Living Lining™とは、BURTONが開発した新しいウエアテクノロジー。体が冷えている時は保温性を高め、体温が上昇してきたらオーバーヒートしないよう、体温に応じてウエアの特性をコントロールするという。ほんとにそんなことできるの? いったいどんなしくみで? スノーボードウエアに理想的な使い心地をもたらす革新的な技術を、8つの視点から解明していこう。
1. 雪や風を確実にブロック
防水性に優れたシェルありき
スノーボードウエアである以上、雪と風に対しては鉄壁の守りが必要になる。ウエア内をドライで温かく保ち、滑走中の冷たい風をシャットアウトするのが、Living Lining™を構成する3レイヤーのうちの最も外側の「ウォータプルーフシェル(Waterproof Shell)」だ。BURTON独自のDRYRIDEテクノロジーを利用することで、高い防水性を備えながらも内部の湿気をスムースに外部へ放出。この「水は防いで、湿気だけ通す」防水透湿素材で、不快な濡れや寒さをガードしている。
2. 温かさの秘密は空気
インサレーションが空気をキープ。だから寒いときでも快適
どんなウエアであろうと、その温かさの源となるのは「空気」だ。体温で温められた空気を動かないようにしながら身体の近くにとどめておくために、防寒性を求めるウエアには空気をたくさん含むことができる「インサレーション(=中綿)」を封じ込めている。この保温性を受け持っているのが、Living Lining™の2番目のレイヤーとなる「ブリーザブルインサレーション(Breathable Insulation)」だ。ブリーザブルインサレーションには高い透湿性を備えながら、効率よく体温をキープできる特別な繊維を使用。温かさを保ちながらも、体温が上がった際には熱気や汗を効果的に通過させてオーバーヒートを防いでくれる。また、ライダーの運動量が多いことを想定したモデルでは、このブリーザブルインサレーション自体を省いて全体を2レイヤーで仕上げているものもある。
3. 一日中、どんな状況でもずっと快適
リフトからパークまで、上がり下がりする体温に対応
スノーボードは寒さと暑さが短い周期でやってくる。リフトに乗っている時は身体も動かさないし、吹きさらしで寒さに震えている。ところが、一旦滑り出せば整備されたスロープでキッレのいいターンを描き、パウダーに歓喜の声を上げ、パークでエキサイティングなトリックを楽しむ。ゆえに、ボトムに着く頃には汗ばんでしまうことも。Living Lining™は、こうして目まぐるしく変わる体温の変化に柔軟に対応するために開発されている。まさにBURTONだからなし得た、スノーボードならではのニーズに応えたウエアなのだ。
4. ヒートした空気を放出せよ
もっとも肌に近い部分に窓をつけよう
Living Lining™の3番めのレイヤーこそ、このシステムのカギ。「スマートファイバー(Smart Fibers)」と名付けられた素材は、身体があたたまると繊維の間の隙間が広がることで通気性がアップ。これによって熱気や湿気は効率よくインサレーションを通り抜け、ウォータプルーフシェルを通って外気へと放出される。言わば、繊維の中に開閉式の窓を備えたのが「スマートファイバー」というわけだ。
5. スマートファイバーは痩せたり太ったり
温度に応じて、糸の太さが変わる
Living Lining™に採用されている「スマートファイバー」は、温度に応じて太さが変わるという不思議な繊維。寒いところではふっくらと膨らんで太く、熱気や湿気にさらされるとしっかり締まって細くなる。この特性こそ、Living Lining™を実現させたポイント。では、この繊維をどう使えば、自動的に保温力や透湿性をコントロールしてくれるウエアができるのだろうか?
6. スマートファイバーを布地に
だから温度で開閉可能
こうして図にすると分かりやすい。布には必ず糸の隙間がある。きっちり編めば目の詰まった保温性の高い布地になり、ざっくり編めば目の粗い風通しのいい布地になる。Living Lining™は温度に応じて太さの変わる「スマートファイバー」を採用することで、一枚の布を目が詰まったタイプにも、目の粗いタイプにも使い分けているのだ。まさに「生きているような布地(Living Lining)」の誕生。同時に、どんな状況にも幅広く対応できる快適ウエアが実現した。
7. 古い薬品とはさようなら
PFCを排除し、bluesign®を積極的に導入
どんなに快適なウエアを作ったとしても、その素材や製造過程が環境に過度な負荷をかけるものであってはならない。BURTONではすべてのウエア製造にあたって自然界で分解されない「PFC(過フッ素化合物類)」の使用を取りやめ、可能な限り「ブルーサイン(bluesign®=繊維製品の製造で素材や製法だけでなく、労働者の置かれている環境にまで配慮していることを示す製品タグ)」認証を獲得できる体制を整えている。心地の良い製品は、品の良い哲学の中からこそ生み出されるものだと考えているからだ。
8. ピースに滑りたいから、ピースな素材
バイオテクノロジーを採用した無害な素材
Living Lining™を作り上げる中で、BURTONは多くのバイオテクノロジー技術を投入。可能な限りバイオロジカルな素材を使うことで、使用の終った素材も環境負荷の小さいままに処理できることを考えている。今は美しい形で店頭に飾られる製品も、やがてはごみになる日がやってくる。その時も、心地よく処理ができるように。太陽と植物の力を借りることで、製品を最後まで奥ゆかしい存在にしていたいのだ。
Living Lining™
~体温に応じてコントロール~
Living Lining™の仕組みと働きを、分かりやすい動画で解説。ライディングを思い切り楽しむための、次世代のアウターテクノロジーが登場した。
Living Lining™を採用した代表的プロダクト
Men’s JKT(左から)■Men’s Burton Breach Jacket:ミッドウェイトのTHERMOLITE®インサレーションを使用し、高い保温性を実現 ¥27,000 ■Men’s Burton Covert Jacket:Living Lining™を採用したタフタライナーを装着し、快適な温かさを確保 ¥24,000〜¥29,000 ■Men’s Burton GORE‑TEX® Radial Shell Jacket:どんな天候にも対抗可能なGORE-TEX® 2レイヤーを採用。ウエア内を常にドライで快適な状態に保つ ¥37,000
Men’s Apparel JKT&Insulator(左) ■Men’s Burton GORE-TEX® Garrison Jacket:ダウン+GORE-TEX®+Living Lining™の最強タッグ。山でも使えるハイパフォーマンスモデル ¥58,000〜¥75,000 Men’s Pant(中・右) ■Men’s Burton GORE‑TEX® Ballast Pant:GORE-TEX®とLiving Lining™を使いながら、高い機能性を細部にまで盛り込んだハイバリューパンツ ¥32,000 ■Men’s Burton Reserve Bib Pant:スタイル、パフォーマンス、サステナビリティにフォーカス ¥33,000〜¥34,000
Women’s JKT(左から) ■Women’s Burton GORE-TEX® Rubix Shell Jacket:GORE-TEX® 2レイヤー素材とLiving Lining™によって、ウエア内を快適にコントロール ¥36,000 ■Women’s Burton Zany Jacket:スタイリッシュを責任持って作り上げながら、エコにも配慮したプロダクト ¥28,000 ■Women’s Burton One Peace One Piece:スタイリッシュにアピールできるファッション性と、高い実用性を備えた一着 ¥40,000
Women’s Pant(左から) ■Women’s Burton Avalon Bib Pant:バックパネルは伸縮性素材。お手洗いで困らないドロップシート構造採用 ¥28,000 ■Women’s Burton GORE‑TEX® Duffey Pant:防水性に優れた中綿入りのパンツに、Living Lining™を搭載 ¥30,000〜¥36,000 ■Women’s Burton Zealous Bib Pant:スタイルと機能性を両立させたハイトップスタイル ¥30,000 ■Women’s Burton Zippy Pant:女性らしいシルエットながら、ハードなスペックを搭載 ¥26,000
Living Lining™について、詳しくはこちらの特設ページへ [Living Lining™]
Living Lining™が活躍するのはこんな一日
(問)BURTON tell:03-5738-2555
ブランドサイト:www.burton.com
オンラインストア:http://store-burton.jp
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