強豪ジバーへと名を連ねるためのひとつの登竜門となる「ELECTRIC ALL FLAT CASH JAM」(以下AFCJ)が、4年ぶりに新潟・舞子スノーリゾートで3/4(土)に開催された。過去5回の開催では、全国各地からジバーが集まり賑わったこのイベント、果たして今年はどんな1日になったのだろうか?早速その模様をお伝えしよう。
Photo: ZIZO
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この日限りの特設パークが出現!
会場となったのは、新潟・舞子スノーリゾート。ここには「MAIKO SNOW PARK GARDEN × ELECTRIC」というフリースタイルパークが常設され、シーズン中は大いに盛り上がっている。湯沢・南魚沼エリアを代表するパークディガークルー「SNOWCASE DESIGN」がそのパークをプロデュースし、今回のイベントAFCJでは、さらにその下部に造られた1日限りの特設パークが舞台となった。
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コンテスト会場に到着すると、今年も面白そうな特設パークが用意されていた。気になるアイテムは、レインボーナロー、ディックレイル(ワイドレール)、フラットダウン、サイドハイウォール、エンドウォール、斜めナローBOX。これらのアイテムが滑り手のイマジネーションが活かされるようにとレイアウトされていた。
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まずは、SNOWCASE DESIGNの田村氏に今大会の特設パークのコンセプトを伺った。
「過去にはパイプ形状を軸に両サイドのヒットにアイテムを置き3Dで遊べるようにした年もあったり、このイベントを繰り返していくうちにレイアウトを捻りすぎていったなっていう感じがあって…。だから今回は基本的なジブセクションのスタイルに戻してみることにしたんです。シンプルに真っ直ぐ入ることを軸にしながら、少しズラした法面を使ったジブセクションを作ったり。あとはウォールをサイドとエンド正面の受けで2発使ってみたり。フラットダウンも真っ直ぐじゃなく、あえて「く」の字にしてあるんです。ここでスタイルを出せる人もいるんじゃないかなって。とにかく、捻り過ぎずに初心に戻ってっていうのが一番のコンセプトですね」by 田村
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スタイルを魅せつけてELECTRIC CASHをGET!!
このイベントのルールは簡単。ジャムセッションで良いライディングをした人にはELECTRICライダーから ”ELECTRIC CASH” が配布され、そのCASHをより多く集めた者がファイナルへと勝ち進めるというもの。入賞すれば、ELECTRICのゴーグルをはじめ、サングラスやアパレルなどをGETできるというだけあって参加者も気合が入る。
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この日集まった参加者は約60名。中には北海道から駆けつけた人や、若干5歳でエントリーした子もいたりと全国各地から腕自慢のジバーが集まっていた。まずはインスペクションで各セクションをチェック。予選はメンズクラスとウィメンズ&キッズ(中学生まで)クラスが、それぞれ2ヒートずつに分かれ各20分のジャムセッションが繰り広げられた。
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この特設パークでのセッションはかなりの盛り上がりを見せ、それぞれの参加者がオリジナルラインをチョイスしみんなガンガン攻める。そして、予選を勝ち上がった各クラス12名ずつがそれぞれ30分のファイナルジャムセッションでラストバトルを繰り広げた。
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やはりファイナルでは一段とレベルも上がり、レインボーでワンフットを果敢にトライする者、法面からのサイドインでリップスライドトゥーフェイキーを魅せる者、はたまたサイドハイウォール&レイルでスピードに乗ったBSリップスライドや、スイッチフィフティーインを魅せる者… と、もはやライダーか!?というくらいかなりのハイレベル。とにかく様々なラインを選べる複合的な特設パークなだけに、滑り手のスタイルも十人十色。みんなの滑りを見ていて、そのクリエイティブさにオーディエンスをはじめ、ジャッジをするELECTRICライダーたちの気持ちもブチ上がったのは言うまでもない。その会場の熱量にライダーたちも後押しされて自分たちも合間にセッションに参加するなどイベントを盛り上げた。
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このイベントの最後には、各クラスの入賞者とELECTRICライダーたちでプロフォトグラファーZIZO氏によるフォトセッションを決行。そして、そこで撮影された写真を厳選して2023年秋発売号のFREERUN雑誌で掲載させていただくこととなる。こちらもお楽しみに!
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ELECTRIC ALL FLAT CASH JAM 2023リザルト
<MENSクラス>
1st: 大友 新之介
2nd: 渡辺雄太
3rd: 荒川優希
4th: 遠藤柾志
5th: 斎藤颯大
6th: フクオカ トオル
<WOMENS & KIDクラス>
1st: 坂本 妃菜乃
2nd:笹本琉稀
3rd: 堀籠颯空
再びジブシーンに注目が集まっている今シーズン
4年ぶりの開催となったAFCJ。今回のイベントで感じたことは、過去の大会よりも一段と参加者のレベルが上がっていたこと。また、久々にイベント復活ということもあり、参加者もライダーもオーディエンスも、みんなの熱気と楽しむ気持ちがかなり高ぶっていた印象だった。コロナも収束に向かい、こうしてイベントで雪山に集まりコンテストでお互いを高め合うというこはスノーボードには必要不可欠なことなのだろう。特に自己表現が重要な要素となるジブコンテストはなおさらだと感じさせられた。
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今シーズンは、AFCJ以外にも様々なジブコンテストが開催され、再びこのシーンの盛り上がりが大いに期待される。これから春パークも本格化してくるので、まだまだ自分の滑りに磨きをかけ、来年もこうしたコンテストで自分のスタイルをぜひ表現してほしい。
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今大会のムービーがこちら!