スノーボードの快適さと楽しさをより高めてくれる新時代の足回りシステム「STEP ON®︎」。初登場以来6シーズン目の冬、ラインナップの幅も広がり、機能のアップデートを経てさらに使いやすく、その魅力は高まってる。また、DC、NITRO、FLUXなど他社によるSTEP ON®︎の導入モデルも増えてきて、STEP ON®︎という機能自体の信頼性も大きく向上していきている。
今シーズンは雪もしっかり降りそうだし、自分のギアもアップデートしようと考えている人も多いことだろう。「自分のニーズにもマッチするだろうか？」「使いづらいことはないの？」そんな疑問も含めて、STEP ON®︎の魅力や使い方を多くのスノーボーダーに直接アドバイスしているスノーボードプロショップの方に聞いてみた。
FREE（北海道）
オーナー・佐藤さん
http://wwu.phoenix-c.or.jp/~free/
足を入れてロックする動作は
基本的にストラップバインディングと似ているから使いやすい
STEP ON®︎はとても快適で性能にも満足しています
STEP ON®︎の最大の魅力は脱着が立ったまま楽な姿勢でスムーズにおこなえるので「楽」「素早い」こととですね。ヒールからバインディング足を入れてロックしてから、トウクリップをハメるという動作は、普通のストラップバインディングでもヒールをしっかり入れるという動きと似ているから、すぐ慣れますよね。そういうところも使いやすいところだと思います。自分もそうですが、正直、年齢が上がるとかがんだ姿勢でバインディングを装着するのってちょっとしんどいところもありますよね。それが一切ないから、楽しさがアップします。ゲレンデでコースを滑っている途中でバインディングを外すということはほぼ必要ないわけで、今まで僕は4シーズンぐらいSTEP ON®︎を使っていますが、不都合なことは一度もなかったですよ。
最初STEP ON®︎を使った時、ヒールのロック機能に若干アソビ部分があるので、トウエッジをかけてフロントのターンに入るときに少し遅れる感覚があったんですが、使い始めたら気にならなくなってましたね。また。よく雪がバインディングの上にあると入れにくいのでは？と心配する人もいるんですが、実際にストラップバインディングでも雪を落としてから足を入れるじゃないですか。結局はSTEP ON®︎の使い方がわかってしまえば何も問題ないということ。僕は普通のストラップバインディングのセットアップも予備で持ってはいるんですが、STEP ON®︎に変えてから結局1回も使用していないですね。
いろいろブーツは使ってみて、自分はSWATHがお気に入り
乗り心地とか、足のホールド感とか、人それぞれに好みのフィーリングがあると思うのでブーツ選びが大切です。僕はこれまでPHOTON、SWATH、IONと使ってきました。最初はアンクルストラップを装備しているPHOTONを使って、翌年はストラップが無くて足首の自由度が高いSWATHを、昨年はION。それらを全部使ってみて、僕はやっぱりSWATHがいいなって思っています。アンクルストラップがないので、午前中滑り込んだ後、BOA®︎の締め直しとか必要になったりはするんですが、足首の動きやすさの感じが僕が好きなストラップバインディングでのフィーリングに近いと感じます。そのあたりは人それぞれ、自分の体格やライディングスタイルにおけるベストを選択すればいいわけです。例えばしっかりとホールド感があった方がいいという人はPHOTONやIONというように。いろんなスタイルに対応できるブーツのバリエーションが揃ってますからね。
2足目のブーツ、2つめのSTEP ON®︎バインディング購入のお客さんも増えてきました
お店に来るお客さんも使ってみたいという人は多いです。うちではSTEP ON®︎を取扱って4シーズン目なんですが、一昨年、昨年と買い替えのタイミングでSTEP ON®︎を使ってみようという人が増えました。特に大人の男性に人気です。それとうちのお客さんでインストラクターをされてる方はほとんどSTEP ON®︎を使っています。親子でスノーボードされてる方の親御さんとかもですが、まさにゲレンデ上での移動のしやすさはSTEP ON®︎が一番ですからね。
ブーツの一番人気はPHOTONです。アンクルストラップがあるのでストラップバインディングの感覚により近いという安心感ですかね。SWATHのようなアンクルストラップを装備しないブーツの良さも説明しますが、やはりお客さんは安心感を優先される方が多い。最近ではSTEP ON®︎の２足目のブーツを買う人も出てきていて、そういう方はSWATHを購入されたり。逆にボードを2本持っていて、STEP ON®︎のバインディングをもうひとつ買い足す人もいたり、みなさんSTEP ON®︎を使い始めるとそこからストラップバインディングには戻らずに使い続けている。両方使っているという人はお客さんの中にもいないですね。STEP ON®︎がそれだけ快適で性能面でも満足できて、信頼性があるということですよ。
ETREME（宮城）
店長：鈴木さん
自分の好きなソフトブーツの乗り味が
そのままSTEP ON®︎でも違和感なく引き出せています
PHOTONとSTEP ON®︎のセットアップのバランスが気に入りました
本格的に使っているのは今回が4シーズン目という感じです。元々ストラップのバインディングとお気に入りのブーツという組み合わせがあって、自分はSTEP ON®︎が最初に登場したシーズンはフルには使っていなかったんです。でも、試乗会で履いたときにPHOTONのブーツが気に入って、これだったらいいなって思ったんです。フィーリングはストラップバインディングで乗っている感じに近いし、ブーツも基本的にフリーソールの普通のブーツの感触のままで、違和感がなかった。それがきっかけで使い始めました。ブーツはそれ以来ずっとPHOTONを使っています。やはりアンクルストラップが付いていることで安心感があります。
以前ストラップバインディングではIONを使っていたことがあったので、STEP ON®︎でもIONを使ってみようかと思ったこともあったんですが、IONはPHOTONより少し硬めの感じなので、自分の今のライディングスタイルではPHOTONの方が楽にコントロールできるので、PHOTONに落ち着いています。カービングのキレを求めたり、反応の素早さを求める人はIONもいいと思うんですけどね。自分にとってPHOTON+STEP ON®︎という組み合わせが、とてもいいバランスで乗れるということもあって使っています。硬すぎず、ソフトブーツらしい乗り味っていうのが十分感じられるところが好きなんです。
アンクルストラップの締め具合で足首の自由度を調整しています
自分はこのセットアップでフリーライド、パウダー、時々バックカントリーにも行きますが、スノーシューを履く場合でもヒール部のクリートが邪魔になることもなく、むしろベルトにうまくアタッチして、調子いいと感じています。パウダーの上でもSTEP ON®︎をはめることも普通にできますからね。
アンクルストラップはシーンによって締め方を変えています。パウダーとか足首の動きの自由度が欲しいときはアンクル部を緩めます。緩めても不安な感じにはならないですね。逆に圧雪の硬めのバーンでカービングをしたいときはアンクルのホールド性を引き出すためにしっかりと締めます。それとちょっと長めのボードでカービングをするといったときも足に負担がかかるので、しっかり締めます。
逆に幅が広めのボードでフリーライドを楽しむときはアンクルストラップを緩めにしています。こんな感じで調整することによって乗りやすさが変わります。調整幅を考えるとアンクルストラップの存在が効いてくるなと感じています。自分の場合はアンクルストラップは緩めても、ブーツ全体をしめる前面のBOA®︎については常にしっかりと締めています。あくまでも足首の自由度をアンクルストラップの締め方で調整している感じです。
トウクリップの改良でさらにフィーリングが良くなった
昨シーズントウクリップが新しくなったので、さらにSTEP ON®︎は良くなっています。従来はバインディングにアーチ状のツメがあって、それがトウクリップと固定されていたんですが、新しいタイプはこのトウフックが改善されて、そこがフレックスする。今までだと足の先端部両側に壁があるような、そんな感じがあったんですが、新しいモデルでは足にひねりを入れたときでもフレキシブルで自然な感じなんです。この形になって着脱もさらに楽になったように感じます。ターンするときにトウクリップからキシミ音がしていた感じも解消されていますし、全体的にさらにフォーリングが良くなっていますね。
価格面で買いやすくなり使ってみたいという人が増えました
お店でもSTEP ON®︎の人気はさらに高くなってきています。スタンダードなSTEP ON®︎バインディングの価格が先シーズンから下げられたことで買いやすくなったということも影響していると思います。バインディングをGENESISにアップグレードされるという人もいます。2本目のボードと共にバインディングを購入される方もいます。ブーツは価格がリーズナブルなRULERが人気がありますね。
やはりうちでも楽に滑りたいという大人の方にSTEP ON®︎は好評です。それと今シーズンは女性にも人気があります。予想以上に反応が良い感じですよ。
2022/2023モデル「STEP ON®︎」の
アップデートされたポイント
進化してさらに使いやすくなった!!
トウフック付近のライナーのクッション性をアップ
足の形やライディングスタイルにも影響されるが、長時間ライディングしているとトウフック部分にストレスを感じるケースがあった。それを解消して、乗り心地自体も快適にするためにライナーを改良。
スムーズにセットできるカフクリップ
STEP ON®︎ではヒールカップのロック部分にパンツの裾が巻き込まれないようにカフクリップを装着するのが必須だが、カフクリップのパーツが改良されて、よりスムーズにパンツを挟めるようになった。
トウフックの改良でスムーズで快適な動作
バインディング、ブーツ共にフックを固定するこれまでターンするときにトウフック部分にキシミ音が出ることがあったが、フックの改良により音も解消。バインディングを外すとき動きもよりスムーズになった。
女性用に嬉しいFelix STEP ON®︎ Softが登場！
STEP ON®︎だと、ちょっと硬いのでは？と心配している女性のために、ソフトなフレックスを感じつつもしっかりとレスポンスを引き出すようにバランス調整した新たなFelix STEP ON®︎ Softが登場。
今回話を伺ったショップの方々も、口を揃えて「楽で快適」「使いやすい」「信頼性できる」とSTEP ON®︎からストラップバインディングには戻れないとコメントしているように、多くのユーザーがSTEP ON®︎に履き替えてその性能を大いにいかして、スノーボーディングを楽しんでいる。
滑るの大好きだからこそ、スマートに、快適に楽しみたい。そういう人はぜひ、STEP ON®︎を試してみることをおススメしたい。
Burton 公式ページ STEP ON®️ コーナーはこちら
