東北生まれ東北育ちのマウンテンフリースタイラーとして、フリーライディングもジャンプも高いスキルを持つオールラウンダー 松浦広樹。そんな彼とFREERUN編集スタッフが、今季ウィンターシーンで注目を集めるBluetoothインカムを実際に雪山で使ってみた。はたしてスノーボーディングでどう使えるのだろうか?

最先端のBluetoothインカム
FREERUN本誌で何度も素晴らしいライディング写真を掲載させてもらっている松浦広樹。普段は東北エリアの山と向き合いながら、今シーズンも福島をベースに雪がいいところで撮影している。今回、そんな彼とある雪上イベントで出会い、Bluetoothインカムのレビュー記事への出演をお願いした。そのアイテムは、様々なスポーツで使える新しいコミュニケーションツール「Cardo(カルド)」の「PACKTALK OUTDOOR パックトーク アウトドア」だ。

そもそもカルドとは、バイク用インカムのカテゴリーにおいて、業界のパイオニアとして数多くの革新的な製品を発表しているブランドだ。そして今回紹介する商品は、カルドの最新技術を搭載し、これまで難しかったハンズフリーでの双方向通話を実現した、今季日本のウィンターシーンで注目を集めている最先端のBluetoothインカム「パックトーク アウトドア」である。このアイテムの特徴は、トランシーバーやスマートフォン電波での通信とは異なり、インカム機器同士をBluetoothでつないで、話す・聞くというコミュニケーションを可能としていること。本体ユニットにマイクとスピーカーを接続すれば、離れていてもまるで近くにいるかのような自然な会話を雪山で楽しめるという。
そこで、今回はデモ機を2つ借りて、ライダー広樹とFREERUN編集スタッフで実際にゲレンデで使ってみた。

操作はいたって簡単。まずはUSB充電(最大3時間)を済ませた本体同士をBluetoothでつなぐ。今回はスノーボードやスキーなどのインストラクターセット「PACKTALK OUTDOOR – Student Kit」(オレンジ機種)と、「PACKTALK OUTDOOR」(ホワイト機種)を借りたので、早速この2つをセットするとすぐにハンズフリーで会話モードになった。

このインカムの優れている点は、前述したようにスマートフォンやインターネット環境が不要で双方向の同時通話が可能なこと。お互いのインカムは常時ONになっているので、トランシーバーのようにボタンを押してから話すという手間がないのも嬉しいポイントだ。
まるで近くにいるかのような自然な会話と圧倒的なノイズキャンセリング性能が魅力
セットを完了したインカムで実際にゲレンデを滑りながら会話をしてみる。するとまず驚いたのが、通常滑りながらでは強い風切り音の中での会話になると思っていたが、お互いの話し声はしっかりと聞き取れたこと。音声はクリアそのものだ。カルドのノイズキャンセリング性能は、時速100kmを超えるスピードの中でも普段通りの会話を楽しめるようにハードウェア・ソフトウェア双方での高い性能を備えているという。このおかげで、お互いノーストレスで滑りながら会話ができ、「次はこのコースへ行こう」「俺ここを飛びます」などライディング中のコミュニケーションがとてもスムースにできた。







最大通信距離は1000mまで対応するようなので、ビッグゲレンデなどではぐれてしまった場合でも安心。仮に相手との距離がそれ以上離れて接続が切れてしまっても圏内に入ると自動で再接続するため、接続し直す手間もない。もちろん滑りながらの会話だけでなく、リフトやゴンドラで分かれて乗車した場合でも「次はどこへ行く?」などの作戦会議をすることも可能なので、仲間とゲレンデを滑る際、常に会話を楽しみながらセッションすることができるというわけだ。
さらに、このインカムは最大15人までの通話が可能で、もしも使用しているグループが2つに分かれた場合でも(例えば5人→3人+2人)、自動で小グループ編成が組まれるということも加筆しておきたい。


実際にゲレンデで使ってみた広樹は使用フィーリングをこう話してくれた
「まず雑音がないことと、声が結構はっきり通るからいいなっていうのが第一ですかね。実際に遠い距離で使ってもしっかり声が聞こえましたしね。仲間と滑るときなんかは、大きなスキー場だとルートを間違えてはぐれてしまうことが多々ありますよね。『後半の分かれ道は左に行くよ』って言っておいたけど、後ろで滑ってる仲間が見失って、反対のコースへ行っちゃったとか…。でもこのインカムがあれば会話をしながら『そこ左のコースね!』とか、『こっちだよこっち!!』みたいに話しながら滑れるから、はぐれる心配もないのかなって。追ってくる人も『どっち行ったの?』とかお互いで確認し合いながら滑れるから、仲間と一緒に滑ってても無駄なロス時間がなく楽しめるのがいいですね。僕は普段、福島で滑ることが多いんですけど、『星野リゾート ネコマ マウンテン』で親子が『Cardo』を使って会話しているのを見たことがあったんです。スマートフォンだと電波がなかったり、滑っている最中は電話に出られないとか、そもそも子供がスマートフォンを持ってなかったりする。でもこのインカムが2つあれば電話がなくても会話しながら子供と滑れるし、話しながら『こういう時はこう腰を下ろすんだよ』とか子供と滑りながらタイムリーな会話で滑りのコツを教えられるのもいいですよね」– 松浦広樹
3月に入りいよいよウィンターシーズンも後半!残りのシーズンは、ぜひこの「カルドのパックトーク アウトドア」を使って仲間や子供とのスノーボーディングをより楽しく充実させてみてはいかがだろうか。

画像上部「PACKTALK OUTDOOR」の商品情報はコチラ
画像下部「PACKTALK OUTDOOR – Student Kit」の商品情報はコチラ
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付属のマウントを使用し、スノーボードやスキー用ヘルメットはもちろん、フルフェイスのマウンテンバイク、自転車やロッククライミングなど様々なヘルメットに取り付けできる。ヘルメットを使用しない場合も、バックパックのストラップや腰ベルトなどに挟んで固定も可能

「カルドコネクト」アプリは、取扱説明書を読まなくてもいいほど直感的に分かるシンプルなインターフェース。グローブを装着した状態でもストレスなく操作できる大きなボタンも魅力

IP67規格を取得し、防塵・防水性において死角のない設計。雨、雪、泥など過酷なアウトドア環境に耐えられるよう、業界随一の防水品質を追求し、精密な電子機器でありながら、タフネスを備えたインカム