DCスノーチームが世界中を旅しながら撮影した映像をリアルタイムで配信していくムービープロジェクト「TRANSITORS」。2019冬・日本版はすでにSBN FREERUNで映像化し(記事はこちら)紹介され、大きな話題を集めた。
そして、DCグローバルチームライダー達が語るギアにFOCUS第3弾は、あらゆるフィールドで抜群の滑りと存在感を放つイッカ・バックストロムが登場だ。
Q. イッカ、日本へようこそ。日本語は覚えた?
日本語、難しいね(笑)。日本には何年も前から何度も滑りにて来ているけど覚えられない。今回も北海道でパウダーを滑ることができ、日本のみんなとコミュニケーションを取ることができて楽しい時間を過ごすことができたよ。
Q. イッカはフィンランドのどこ出身なの?
フィンランドの首都はヘルシンキで、その隣街のエスポ。フィンランド第二の都市で緑豊かなとても落ち着いた街。
Q. 日本の雪は他国と比べて何が違うの?
湿気が少ない軽い雪で、よく降るイメージがある。自分の母国、フィンランドも寒冷な気候のため雪は降るけど、降雪量は日本ほどではないかな。フィンランドのヘルシンキでは0度を下回る日が多く、フィンランド北部のラップランド地方はマイナス40度、50度の日々も珍しくない。冬の寒さがホント厳しい国だからね。ちなみに日本に温泉の文化があるように、フィンランドはサウナ発祥の地であって、サウナ文化があるんだ。
Q. それではイッカ、今シーズン使用するギアについて教えて?まずは始めにブーツから。
TUCKNEEブーツのUS8.5サイズを履いてる。僕はとても柔らかいブーツが好きなんだ。今季リリースされるDCブーツの中でもTUCKNEEは、とてもソフトな種類に入る一足。膝の屈伸を妨げることなく、足首のサポートもあり、しっかりと守られている作り。柔らかいけど必要とする最適なサポート性があるからとても気に入ってるんだ。カラーは黒色、白×黒の2色展開。シルエットはシンプルでどんなウエア、ボードのデザインにもマッチする。サイズも豊富で幅広い層のスノーボーダーに履きやすい一足に仕上がっているよ。
Q. ボードはフィールドによって使い分けてるよね。まずは、パウダー、バックカントリーの板について教えて。
ニセコのようなディープなパウダーを滑る時や、バックカントリーの時はSPACE ECHO(使用モデルは海外限定のFTPモデル)を好んで乗っているよ。そう話すと、この板が裏山専用ボードと思われがちだけど、ゲレンデのカービングターンから壁地形などオールラウンドに適応するモデルなんだ。板はコントロール性を向上させるディレクショナルシェイプと、安定性の高いツインフレックスを融合したディレクショナルツイン(エッジの弧が少し後ろにある)を採用しているんだ。割と硬めでキャンバーは6mm。サイズは154と158の2種類で展開している。デザインは昨年モデルに続きUK出身、カナダ・トロント在住のポール・ジャクソンが担当。個性的なグラフィックで最高に気に入ってるよ。
Q. パークをガンガン攻めたい時のボードは?
トゥルーツインシェイプ、トラディショナルキャンバー、そして軽量のフレッシュデッキ・トップシートを組み合わせた最高の仕上がりになっているTHE 156かな。やや硬めでキャンバーは6mmと扱いやすく、同じDCチームライダーのパークライドの第一人者のジャスティン(フローニス)も好んで乗っている。カービングも気持ちよくできるベーシックでスタンダートなモデルで調子良いよ。
Q. イッカもデザインに参加したウエアについても聞かせて。
PALOMAR ジャケットのデザインに参加したんだ。90年代のレトロな雰囲気を出したくてね。一瞬、シンプルに見えがちだけどまっ白な雪上ではとても華やかでインパクトがあるんだ。透湿性、撥水性、15k防水性にも優れ機能性も抜群。吹雪いているときも問題なく着こなせて、フードをかぶって滑るのもクールだよ。90年代の熱いパーク全盛の頃を思い出さないかい!?
Q. パンツは?
僕は履きやすさを重視してCODE PNTを履いてる。細すぎず太すぎないシルエット、大きなポケットが2個だけで主張しすぎてないデザインが気に入ってるんだ。極寒の地でも問題なく暖かさもあり、防水性などの機能性も優れている。カラーは定番カラーの3色にカモフラで計4色。カモフラもお洒落でカッコいいね。
Q. ありがとう。今回のTransitorsでの北海道トリップを振り返ってみてどうだった?
素晴らしい雪に恵まれ、いくつかの良いスポットで楽しく滑ることができたよ。日本はエキサイティングなフィールドが広がり、来るのがいつも楽しみだよ。
Q. これからのイッカが楽しむスノーボーディングについて教えて?
タイトな斜面でのパウダーランはこれからも貪欲に追い求めていきたいし、いちばんの楽しいことでもある。若い子たちと積極的にバックカントリーに行き、自分の経験を伝えつつ、彼らからも何かを得たいと思ってる。仲間と助け合い、フリーライディングを追求した滑りがしたいね。
Q. それでは、最後に日本のスノーボーダーへメッセージをお願いします。
日本食は美味しく、治安もよく、礼儀正しく、何よりも人柄が良い。日本の文化は見習うところが多く、最高だよ。フィンランド人は無口でシャイと表現されることが多いけど、日本人にも似ている所があるのかなぁ、親近感が湧くんだ。スノーボーディングのレベルも上がっていると思うしね。シーンの中でそこを変えずに続け、いいスノーボーダーがどんどん出てきてほしい。日本にはまた必ず滑りにくるのでその時までヘイヘイ(フィンランド語でさよならの意味)。
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