIB TECHのトレードマークPOLYとバナナでデコレーション
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MCをつとめるのは毎年恒例ジェシー&昨年のPROレディスクラスの覇者荒木直子。二人の掛け合いで大会を盛り上げる
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希望者にはプロのサービスマンのワックスチューン
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多くの歓声を受けながらスタート
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前半はリズミカルな左右のバンクが続く

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滑走者のひとりでもある元祖ムラサキスポーツライダーのスラさんも合間にコース整備をお手伝い。みんなで大会を作っている
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レース終盤になるとバンクも大きく育ってくる

各クラスそれぞれが自分なりの戦いを楽しみ、Legendary Banked Slalomの出場権がかかるPROクラスは特に白熱。PROメンは昨年準優勝の元木康平、PROレディスは1/8に行われたPSA ASIAツアー第2戦のSnowboardcrossで準優勝を果たした田中瑠奈が見事優勝を勝ち取った。

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PROメン 左から渡辺大介 3位、元木コウヘイ 1位、元木ユウキ 2位
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PROレディス 左から本田未沙3位、佐藤夏生2位、田中瑠奈 1位

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2日目はキッズのための大会

2日目は、深々と降る雪の中でスタート。15歳までのキッズがおよそ70名集まり、最年少はなんと5歳。年齢と体が小さくても大会コースは1日目と同じ。小さな体で果敢にバンクを攻めていた。
クラスはU6、U9、U12、U15の4クラス。U6だけは追走が認められていて、一生懸命滑る子供の後ろをサポートしながら滑る親御さんの姿もあり、親子で一緒に大会に出場しているような雰囲気が印象的だった。

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最年少5歳の高井悠二朗。スタートゲートが大きく見えます
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キッズも大人顔負けの滑りで会場を沸かしていた
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家族で応援する微笑ましい光景も

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U9、U12、U15と続くにつれライディングスキルも上がり、中には前日の一般クラスに出場した選手もいて大人顔負けの滑りで会場を沸かせていた。
キッズ大会で驚いたのが成長の早さ。1本目でたどたどしい滑りをしていた選手も2本目では確実に上手くなっている!キッズの柔軟性と吸収の早さを感じた大会でもあった。
U15の優勝を飾ったのは、前日大人に混じりAMAメンで3位に入賞した佐藤聖悟、そしてSNOW ANGEL CUP JUMP部門で2位を獲得した松澤優花だった。
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2日間を通して強く感じたのは参加している全ての人が “滑る” 楽しさを共有していたこと。そして親子で同じ大会に出場できる時代がやってきたということだ。勝っても負けても一緒に笑いあう楽しさを次の世代に繋げていく。サーフィンのように親子3世代で一緒にプレイする、それが実現する日がくることを確信できた2日間だった。

来期FREERUN本誌でも『M&M Banked Slalom』を特集するので、お楽しみに!

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