自分たちの遊ぶフィールドを守ろう、POW JAPAN始動

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2019年2月14日、POW JAPANのローンチイベントが行われた。以前から “POW” のこと、 “POW JAPAN” が発足するという話を聞いていて、どんな団体なのか、どんな活動をしていくのかなどが気になっていたので参加して話を聞いた。

POWというのは「Protect Our Winters」の略称で、現在地球で起きている気候変動から雪と冬を守ろうという団体のこと(POW JAPAN)。2007年にプロスノーボーダーのジェレミー・ジョーンズとその仲間たちの呼びかけで発足し、アメリカから始まったこのムーブメントは、今や日本を含め12ヶ国に増え、13万人以上のサポーターが活動を支えている。このPOWの日本での団体として始動したのがPOW JAPANだ。代表理事をプロスノーボーダーの小松吾郎氏が努める。

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吾郎さんは、カナダでプロスノーボーダーとしての活動をおこなっていく中で、とあるきっかけでスノーボードと自然環境との関係性について考えるようになる。そして白馬に移住してからボウル文化を学び、自分でもイベントをオーガナイズ。そこに雪板のコースも作り、大きなエネルギーを使わずに、なるべく自然に負担をかけないように遊べるイベントにしたいという思いもあったそうだ。そんな試みをしているうちに、本国のPOWから声がかかり、POW JAPANを始めることになったのだ。

吾郎さんがオーガナイズした夢の地形イベント「DREAM SESSION」

DREAM SESSIONの舞台裏(2016 season)

では、POW JAPANはどんな活動をしていくのだろうか。

3つの柱
(1)情報の発信(ウェブサイト、SNS、雪上イベントなどの現場にて)
POW JAPANのオフィシャルサイトやSNSで気候変動に関する様々な情報を発信する。地球規模でどんな気候変動が起こっているか、過去と比較してどのように変化しているか、その結果予測される将来の気候、それを軽減するための解決のカギとなること、などを随時アップ

(2)環境教育の実施
次世代の環境を守るリーダーを育成するべく、プロのスノーボーダー、スキーヤーが自身の経験を通して子供達に伝えていく。環境問題についての知識や、自分たちが気候変動を気にかける理由、フィールドを守るために行動を起こすことが大切である理由など意識的な部分も含めて伝えていく

(3)政策提言
気候変動に対して先進的な取り組みをしてスノーコミュニティとして力をつけ、スキー場や自治体に対して政策の働きかけをおこなっていく。スノーコミュニティを中心としたまとまったパワーによって、自治体の政策や企業のビジネス手法に影響を与えるなど、社会の仕組みにアプローチしていくことがPOWがもっとも実現したいこと

そして、一番重要なこと。みんなの協力が必要だということを言っていた。
環境を変えていくということは簡単ではない。POW JAPANに任せっきりにするだけでは難しい。ひとりひとりの小さな力が集まって、環境や社会の仕組みを変えうる大きな力になるのだと。確かにそうだと思う。特定の人たちだけが頑張るのではなく、彼らの活動を知って発信する情報から知識を得て、それぞれが考えて何かをするきっかけになればいいと思う。FREERUNでもPOWの活動や情報を継続的にお伝えして、環境問題への取り組みの重要性を考えていきたい。これから先何十年も、私たちの大好きなスノーボードを楽しめるように。

会場に来ていたアンバサダー。 右から)中島 力さん、吾郎さん、山崎恵太さん、中村陽子さん
会場に来ていたアンバサダー。
右から)中島 力さん、吾郎さん、山崎恵太さん、中村陽子さん
発足を祝って、最後はスノーボーダー、スキーヤーらしく日本酒の鏡開き&乾杯!
発足を祝って、最後はスノーボーダー、スキーヤーらしく日本酒の鏡開き&乾杯!

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