2019年2月23日(土)、新潟県 舞子スノーリゾート内特設会場にてELECTRIC ALL FLAT CASH JAM 2019(以下、AFCJ)が開催された。フリースタイルパークの聖地・湯沢/ 南魚沼エリアで毎年開催され、強豪ジバーへと名を連ねるためのひとつの登竜門となるこのイベント。今年も滑り手たちを満足させる特設パークが展開され、大いに盛り上がりを見せていた。早速その模様をお伝えしよう。
Photo: ZIZO
スタイル全開でELECTRIC CASHを稼げ!
フリースタイルシーンを牽引する超クールなライダーを抱えるELECTRICが、日本のジブシーンを盛り上げるべく毎年開催しているAFCJ。このイベントのルールはいたってシンプル。プロ、アマ問わずスノーボードが好きなら誰でも参加可能で、この日のために作られた特設ジブパークでジャムセッションを行うというもの。自分のスタイルをジャッジに見せつけ、このイベント用に作られたELECTRIC CASHマネーをどれだけ集められるか!? その集めたCASHの枚数で勝負が決まるというものなのだ。
コースディレクションは、このエリアのパークシーンを担うSNOWCASE DESIGNが担当し、レイアウトデザインから造成まで全てをプロデュースしている。そのレイアウトは、毎年時代に合わせたテーマを掲げ、昨年は「地形とジブが融合するハイブリッドパーク」を造り新たなカルチャーを発信し話題を集めていた。はたして今年はどんなパークコンセプトなのだろうか? SNOWCASE DESIGNの田村氏に話を聞いてみた。
「今年のAFCJは初心に戻り、このイベント元々のコンセプトであるジブという部分に重点を置き、参加するジバーたちがシンプルにジブで競いあえるデザインにしました。セクションは、ロングフラットダウンレール、ハイレール、ダブルダウンレール、ビッグジャバラ To ダウンレールと、アプローチから4つのアイテムを選ぶことができ、最後にウォールを設置しています。アイテムに真っ直ぐ入ればキッズやウイメンズ、初級者など、参加者誰もが楽しむことができる。また、中級・上級者は自分のラインをクリエイティブに見出せるように、全体的なアイテム間の横幅を緻密に計算して、アウトしてもアイテムにぶつからず、上級者はトランスファーも繰り出せるのかなっていう可能性を視野に入れてアイテムをタイト目に設置しました。参加者誰もが初心に戻りながらシンプルにジブだけに集中できる。それでいてクリエイティブなラインも繰り出せるようなコンセプトです」と話す。
昔ながらのジブバトル。参加者を飽きさせないよう、毎年テーマを変え常にバージョンアップするパークレイアウト。このイベントの舞台裏には相当な熱い思いを持ったディガークルーや主催者が集まり、AFCJを盛り上げている。同日には大阪で初開催となるジブコンテストCOWDAYの開催もあり、参加人数の心配もあったが、当日現地には全国各地から約80名もの腕自慢のジバーたちが集まり、下は11歳、上はなんと53歳の人がエントリーしていた。
45分間の熱いジャムセッション
予選は、メンズを2ヒート、ウィメンズ&キッズを1ヒートと合計3ヒートに分け、それぞれ45分のジャムセッション。心配された天候も予報をバッチリ裏切り、今年は時折晴れ間も見せるベストコンディションに恵まれた。ジャッジを担当するELECTRICライダーの小川凌稀、戸田真人、そしてSNOWCASE DESIGN、FREERUNに向け、参加者たちはスタイルを全開に見せつけ、白熱するジブセッションを繰り広げた。
年々レベルを上げるジブシーンだが、アマチュアのレベルも相当高い。高回転のスピンイン&アウトはもちろん、ジャバラ To ダウンレールへのトランスファーや、ロングフラットダウンでのフロント全抜きなど、テクニカルなトリックからいぶし銀なスタイルまで多くのライディングが入り混じる。クリエイティブにラインを考え、それぞれが個性を主張する。ジャッジはひときわ目立った滑りを披露する参加者にCASHを渡していく。
このイベントは、エントリーフリーに加え、なんとフリーカレーも振舞われるサービスっぷり!滑りに集中し何度もハイクした後のカレーは最高だと、参加者の顔からはその充実っぶりが良く伝わってくる。
午後になると予選ジャムを勝ち上がった各ヒート上位6名、合計18名による20分のジャムセッションが始まった。決勝になると、トリックのレベルはもちろん会場のボルテージも一段と跳ね上がる。プロレベルの技やスタイル、クリエイティブさを持つファイナリストたち。時間が許す限りハイクを重ね、ライディング1本1本に集中しながらジャッジにアピールする。CASHの稼ぎ方は参加者それぞれで、1つのアイテムをとにかく当て続ける参加者もいれば、満遍なくアイテムをヒットしていく参加者もいる。とくにロングフラットダウンとダブルダウンは全抜きが難しいアイテムだったが、スタイルを出しやすく、ここでCASHを稼ぐ人が多かった印象。
あっという間に20分が経ちMen’s部門で一番多くのCASHをGETしたのはオカモト フミヤ。また11歳のワタナベ ユウタがブッチギリのスキルでWomen’s &Kid’s部門で見事優勝を勝ち取り、この2人は代々木のSNOWBANK本戦への出場権が与えられることになった。入賞者はELECTRICとNIXONの豪華商品をGETし、さらにイベント終了後には、プロフォトグラファーによるフォトセッションに参加。(このセッション中のベストPHOTOは、来期FREERUN2月号(1/27発売号)にて掲載するのでお楽しみに!)
COWDAYと日程が重なったことで、今までの参加者とは違う新たな顔ぶれがファイナルへとコマを進めた今回のAFCJ。アマチュアの登竜門とも言うべきこのイベントから、将来世界で活躍するジバーが出てくることを願いつつ、来年も新たな顔ぶれが揃うことに期待したいと思う。
今回のハイライトMOVIEもあわせてCHECK!
<リザルト>
Men’s & Women’s & Kid’s TOTAL
1st オカモト フミヤ
2nd ホリイケ ソウタ
3rd イワイ カナト
4th ナカツカ ショウ
5th タカモリ ヒマリ
6th オオトモ シンノスケ
Women’s &Kid’s
1st ワタナベ ユウタ
Best Tric
マスダ リク
ELECTRIC ALL FLAT CASH JAM 2019
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