YONEX
SPINE BACK(スパインバック)
新時代のバインディングの威力に迫る!!
あなたはバインディングの使用感について、どれほどのこだわりを持っているだろうか? スノーボーディングにおいて、あなた自身の滑りに最も大きな影響を与えるのはボードの性能だ。しかしそのボードをコントロールする上で、バインディングというハードギアがとても大きく影響しているのも事実。ライダーの動きから加わるボードへのプレッシャーをどんな風に伝えるか、そしてボードから戻ってくる反応をライダー自身へどう伝えるか。バインディングの選択によって同じボードでも乗り味、乗りやすさが大きく変わる。そしてそれは使用するライディングのシーンやコンディションへの適応でも異なってくる。だからといって、いろんな硬さのバインディングを揃えてコンディションに合わせて変えるという人はまだまだ少ないはずだ。最初にマッチングを考えて取り付けたらそのまま。せいぜいスタンスをいじる程度という人がほとんどだろう。
そこで登場したのがYONEXの新作バインディング「SPINE BACK(スパインバック)」だ。初めてこのバインディングを目にしたとき、「YONEXならではの特徴がいかされた素晴らしいアイディアだ」と正直感動した。大胆に中央をくり抜かれたハイバックの中央を支えるSPINE(背骨)には、YONEXのラケットやゴルフのシャフトを彷彿させる真円柱のカーボンシャフトが使われている。「交換可能なカーボンシャフト」これがニューバインディングの最大のポイント。カーボンシャフトの硬さを変えることで、バインディングの硬さが変わる。画期的なシステムを搭載したバインディング。
これまでもバインディングのハイバックそのものを交換してバインディングの硬さを変えるという商品は存在したが、交換の手間とコストを考えるとあまり実用的なものではなかった。しかし、このシャフト1本というパーツの交換なら、簡単でローコスト。現実的にその場のコンディションや用途に合わせていろいろ試そうという気持ちが湧いてくる。では、そのSPINE BACKの開発に関するエピソードから特徴までをチェックしてみよう。
硬さを変化できるバインディングの構想
「YONEXらしい、特徴があるもの」ニューバインディングの発想はその”YONEXらしさ”の追求からスタートしたという。YONEXの強みは長年に渡って築き上げられてきたカーボンを基盤とした高性能素材を使用したギアづくりだ。テニス、バドミントン、ゴルフといったスポーツで徹底的に追求されてきたカーボンを使った商品開発力はスノーボードにおいても今や世界のトップをいく最先端技術だ。だからこそ、バインディングというなかなか工夫しにくいパーツでも技術力を投入し「YONEXらしい特徴を搭載する」。そしてその特徴が「ユーザーにとって大きなメリットを与えるもの」でなければならない。そういった開発側の強いこだわりから生まれたのが今回のSPINE BACKのアイディアなのだ。
センターのカーボンシャフトの秘密
今回SPINE BACKに使われているカーボンシャフトは、バドミントンのシャフトよりもさらに細い。「この製品のためにこのサイズのシャフトを開発したのですか?」の質問に対して、「これはYONEXのスノーボードに内蔵させれているカーボンチューブと同じ太さです。我々としてはずっと作り続けてきた実績のあるパーツを使うことで素材としての信頼性は断然上がります」という回答。YONEXではスノーボード用のこのカーボンチューブもすでに20年以上の実績を持つ素材。スノーボードに内蔵され、ライダーの体重、そして極限の衝撃を受け止めてきた実績ある素材。これを応用することで、新システムであっても完成度の高い製品づくりが実現したのだ。
YONEXのカーボンを駆使するからこそ
使用されるカーボンシャフトはラケットと同様の真円柱型だ。内部は中空ですべての方向からの力を均一に受け止める。YONEXのカーボンシャフトの優れている点は、余分な樹脂を省いて、均一な厚みでつくられることで非常に安定していることだ。その安定が強く、折れにくいカーボンシャフトを生む。硬さはシャフトの厚みとかではなく、カーボンの折り角を調整することで100、80、60という3段階に変えられている。そして国内の工場で徹底した管理のもとでつくられるこのカーボンシャフトは、なかなか他社で簡単につくれるものではない。
横方向への柔軟性
SPINE BACKのハイバックの構造は、もともとが非常にソフトな状態。それをカーボンシャフトの硬さで前後の動きに対するレスポンスを変化させる。しかし、横方向はかなりフレキシブルな状態。だからこそ硬い状態でのセッティングでも横方向には動きやすく、スノーボードのさまざまな動きでその性能はメリットを与えてくれる。フリースタイルでのスタイルも入れやすく、硬めのセッティングでも柔軟性を失わないというのは、ブーツにハイバックが付いてくる感じの印象だ。
ライディングスタイルと硬さのマッチング
カーボンシャフトの硬さの選択は最終的にはライダー本人がどんなフィーリングを求めるかということになるだろう。一般的な目安として、ハードフレックスの100は、ハーフパイプやカービング対応。テクニカル系ライディングにも適合する。ベースとなるのはミッドフレックスの80で、これはオールラウンドに対応できる。ソフトフレックスの60はパウダーやグラウンドトリックでの使用に適合。また、好みに合わせ前後異なるフレックスを装着するのもおすすめだ。いろいろ試行錯誤して自分のベストのセッティングを見つけ、最大限このバイディングの性能を引き出して乗りこなしてみよう。
SPINE BACK
★SIZE: S, M, L ★COLOR: BLACK ★CUSTOMIZE CARBON SPINEのフレックス80(MID)付属 ★PRICE: ¥50,000
CUSTOMIZE CARBON SPINE(別売)
レッド(100:HARD)、ブルー(80:MID)、ライム(60:SOFT)¥3,500(1本)
グラファイト(100, 80, 60)¥3,000(1本)
RIDER’S IMPRESSION
ライダーから使用感をヒアリングしてみました
八代”Yassy”一志(北海道)
>パウダー:
装着したカーボンシャフト:60(ソフトフレックス)
「ブーツ左右の揺れが大きくなり、膝が内側に入り易く、足首の自由度が増す事で、サーフ感覚での3Dターンが楽しめます」
>グラトリ、ジブメイン:
装着したカーボンシャフト:60(ソフトフレックス)
「プレス系のトリック時に膝が内側に入り易く、足首の自由度が増す事でスタイルが出やすく、低速時の操作性が抜群に良いです」
>ピステバーンでのハイスピードカービング:
装着したカーボンシャフト:100(ハードフレックス)
「抜群の安定感を得られる。高速ビッテリーターンやリバースターンなどのトリックもゲレンデが荒れてくる時間帯でも安心してエッジコントロールが可能です」
>初めていくスキー場、雪のコンディションが分からない時:
装着したカーボンシャフト:80(ミッドフレックス)
「とにかくオールラウンドにバランスよく対応してくれる硬さ。無難にどのシチュエーションでもこなせる安定感が良いです」
安藤輝彦(長野)
>どんな遊び方、滑り方でも1つのバインディングでOK!!
「スノーボードにはたくさんの遊び方があって、スピード、ジャンプの高さ、スタイルなどなど追求するものは人それぞれです。これまでは1つのバインディングでこのすべてを快適にこなすことは困難でしたが、それを可能にしたのが、SPINE BACK。だから、エッジが抜けるほどのハードバーンから、絶好のパウダー、シャバシャバの春のパークまで、このバインディングがあれば全開で楽しめるというわけです」
>カスタマイズしてストレスフリー
「ハードバーンでキレッキレのカービングをしたいときは、100(ハードフレックス)か80(ミッドフレックス)を使っています。そして、パウダーで縦横無尽に滑りたいときやシャバ雪には60(ソフトフレックス)がベストマッチ。ただこのカーボンシャフトはハイバックのセンターに装着するので、捻れやすく、HARD使用時でも操作性はバツグン!ストレスフリーな快適な乗り心地を得ることができるのです」