Custom Shape

こんにちはCAPです。前回に続きまして、よりディープな話を進めていきたいと思います。キチガイが多く住むJHの山には自らの経験やスタイルを追求しすぎるあまり自分でブランドを立ち上げた人がいます。IMG_5711IMG_5757⬆️⬆️(1枚目の写真は1980年代の写真…)FRANCO SNOWSHAPE。自らの名前をそのままブランド名にしているMikey FrancoはCAPにとって20年近くの付き合いがある言わば「マブダチ」です。彼は現役時代にAASI(アメリカインストラクター協会)のデモを2期務め、BURTON-LTRボードの開発を一緒にしたりとCAPにとってまさに親友であり同時にパーソナルコーチとしての役割も担っていました。IMG_5708⬆️⬆️そんな彼が立ち上げたブランドは、ニセコのGentemstickにインスパイアされた板が多くまさに「スノーサーフ」的な出で立ちです。このFRANCO SNOWSHAPEの最大の特徴はコア材に使われている木々の調達を地元ジャクソンの山々で伐採している点です。各モデルにはGoogle MAPと連動したバーコードが貼られていて、それをスキャンすることで自分の生産(=伐採)したコア材の在り処がわかるようになっている…とてもとてもマニアックなブランドなのです。通常のラインナップに加えて完全受注生産のカスタムオーダーメイドの板も制作していて、その価格は2,500USD(27万円?)から(!!)とべらぼうに高く実際それを購入するお客様がいるのかなと疑問を抱くところがありますが、やはりキチガイが集まるJH。最高3,000USD(32万円??)近くするカスタムボードの販売履歴もあるそうです。すげぇー????IMG_5825⬆️⬆️制作の過程は以前BURTONの本社工場にも行ったことがあるので全体の流れは理解していましたが、何しろカスタムオーダーメイドとのことで、大量生産と何が違うかと言えば惜しげもなく時間を費やしている点でしょうか。大量生産と言う資本主義的な波に負けてしまう雰囲気があると思いますが、このハンドクラフトと言う文化はやはりとても興味深いものです。IMG_5766⬆️⬆️マイキー曰くカスタムシェイプはその人のスタイルやテクニックはもちろんことホームマウンテンの斜面構成や斜度など全てを加味した上で制作に入るとのこと。「日本仕様に制作するとしたらどんな感じ?」という問いに「長めのサイドカット(日本の場合は緩斜面が多いので)とよく走るベースを使ったツインテールが良いのでは?」ちなみにサイドカットが深い板はJH始めとするスティープ斜面に有効的で、1日の大半を急斜面にへばりついてるようなフリーライダーには最も適したセッティングだそうです。なるほど??
IMG_5832⬆️⬆️マイキーの工場で感じた事、それはこのスポーツを長く続けるにあたってやはり究極的な形は「自分の一番適した板(それはスタイルでもあり、いつも滑る斜面だったり、雪質だったり)それを加味したカスタムメイド」が行き着く先なんだろうと。とは言え…やはり20万円以上もするスノーボードをオーダーするのも実際難しいですし、完成した暁には後生大事に神棚に飾っているだけになりそうです(笑)ところが、一転これがサーフィンの世界だとどうなるのでしょうか?カスタムシェイプの世界を海から紐解く出来事がこの後にありました…

続く

CAP

2005年から12年間。星野リゾートアルツ磐梯/裏磐梯猫魔スキー場のマーケティング責任者として、魅力開発、広報、営業、販促を統括。過去はBURTON SNOWBOARDの初心者専用ボード"LTR"の開発にも携わる。2017年5月より株式会社Sherpaに移りスノーを織り交ぜたインバウンズ誘客/集客コンサルタントを開始。引き続きFREERUNのライターも兼任。2018年7月からcitywave TOKYOのsenior adviserとしてアジア初の人工リバーサーフィン施設の運営責任者として従事。2019年6月よりスポーツファシリティマネジメントに移籍をしてより広範囲のアドバイザー業を開始。現在は福島のインバンウンズ集客最大化プロジェクトを進めつつ、シーズン中はオーストラリア メルボルンに本社があるmint tours(https://minttours.com)の専任ガイドとして日本の山を外国人に紹介している。 ------------------------ Twitter:@kei4cap Instagram:@kei4cap