PSA ASIA Snowboard Pro Tour round 6
Snowboardcross
Kinseiryuho TAKAHIRO Memorial CUP in Kurumayama
2017年1月29日 長野県 車山高原SKY PARK 『筋整流法TAKAHIRO Memorial CUP プロアマ戦』スノーボードクロス。
前日に引き続き同じコースにてプロアマオープン戦が行われた。
スタートセクションのこなし方、後半のバンクセクション、ウエーブ、キャメルのこなし方で差が少しづつ出る、技術や経験、知識の差がものを言う、すばらしいコース。
男子は常に上位の桃野慎也、元木兄弟、に加え、今回は若い2000年代生まれの選手達の動きがとても良い。特にスタートセクションでの身体の動かし方が格段に違っていた。
後半は、やはり経験やレース感が必要になってくるので、ベテランか若者なのか、おもしろいレース展開が期待された。
セミファイナルで桃野にハプニングが。常に独走状態だった桃野がスタートで手を滑らせ、ひっくり返り後ろに寝転んでしまう状態に。スタートには穴があく程だった。その頃他のメンバーは既にファーストバンクに入っている。立ち上がった桃野は、ここから全力の滑りへとスイッチが入ったように、丁寧でかつ全力の滑りをしどんどん前方集団との差を縮めて行く。最終的には2位まで追い上げファイナルへと進出を決め会場を湧かせた。
本日夜の便でヨーロッパでのワールドカップへと出発する桃野にとって、良い経験を積めたのかもしれない。
ファイナルには、桃野慎也、元木康平、飯野翔揮、手計岳の4人が残った。
スタートで出たのは桃野、元木、すぐ後ろに手計、飯野と続く。
バンクセクションに入り始めると、桃野がぐんぐん前へ出て、一人旅となり悠々と滑り後続との差を広げて行き、危なげなく1位でフィニッシュ。
2位争いがデットヒートとなっていた。3人が団子状態のまま、順位が入れ替わりながらレースは後半へ。最終バンクで元木と手計が大転倒、元木は間もなく立ち上がったが既に桃野も飯野もゴールしており元木は3位。大転倒の末、場外まで飛び出した手計は、しばらく動かず心配されたが自力でコースに戻り、拍手で迎えられながら苦笑いでゴールした。
男の本気のぶつかり合いが見られた素晴しいレースだった。
優勝 桃野慎也
2位 飯野翔揮
3位 元木康平
4位 手計岳(アマチュア)
5位 元木勇希
6位 宮野颯大
女子ファイナル、こちらも面白い展開に。世代交代を思わせるメンバーが残った。
プロ5年目、前日優勝の寺山香織、前日から良い動きを見せていた7年目の河合の二人に加え、2000年代生まれの田中瑠奈、鈴木瑠奈の若手アマチュアの二人の瑠奈。
スタートから、なんとアマチュアの田中瑠名が良い動きで前へ出る。寺山が2位で追いかけるが中々抜けない。レースは最終バンクを抜けるまで田中が1位だったが最後のゴールラインでは、なんとか寺山が田中を抜き優勝した。
優勝 寺山香織
2位 田中瑠奈(アマチュア)
3位 鈴木瑠名(アマチュア)
今回の大会では、若い選手が沢山育ってきていると感じた。
スノーボードクロスと言う競技は、経験がものを言う競技でもあるので、経験の少ない選手が上位に行く事が難しい場合もあるが、今回の大会では若い選手がとても良い動きをして上位に食い込んできている。
彼ら彼女らの軽やかな動きと勢いに、 今後経験が加わったらどんな素晴しい選手になって行くのだろうという驚きと未来に期待が持てるレースだった。
今後もベテランと若手との攻防でスノーボードクロス界がさらに盛り上がって行くに違いない。