STONP。國母和宏を筆頭に世界で通用する日本人ライダーが集結したクルーである。ただ、2015年にリリースした最終作『STONP OR DIE』にて、クルーとしての活動は終幕……と思っていた方も多いはずだ。だが、昨年の2月15日にSTONPが突如としてショートムービーを公開。それが「ZETSURIN 2017」だった。そんなSTONPの再始動であり、新たな挑戦として話題を集めた「ZETSURIN」が、今シーズンも開催された。「ZETSURIN 2018」だ。その舞台裏を探るべく、このイベントの運営に深く携わっていた戸田聖輝と高尾翔馬に話を聞いた。
Photo: Atwosee
戸田聖輝
昨シーズンは完全招待制だったけど、予選会を行った理由を教えてください。
日本人スノーボーダーでストリートをガッツリやっている人って少ないと思うんです。でも、いないわけじゃない。むしろ、やってる人はアツい人たちばかり。もちろん、カッコいいライダーもいっぱいいます。ただ、彼らも世に出ていく方法がわからなかったりすると思うんです。そんな人たちをフックアップしたくて予選会を行いました。参加してくれた人たちのモチベーションはスゴかったし、いい意味で怖いくらい攻めてる人が多かったですね。
本戦はどんな内容でしたか?
昨年はベストライダーを選ぶっていう大会っぽい側面が強かったけど、今回は誰がヤバい映像を残すかっていう本来のストリートの表現方法にフォーカスしたんです。結果、昨年以上にライダーたちは攻めまくっていたし、セッション感がアップしてヤバいトリックが次々に繰り出されたと思います。
今回のムービーを通して何を伝えたいですか?
日本にもイケてる若手ライダーが存在しているってことを世界に発信したいですね。この点に関しては昨年から変わってません。
何か面白いエピソードはありましたか?
予選会からの勝ち上がりライダーが、イベント後にススキノへ飲みに行ったらしいんです。ガールズバーみたいなところで飲みまくったら、会計がナント33万円にもなったらしいです(笑)
高尾翔馬
今シーズンのZETSURINはどうでしたか?
予選会をSNOVA溝の口とSNOVA羽島でやらせてもらったんですけど、そこからの勝ち上がりライダーたちの意気込みがスゴかったです。とにかくヤバい映像を残そうって心意気がひしひしと伝わってきましたね。そんな彼らの滑り、攻めの姿勢がインビテーションで参戦していたタイラー・リンチやジョニー・オコナーにも火を点けてました。「アイツら、ヤバイね!」って彼らも言ってましたしね。
セクションが増えたことで何か変わりましたか?
レールだけじゃなくて建物の屋上に造ったボウルでセッションしたり、アイテムも昨年よりも増やしたことで、よりライダーたちの想像力を活かせることができたと思います。
今後もZETSURINは開催されますか?
今後もZETSURINのような新たな才能を発掘していくような動きはしていきたいです。ZETSURINのようなムービーでも発信していきたいし、個人的に考えているのはショー的なイベントもできればいいなって。最近は昔に比べると大会が減ったじゃないですか? 自分たちは大会で名前を知ってもらえたり、雑誌に出られたりしたけど、今はそういったチャンスが少ないと思うんです。だから、もっとストリートでヤバい動きをしてるライダーが魅せられる場を今後も作っていければって思っているんです。
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