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菅谷:高速域での滑走は、雪面から受ける力が大幅に増加し、それを受けた板の動きは通常よりも速く(強く)なります。その大きい力をトリックに利用するためには、板をより正確に操作すること必要となります。その「操作」を行なう体と板を繋ぐものがバインディングです。「板を正確に操作する」、そして「板が受けた力を正確に体に伝える」。これをしっかりと行うためにもバインディングには高い反応性が求められます。自分から板へ、板から自分へ「いかにパワーロスやタイムロスなく伝達させられるか」が、バインディングに求める重要な要素です。
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菅谷:ファステックシステムを搭載しているSPバインディングは、全モデルが高い反応性を有していますが、「sLAB.ONE」はその中でも大きめのハイバックとその下部のアルミプレートにより、それをより強く感じられるモデルです。そしてヒールカップが無いので、ノーズテール方向の動きが大きく使えるのもポイントだと思います。私のスタイルである「カービングとトリックの両立」を行なうには多くの種類の動きが必要とされるので、ダイナミックな動きから、シビアな調整までこなせる「sLAB.ONE」は私にとってベストなギアだと思います。
—このバインディングを使用してよかったと思えるポイントは?
菅谷:板を乗り換えた際の変化や雪面状況の変化をよりシビアに感じ取れるようになりました。板と体をつなぐバインディングを正確な物にすることで、様々な変化をより細かく把握することができます。これのよりトリックの再現性が向上し、高難易度の動きも行ないやすくなります。 上達速度も大きく変わっていると感じますね。