ニューリリースの「TEAM BOA HYBRID」は、多くのプロライダーから絶賛されている革新的なブーツだ。
今回はその秘密を探るべく、愛用するチームライダーの赤川隼多・臼井裕二・中村剣志・菅谷佑之介の4名に直接話を聞いてみた。
このブーツがなぜ彼らの選択肢となったのか、安定感や柔軟性、そしてホールド感など、どのようなパフォーマンスを引き出せるのか、その驚きのパフォーマンスについて探っていく。
ライダーたちのリアルな声を通して、このブーツの真価を感じ取ってもらいたい。
Q1:まず、TEAM BOA HYBRIDを選んだ理由を教えてください。
赤川:ハイスピードでの滑走時の安定感がとにかく良いですね。しっかりしているのに足首が曲げやすくなっていて、トリックもしやすいところが気に入っています。
臼井:快適性やコントロール性、そして動き出しの初動のタイミングの取りやすさ、それらのバランスがとても良いところが選んだ理由です。
中村:ハードなライディングの時もサポート力が高くて、パフォーマンスを上げてくれるところです。
菅谷:ノーズテール方向のハードフレックスと、カフカットによるトゥヒール方向への柔軟性が感じられるブーツです。自分は、ハイスピードの中にトリックを入れていくため、ハイレスポンスと柔軟性のバランスをブーツを潰す方向としてコントロールしています。そのコントロール幅が広いのが気に入っています。
Q2:履いているサイズは?普段の靴のサイズは?
赤川:履いているサイズは26.5cmで、普段の靴と同じサイズ感で使用しています。
臼井:履いているサイズは26.5cmです。普段の靴は27.5cmです。(実寸26.3cm 人によっては指先が痛くなる可能性があります)
中村:ブーツ、普段靴ともに26.5cmです。
菅谷:普段の靴と同じ24.5cmです。つま先が当たるぐらいのジャストで履きますが、タイトにホールドすればつま先方向にプレッシャーはかからないので問題ないです。
Q3:どんなライディングシーンで使っていますか?使いたいですか?
赤川:ゲレンデで上から下までスピードを出して滑るときに使っています。また、パークで滑る際も使用しています。
臼井:カービングとパウダーをメインとして使っています。雪が多い地域にホームゲレンデがあるので、足場が十分に確保できないシーンでも正確に切り替えができます。スムーズに動けるブーツということですね。
中村:パウダーやパークを滑る時に使っています。スピードを出す時、繊細な操作性を求める時に使いたいブーツです。
菅谷:TEAM BOAのハイレスポンスさは、自分の動きを無駄なく板に伝えることができるので、様々なスタイルに有利だと思いますが、自分のようなターンとトリックを両立させるスタイルには特に適していると思います。
Q:赤川さんはYouTubeなどでビッグジャンプはもちろん、地形遊びやグラトリなどの小技まで幅広くアップされていますが、TEAM BOAはやはりハードなライディングが向いていますか?
赤川:ハードなライディングを求める人におすすめのフレックスとレスポンスになります。柔軟な動きよりもパワフルに滑って反応を楽しむブーツですね。
自衛隊上がりの中村さんは、脚力抜群だろうという勝手なイメージを持っていますが…w 繊細な動きというと例えばレールなどでプレスをする時とかですか?
中村:イメージ通り、自衛隊のおかげで脚力抜群ですw プレスする時もそうですが、特にスタイルを出す時や難易度の高い技に挑戦する時ですね。
Q4:EIGHT BOA LFから改良されパワーアップしたTEAM BOA HYBRID。パワーストラップが2本から1本になりましたが、履き心地やホールド感はどのように感じますか?
赤川:1本でもしっかり絞めることができます。足首の部分がBOAで締まるようになったので、ホールド感も抜群ですね!
臼井:脛の部分のホールド感がより強調された感じです。下側3分の2が包み込まれるようなホールド感で、上側3分の1がタイトに締まります。
中村:パワーストラップが1本になってもホールド感は十分感じられ、足首、脛周りがEIGHT BOA LFよりもホールド感が強調された感じです。
菅谷:1本の太いストラップになったことにより、すね周りのホールド感はそのままに、足首の柔軟性とスムーズな稼働が良いバランスで実現しています。パワーストラップはしっかり締めるのがおすすめで、それにより本来のブーツフレックスを引き出せます。
Q5:BOAのレースも、
素材、締められる部分が変更していますが、ホールド感はどのように変わりましたか?
赤川:TXレースは柔らかく、ブーツの形状に馴染みやすいので、自分の足に合うようにフィットしています。
臼井:BOAレースは締めた時のテンションに偏りが少なく、自然に分散されます。私は滑り終わったあとはすぐにブーツを緩めたくなるタイプですが、締めたまま昼食を食べれるくらい快適です。
中村:より足に密着するように締められてフィット感を感じます。長時間締めていても圧迫感等による疲労も少なく感じます。
菅谷:ダイニーマレースの柔軟性により、全体的にバランスよくホールドされます。ブーツを潰した際の動きも良くなりました。
Q6:インナーの変化はどうですか?
赤川:脛の部分がストラップからマジックテープに変わり、より簡単に脛の部分を固定できるようになりました。
臼井:柔らかく包み込んでくれます。全体的にボリュームが増した感覚があり、リッチなソファーに座ったような心地よさがあります。特につま先の空間にゆとりを感じます。指先を動かしやすくなりました。
中村:脛の部分がマジックテープに変わったことにより、足首から脛部分のインナーのずれが無くなると共に着脱が簡単になりました。
菅谷:くるぶし周りがルーズになり、装着感が良くなりました。ギャップが気になる方は
LIQUID FITを使っていただくといいと思います。
菅谷さんは滑り手としてはもちろん、ムービークリエーターやギア開発にも精通されていますよね!LIQUID FITやはりLFは入れたほうが良いですか?
Q:菅谷:熱整形のフィッティングシステムはメジャーですが、インナーの大きさが変わるわけではないので、くるぶし周り等の大きい隙間を埋めることはできません。その点LFは流動的にパラフィンを流し込むので、個々の形に合わせて変形します。流し込んだパラフィンは冷えたゲレンデにいくと硬さが向上し、想像以上のフィッティングを発揮します。踵からくるぶし周りをタイトにしたい方には、特におすすめです。
Q7:他社ブーツに比べソールが固く作られていますが、ライディングの際に感じることはありますか?
赤川:滑っていると硬さはそこまで感じないのですが、レスポンスの速さを感じます。
臼井:足裏の角度がどのような状態か把握しやすいです。単にエッジを立てる&寝かすだけでなく、3D的な情報を足裏でキャッチしやすくなっています。膝や骨盤の回旋量のコントロールが容易にできます。斜面自体が3Dなのでこれは大きなアドバンテージですね。
中村:足裏での感覚がより感じられるため、エッジコントロールやパークライディング時の足裏でのキャッチ感が増して、パフォーマンス能力を向上させてくれていると思います。
菅谷:ソールが硬いことにより、ブーツの柔軟性が使いやすくなりました。特に足首の稼働のコントロール性を感じます。板を寝かす、立てるの動きがやりやすいです。
臼井さん23-24シーズンにはテクニカル選手権で優勝おめでとうございます。まさに滑りで競う大会!ですが、TEAM BOAはどのような動きにもフィットしますか?
臼井:テクニカルという競技において、ブーツの選び方は大きく2通り。1つはギアの重さと硬さに応じてブーツのフレックスを合わせる方法。もう1つは種目に応じて選ぶ方法があります。特にショートターン(小回り)の動きは速さとひねり操作の技術力が求められるので、ソフトでトルクコントロール性能の高いブーツが好まれます。このTEAM BOAはミディアムフレックスなので、締め方を変えることで様々な種目に対応できました。つまり、コントロール性が高い水準でバランスが取れているということ。そして、膝を曲げた時の「収まり」もとても良いです。なので、どのような動きにもフィットすると言えます。
以上、プロライダーたちに「TEAM BOA HYBRID」の魅力を語ってもらった。
このブーツの持つ安定感、柔軟性、そしてホールド感が、ライダーのパフォーマンス支えライディングスキルを最高位まで引き上げていく。ぜひ、TEAM BOA HYBRIDで自分のライディングスタイルに合った履き方を見つけ、最高の滑りを楽しんでいただきたい。