昨年のリリースから大きく話題となったのがhead Snowboardsのカービングボード「KIZAMU LYT」だ。超ハイスペックのハイスピードカービングボードとはまさにこのモデルのこと。20-21シーズンも引き続きリリースされるが、ウッド素材を芯材に使用しているスノーボードとしては世界最高レベルの軽さ、走破性の極めて高い最速ソール、head独自のテクノロジーを駆使しハイスピードに耐えうる耐久性を維持。ノーズの長いディレクショナルシェイプ、カービング性能を重視したサイドカーブとテールシェイプは、爽快なカービングターンを可能にしてくれる。
「KIZAMU LYT」って
どんなモデル!?
各機能を徹底解説！
「KIZAMU LYT」に採用されているのは、1.5cmのセットバック、ディレクショナルシェイプ、キャンバーとキャンバーをフラットでつなぐHYBRID CAMBER POP形状。
ノーズ形状は、圧雪斜面、新雪、未圧雪のライディングが可能なフリーライドシェイプ。テールは若干短めながらも、高いエッジホールド力と安定性、強い反発力を備えている。また、ターン導入時はノーズが雪面を捉え、後半はテールが雪面を離さず、最後まで切れ味抜群。また、抜重をすることでテールの操作も可能となっている。
また、シェイプによるターン性能を最大限に発揮するために、head独自のウェイトコントロール技術を搭載。ボード全体にスーパーライトウッドコア、カーボンシートを使用しながらも、ノーズエリアにはヘキサゴナルコアとグラフィンを配備することでノーズエリアのさらなる軽量化を実現。これにより、効率的にテールへの加重ができるようになった。このような様々なテクノロジーによって、これまでにない優れたターン性能を発揮！ 驚くほどの軽さとハイスピード域での安定性が「KIZAMU LYT」の魅力だ。
乗りこなすことで
滑り手の技術は
大きく向上する
「KIZAMU LYT」は、全体のフレックスを硬めに、ハイブリッドキャンバーポップ形状のフラット部分は高めに設定。中速以上でのターンではある程度の脚力が必要なボードに仕上がっているのだが、ライダーの写真でボードを立てたターンをイメージしてみよう。
赤川隼多 169cm 62kg／KIZAMU 161cm
Gが大きくかかるヒールサイドターン後半でも確実に雪面を捉え、ラインを外さずに加速する。こういうターンを目標にしているスノーボーダーも多いのではないだろう。
北原あゆみ154cm 48kg / KIZAMU LYT 146cm
とにかく低く、アグレッシブに。スタイリッシュに描くターンと姿勢が美しい。本当に魅力的なターンだ。
「KIZAMU LYT」は、ミドルターンからロングターンをハイスピードで楽しむことができる。朝イチのグルーミングからアイシーなバーン状況まで、あらゆるシチュエーションを楽しめる切れ味と安定性をそなえたモデルだ。 おすすめの対象レベルは、ターンを楽しみたい中級者以上のスノーボーダー。また、「KIZAMU LYTを乗りこなしてみたい」と考える向上心の高い中級者レベルの人にもぜひチャレンジしてほしい。今の自分が乗りやすいものを選ぶのも正しいが、自分のレベルより少し高いレベルの板を選ぶことで、自分のレベルを大きく向上させることができる。
＜サイズについて＞
サイズバリエーションは、146/155/161/170。146cmは女性用のサイズとして用意しているが、20-21シーズンモデルの雪上試乗会での中級者以上のカービングをメインとする中級レベル以上の女性ユーザーからは「155cmの方が気持ちのいいターンができる」との声も多かった。ショートターンではなく、ミドルからロングターンを楽しむのであれば155cmも女性の選択肢として考えてもいいだろう。男性は、普段のサイズよりも若干長めを選ぶのが適性。しかし、楽しみたいターンが大きければ大きいほどサイズを長めに選ぶのが面白い。そして、170cmというサイズは他で味わうことができないスピード感とGを感じて面白いとの声が多かった。170cmを乗りこなしたいと挑戦するサイズ選びのユーザーも少なくなかった。
＜スペシャルインサートホール＞
もうひとつ、隠された「KIZAMU LYT」の楽しさがある。新雪や未圧雪の深雪を楽しむための秘密、それはノーズ側のインサートホールの内側にスペシャルインサートホールが用意されていること。これは新雪や深雪を楽しむために作られたものなのだが、これを使えば前足をセットバックし、ノーズの浮力を高めスピーディーにパウダーライディングを楽しむことができる。サーフライドのようなクルージングではなく、スピード感と浮力を楽しみ、爆発的なスプレーをあげることを楽しめるのだ。
「KIZAMU LYT」の圧倒的な軽さ、ハイスピード域での安定したカービング性能でターンと向き合い、刺激ある時間を楽しんでほしい。
