日本を愛するレジェンド、ブライアン・イグチとセッションした貴重な1日。

NB4A4980RIDE with Guch in Hakuba Valley

今年の白馬は特別だ。海外ライダーが次から次へと訪問している現象が起こっている。その理由はもちろん日本のパウダー。つまりJapowである。シーズンの初めには日本で降り積もる極上な新雪を滑りスタートを切りたい。そんなブームは世界中のライダーにも当てはまっている。この前はテリエ・ハーコンセンが、FWTの大会にはギギ・ラフが。お馴染みトラビスライスも毎年白馬に訪れるようになっている。その中でも今回の注目はこの男、スノーボード界のレジェンド、ブライアン・イグチだ。もはや説明の必要がないくらいスノーボード界のアイコン的存在だが、とにかく日本には過去何度も訪れており馴染みが深い。そして国内には熱烈的なファンも多い。そんな彼と白馬のゲレンデを一緒に滑ろうという企画がHakuba Valley八方尾根スキー場で企画された。あの伝説のグーフィーフッターのテールを、ビデオで観ていたあの背中を追って滑れる。そんなプレミアムなひとときを邪魔にならないように潜入取材を試みた。
Photo&Text: KUWA

イベントが企画されたのは1月22日。折しも白馬は年末年始にドカ雪があり一晩で1m近く積もったこともあった。そんなハッピーなニュースは、遠くアメリカで過ごしていたグッチさんの耳にももちろん届いていた。イベントに来る日をまだかまだかと待っていたそう。ところがいざ「グッチさん来日!」となると、白馬の天気がご機嫌斜めに。降雪がピタッと1週間止まってしまい、いよいよ明日イベントというタイミングでゲレンデはカリカリのボコボコ。八方尾根スキー場さんのご好意で貸切予定のコースまで用意してあるのに。ムムム!これは困った。

イベント当日。天候は申し分なく平日にも関わらず熱狂的なファンが30人弱も集まった。よく見てみると白馬という場所柄か、海外の人も多かったのが印象的だ。主役のブライアン・イグチ、通称グッチさんが登場すると場の空気がグッとあがった様子。

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「生ける伝説」グッチさん登場!
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平日にも関わらず熱狂的なファンが八方尾根に集まった
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コースを前に全員へ滑るラインの説明をするグッチさん。 丁寧な姿勢に一同聴き入ります

グッチさんはいつものように穏やかに挨拶をするとコース変更を提案してきた。前日のミーティングを踏まえてスカイラインコースへの変更である。このコースはゆるやかで大きな沢ボウル形状なので、大きな振り子のように左右にターンを刻みながら滑り落とせる心地よいコース。そしてサプライズゲストに仁科正史と幼少期から交流のある増田塁揮も参戦!
これは絶対に面白くなりそうだ!リフトを乗り継ぎ、みんなで一斉にドロップイン。

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始まりました!優しいグッチさんはメローなラインでみんなを待ちます
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迂回路セッションではサイドヒットも見逃さない

どんな時もグッチさんは相変わらずのいい人オーラ全開で後方の参加者までしっかりと見つめていた。インパクトのある赤いVolcomジャケットを着こなし、頭にはシックなDragonのゴーグル着用し存在感も抜群。Arborのシグネイチャーボードを使いグーフィーで駆け巡る。完全にカリスマスノーボダーの後ろ姿である。参加者は彼の一挙手一投足をガン見のロックオン状態。先回りして写メをしたり、追い撮りをしている人もいた。1本滑り終わるとハイタッチ。一緒にリフトに乗れたラッキーな外国人さんは一体何を話していたの取ろうか?きっと特別なひと時であっただろう。

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なんてラッキー。一緒にリフトに乗れるチャンスも!
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さあ、2本目、3本目、、なかなか終わらない夢のひととき

結局、当初の予定時間を大幅に延長してたっぷりとRide with Guchができたようだ。集合場所に戻ってきた参加者の皆さんの顔からは満足げな様子が伺えた。

そしてイベントの最後はサイン会へと突入。会場となったのはゴンドラ降り場のすぐ近くで、否が応でもギャラリーに注目されていく場所。結果的には熱狂的?でもない一般ボーダーやスキーヤーまでも巻き込んで大サイン会へと発展していった。サインは自分が持ち込んだアイテムか、白馬エリアで販売中の「Hakubavalley」のオリジナルTシャツにしてもらう人が多数。なんとこのTシャツはグッチさんデザインでもあるのだ。そんなわけもあってか、グッチさんはご機嫌にビール片手に笑顔でサインサインサイン。。。とにかく本当にグッチさんは丁寧な人で、一人ひとりにお気に入りのグラフィックと漢字で「井口」と書き続ける。

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マイボードにサインを書いてもらう人もいた
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地元観光協会さんの動画撮影も
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伝説のビデオ「ROAD KILL」に直筆のサイン。これはたまりませんねー!
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なかにはこんな参加者も?!
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グッチさんデザインのTシャツもオシャレ。白馬全体で発売中です
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一人ひとりと会話を交わし、サインとグラフィックを描く

コミュニケーションを大事にしているのがよく伝わってくる。そして、こちらも時間を大幅に延長して無事に大成功のままイベントは幕を下ろしたのだった。グッチさん、本当にナイスガイです。いろいろ回った白馬の各スキー場でも穏やかで紳士的な応対スタイル。参加者だけでなくスキー場関係者、そして僕もすっかりグッチさんの虜になってしまったのでした。グッチさんありがとう!!

最後にご報告!
実はグッチさん、白馬を滑ったのは今回のトリップが初となる。このイベントの前には鹿島槍スキー場を滑り、栂池ではスプリットボードで白馬のフィールドを存分に楽しんだ。その時の模様を写真でお届けするとともに、白馬の魅力やフリーライド、スプリットボーディングの魅力についてインタビューを実施したので、来シーズンのFREERUN本誌で掲載します。お楽しみに!

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ぜひまた来年もという声があちこちから聞こえてきた