今期注目のパークプロジェクト
「星野リゾート アルツ磐梯+猫魔〜ステップアップのためのパークを考える」
あなたは「パークを楽しむ派」「あまり興味ない派」どちらだろうか? もし、あなたが後者の「あまり興味ない派」であったとしても、自分のレベルにちょうどいいパークに出会い、しかも気楽に入ることができたならばきっと「もっと楽しみたい」と思うだろう。実はパーク造成によってスノーリゾートが抱える負担はあなたが予想する以上に大きく、アイテムが豊富で整備が行き届いた上質なパーク環境を維持するのは容易いことではない。だからこそ、本当に楽しいと思えるパークは現実的に少ない。そこで今シーズン、星野リゾート アルツ磐梯+猫魔が提案するパークの楽しみ方をぜひ体験してみて欲しい。ここまで充実すれば、パークを楽しまないのはもったいない。あなたのパーク熱を再燃させる可能性を大いに秘めた興味深いプロジェクトを紹介しよう。
最強パークへのプロローグ
福島県磐梯山の南斜面に位置する「星野リゾート アルツ磐梯」と北斜面の「星野リゾート 猫魔スキー場」、共通リフト券で両山滑れる2つのリゾートの特性を活かした新たなパークプロジェクトが、今シーズン始動する。過去「日本オープン」「アジアオープン」「SLOPESTYLE」など国際大会を開催してきたアルツ磐梯、春にはエキスパート、ライダークラスのレベルのスノーボーダーが集まる上質なアイテムを揃える猫魔、この2つのゲレンデは国際大会のアイテムづくりにおこなってきた同じディガーチームによって、それぞれがの環境(シーズン)に合わせたパークづくりがおこなわれてきた。かつてはアルツではフルスペックのスーパーパイプを有し、大小様々なアイテムを揃えたパークの聖地とも言える充実ぶりを見せていたが、震災後は一部コース閉鎖もあり、パークの規模も控えめとなっていた。しかし、ここ数年でまた勢いがグッと戻ってきている。昨年は平昌オリンピックのスロープスタイル、ビッグエアーの2種目で活躍した鬼塚雅選手をサポートし、大会前には練習環境の提供をおこなうために通称「Miyabi Park」を造成。その後そのアイテムをリメイクし一般開放するなど、全国のパークファンたちに向けてワクワクするような展開をおこなってきた。独自設計のハイブリッドジャンプや100%自社制作の高品質のジブアイテム、そして職人技ともいえるディガーチームの活躍、アルツが今も国内最高峰のパーク造成の実力を持つことは間違いない。
猫魔~アルツ磐梯~猫魔へつなぐ150日間のパーク連携
星野リゾート アルツ磐梯星野リゾート 猫魔スキー場過去の実績からもすでにこの2つのエリアのパークは、シーズンを通しての盛り上がり方が対照的で、2つのパークをよく知るスノーボーダーは2エリアを使い分けて利用していたというが実情。それが今回は両リゾートの明確なパークプロジェクトの内容、スケジュールまでがシーズン当初からわかりやすく発表されたことで、より一層多くの方が最も効率の良い環境で練習できるようになプログラムに導かれたとも言える。
12月上旬の猫魔スキー場のオープン時には「オープニングパーク」が完成予定。キッカーやレールなどシーズンインから本格的にパークを楽しめるという設定。そこから積雪も十分に蓄えられるとパークのステージはアルツ磐梯へと移動する。1月中旬からはスケールもアイテムもさらに充実した、4つのテーマ別パークがアルツ磐梯に登場。ここからステップアップのための入り口がさらに拡大される。アルツ磐梯ではそれぞれのレベルやスタイルに合わせて、自分好みのパークでレベルアップをはかることが可能になる。そして3月になり、南斜面のアルツ磐梯に初中級者向けパークを残しつつも、積雪豊富な猫魔スキー場にはゴールデンウィークまで楽しめるモンスターパークが登場。最大16mのキッカーを含む3連キッカー、JIB(ジブ)アイテムなど、上級レベルのアイテムも多数設置させ、シーズン最後まで思う存分パークを楽しむことができるという計画だ。パーク運営期間はのべ150日、まさに国内最長期間楽しめるパークプロジェクトが始動することになる。
パーク断念者の再挑戦も歓迎! 150日間におよぶ上達へのステップ
パークを楽しむ上で自分がステップアップしていけるかはモチベーションを上げていくうえで非常に重要なポイントだ。かつてはスノーボーダー全般においてもっとパークに対する熱が全体的に高かったように思うが、多くの人が上達の壁にぶちあたって、諦めてしまい、最近はあまりパークに入らないという人もいるようだ。つまりは「上達できる楽しいパークが身近にあるかどうか」はとても重要なことなのだ。しかもできれば一定の環境で練習し続けることができるというのが最も早期上達につながる。
特にパーク未経験者においては「怖くない」「安全に」「効率よく」はとても重要。キッカーでいきなりフラット落ちして背中を強打したり、レイルで体を打ち付けたりしたら、もう「二度と入りたくない」という気分になるかもしれない。アルツ磐梯+猫魔の場合、未経験者はウェーブや簡単な地形遊びを体験する「流せるパーク」からスタートし、まずはパークに入る楽しさを知ることから始められる。そのハードルを越えたら1mほどのミニキッカーから、徐々に大きなアイテムに挑戦できる「ステップアップパーク」へ移行する。最終的にはスロープスタイル型の「モンスターパーク」でアイテムを連続して入っていくという本格的なスタイルへと徐々にハードルを上げられるのだ。今までの「パーク体験」苦い思い出を持つ人は、再度この環境で再挑戦してみてはいかがだろう。きっと今までとは違う感覚でのパーク体験を経て、あらためてパークにハマる可能性も非常に高いと思うのだ。
パークの聖地としてのシンボル「グローバルパーク」を開放
ここ最近のスノーリゾートの展開では、サイズ大きなエキスパート専用アイテムを常設するところは極めて減少傾向にある。「利用者が極めて限定される」「集客につながらないことからの費用対効果の問題」などがスキー場側の理由だが、プロライダークラスのエキスパートたちの本気のパフォーマンスはパークへの憧れの気持ちを後押しし、アイテムはそのエリアのシンボルという意味でも存在価値は大きい。アルツ磐梯では昨年鬼塚雅選手専用パークを造成しその後一般開放することで、各地から実力派スノーボーダーが集まってきたという。
今シーズン、国内最強のパークを目指して始動するアルツ磐梯+猫魔プロジェクトでは、プロライダーも満足できる20m級キッカーと全長15mのジブアイテムをウインターシーズンのピークとなる2月いっぱいをめどにアルツ磐梯に常設、開放予定。モンスターパークを超える国際級のアイテムが登場すると共に最高のセッションの舞台となる違いない。
星野リゾート アルツ磐梯+猫魔
パークプロジェクトのスケジュール
もちろん積雪などの自然条件に影響を受けるが、2エリアを連携させて構成させるパーク運営のスケジュールは非常に期待度が高い
オープニングパーク
猫魔スキー場のオープン時より常設される予定のパーク。積雪の具合に合わせてキッカーやレイルを配置。シーズンインを待ちきれなかったスノーボーダーたちにシーズンインから思う存分楽しめるパークとして開放される。
★期間:~2019年1月14日
★場所:猫魔スキー場
★アイテム:3~8m キッカー、極太チューブレール、ワイドボックス、ドンキーレール、ダウンレール、ダウンナローボックス
流せるパーク
ハーフパイプやバンクなど雪を使った造成のみで構成させるいわゆる地形パーク。地形で遊びながら気楽にアイテムに入ることができるので、パーク未経験者にもおすすめ。レベルを問わず、パークの楽しさを体験できる。
★期間:2019年1月12日~3月31日
★場所:アルツ磐梯
★アイテム:5段ウェーブ、パイプ、バンク
ステップアップパーク
キッカーとジブをレベル別に配置し、自分のレベルに合わせて練習できるパーク。レベル1は恐怖心を抱かずに飛べる1mのキッカーからスタートし、最終的に9mのキッカーをクリアするのを目指す。ジブ系もボックス中心で、簡単なワイドボックスなどでジブのスキルアップも万全サポート。
★期間:2019年1月12日~3月31日
★場所:アルツ磐梯
★アイテム:1m~9mキッカー、ビギナーボックス、ワイドボックス、スノーウォール、3連リズムウェーブ
モンスターパーク
キッカーとジブアイテムを組み合わせて構成したスロープスタイル型のパーク。スロープスタイル競技を意識した競技性の高い楽しみ方ができる。2月いっぱいまではアルツ磐梯に常設され、3月上旬からは猫魔スキー場に移動してサイズアップして再登場。シーズン終了まで楽しめるパーク。
★期間1:2019年1月下旬~2月28日 ★場所:アルツ磐梯
★期間2:2019年3月1日~5月6日 ★場所:猫魔スキー場
★アイテム:3連キッカー 、Sレール 、Yレール 、バトルシップボックス、ダウンナローボックス、ダウンチューブレール、ウォール
グローバルパーク
国際大会で競われる高難度の技も練習できる20m級のキッカーと全長15mにおよぶジブアイテムを設置。アルツ磐梯ディガーチームの高い技術を駆使したプロライダーも納得するクォリティのパークが登場する。
★期間:2019年2月1日~2月28日
★場所:アルツ磐梯
★アイテム:20m級キッカー、フラットダウンレール
※積雪の状況により期間は変動します