NEVER SUMMERが導くスノーボード上達ストーリー｜第4回：パウダー／バックカントリー編深雪を制し、山を解き放つ――NEVER SUMMERが拓く新たな冒険の扉

11/09/2025

スノーボードの最終ステージともいえるのが、ディープパウダーやバックカントリーの世界だ。リフトの届かない斜面、静寂に包まれた森、誰も踏んでいない雪の上を滑る瞬間は、多くのライダーにとって究極の憧れである。だが同時に、そのフィールドは厳しく、選ぶボード次第で楽しさが大きく変わる。
NEVER SUMMERは「こけない」「疲れない」という設計思想を、パウダーやバックカントリー向けモデルにも徹底して落とし込んでいる。奈良のRooop.503店長・寺尾氏は「現実的に最も頼れる1本」としてBENCHMARKを挙げ、さらに究極のパウダーボードとしてSWIFTを推す。今回はこの2モデルにフォーカスし、パウダーライディングの魅力を掘り下げる。

初挑戦者の味方―BENCHMARKの真価

「バックカントリーに初めて挑戦するならこれしかない」と断言するのが BENCHMARK である。
BENCHMARKの最大の魅力は「難しさを感じさせない」点にある。パウダーやバックカントリーでは、普段のゲレンデ滑走とは違う課題が数多く待ち受けている。例えば、膝上まで積もった深雪での浮力確保、ツリーランでの細かい切り返し、急斜面での落下感への対応。これらは初挑戦のライダーにとって大きな壁となるが、BENCHMARKはそれらを自然にサポートしてくれる。
「BENCHMARKはめちゃくちゃ楽。特に大人のスノーボーダーに最適なんです。変に力まず、気持ちよく滑っていられる。だからこそ、初めてのパウダーでも安心できるんです」寺尾氏はこう語る。
BENCHMARKはダブルキャンバーベース構造で、操作性が軽い。板の反発が強すぎず、余計な動作が必要ないため、ライダーは自分の感覚で雪をコントロールできる。これは「板に振り回される感覚」を避けたい初挑戦者にとって大きなメリットだ。
トリプルキャンバーの反発は確かに魅力的だが、強い押し返しに慣れていないライダーには「脚力不足で板に乗せられない」という状況が起こりがちだ。その点、BENCHMARKは程よい反発と軽快さで、無理なく深雪の操作を学べる。
そして、深雪での最初の一歩は、多くのライダーが苦戦する部分だ。通常のキャンバー板ではノーズが沈み込み、前転のように転倒してしまうこともある。しかしBENCHMARKは、ボリュームシフト形状とロッカー効果によって自然にノーズが浮き上がる。結果として「前につんのめる恐怖」がなくなり、ライダーは安心して斜面に飛び込めるのだ。この「余裕」が冒険の質を変える。恐怖心に縛られず、未知の斜面に踏み込める。NEVER SUMMERはライダーにそうしたマインドを与えてくれる存在だ。

ツリーランでの小回り性能と恐怖を楽しさに変える設計

バックカントリー初挑戦で多くの人が直面するのが「木々の間を抜けるツリーラン」だ。狭いラインでの素早い切り返しには技術が求められるが、BENCHMARKの軽快な取り回しはその負担を大きく軽減してくれる。急激に方向を変えても不意にエッジが引っかかることが少なく、「怖さ」よりも「楽しさ」を感じさせてくれるのだ。
「初挑戦者の心の壁は、技術よりも恐怖にある」と寺尾氏は言う。転倒すれば深雪に埋まり、抜け出すだけで体力を消耗してしまう。そんな状況が続けば「もうパウダーはいいや」と心が折れてしまうライダーも少なくない。

SWIFTは究極のディープパウダー対応

一方で、NEVER SUMMERの中で「究極のパウダーボード」として君臨するのが SWIFT だ。
SWIFTは長いノーズとテーパードシェイプを備え、ディープパウダーでの浮力を最大限に引き出す。マイナス15℃以下の腰パウダーといったシビアな条件でも、自然に浮き上がり、ライダーを雪面に押し上げる感覚を与える。
寺尾氏は「ディープをやるならやっぱりスウィフト。究極の1本」と評し、その特化性能を高く評価している。
SWIFTは浮力に特化している一方で、高速安定性も確保している。広いオープンバーンを大きなターンで描くときの安定感は格別であり、なおかつターン後半での切れも感じられる。パウダー専用機でありながら「遊び心」を忘れさせないのがSWIFTの魅力だ。

BENCHMARKとSWIFT、どちらを選ぶか？

両モデルはターゲットが明確に分かれている。
BENCHMARK：初めてパウダーやバックカントリーに挑戦するライダー向け。操作性が軽く、安心感があり、どんなシチュエーションでも“怖さ”を減らしてくれる。
SWIFT：すでに経験を積み、ディープパウダーを本気で攻めたいライダー向け。究極の浮力と高速安定性を武器に、未踏の斜面で真価を発揮する。
どちらも「こけない」「疲れない」というNEVER SUMMERの設計思想を共有しているが、その活かし方は異なる。BENCHMARKは挑戦の入口を支え、SWIFTはその先に広がる深淵を切り開くのだ。
バックカントリーやパウダーは、スノーボードの楽しさの最深部にある。しかしその魅力に手を伸ばすには、安心感と信頼できる相棒が不可欠だ。
NEVER SUMMERの「BENCHMARK」は、初挑戦のライダーに圧倒的な安心感と扱いやすさを与え、そして「SWIFT」は、経験を積んだライダーが究極のパウダーを楽しむための特化型マシンだ。
山全体を遊び場に変える＿その最後のステージで、NEVER SUMMERはライダーを新たな冒険へと導いてくれる。