ハイパフォーマンスブーツとして、各カテゴリーのトップ選手やハイアマチュアを支えているheadのブーツといえば「
EIGHT BOA」。スロープスタイルやハーフパイプのオリンピアンが愛用し、各国のナショナルチームも使用。また、日本特有のターンを競うテクニカルの世界でもトップ選手が愛用し、多くのスノーボーダーを満足させている。
このモデルの人気の要因は、「高いフィッティング性」と「力を逃さないパワー伝達」、そして「耐久性」だ。また「ハイパフォーマンスブーツ」と一言では言い表せないほど多くの調整機能を備えていることも大きな特徴だ。 そんな「
EIGHT BOA」を解説していこう。
BOAシステムと2つのストラップにより高いホールド性と優れたレスポンス性能を備えたハイパフォーマンスブーツ。ブーツ全体としてのフレックスは硬めだが、足首のカフカットは深めに入っているため、足首の可動は非常にスムーズ。ふくらはぎからカカトにかけてのブーツの補強がしっかりと行われているため、ブーツの耐久性が非常に高いのも特徴。脚力のある中級者以上におすすめだ。
インナー
インナーには、パーフェクトフィットセカンドスキンを採用。初期状態でも十分なフィット感を持つ構造であるうえに、熱成形も可能。左右非対称設計で人間工学に基づいて設計されたインナーシェイプとインソールは、パフォーマンス性が高い。その他にも、防臭と抗菌作用のある素材、足首が浮かないフィッティング、足幅調整ベルト、フィッティング&パフォーマンスを高めるインナーシューレースと上部のベルトを備えている。初めて足を入れた瞬間からしっかりフィットするが、使っていくことでさらに足馴染みがよくなり、フィット感が増していく。
フレックスアジャスター
インナーの両サイドにフレックスアジャスターというブーツのレスポンスや強度を高める付属パーツがある。これはブーツを長期間使用することでパフォーマンス性が落ちてきた場合に補強するためのもの。「新品のブーツのパフォーマンスを高める」という使い方は一般的ではない。新品のブーツにフレックスアジャスターを入れたまま使い始めると硬すぎて足首が曲がらない可能性があるのでご注意を!
おすすめの使い方は…… フレックスアジャスターを抜いた状態でブーツを足に馴染ませる→大会参加者レベルで2カ月から3カ月、一般レベルで4カ月以上使用してから好みに合わせて両側を入れる or 外側だけを入れる ……という方法。
フリースタイル種目の選手の場合は「最初のシーズンは、フレックスアジャスターを入れない」という人も多い。これと同じように、次のシーズンからフレックスアジャスターを使うのもいいだろう。自分の好みを見つけてほしい。
アウター
足の甲部分はサイドのBOAシステムで、上部は2本のベルクロストラップでホールド。2本のベルクロはスキーブーツのホールド方法と同じで、金具にひっかけてからベルクロを引っ張ってホールドするシステムだ。ベルクロを金具に通して引っ張る場合よりも力が入るため、強くホールドすることが可能。また、2本のうち上部のベルクロはアウター内部を通っているため、ほぼ360度、全度方向からホールドできる。そのため、これによりパフォーマンスも大きく向上。head独自の機能として高い評価を受けている。
カフカット
ブーツの足首部分のカフカットは左右非対称設計。
スムーズな足首の可動と効率的なボード操作が可能。
防水性
ブーツ自体の縫製を可能な限り少なくすることで水の侵入を防ぎ、防水性を向上。これにより、優れた耐久性、保温性、パフォーマンス性を発揮し、ケガのリスクを軽減している。
コンディションに
合わせた使用方法
BOAシステムと2本のベルクロでホールドする「
EIGHT BOA」だからできるコンディションに合わせたホールド方法がある。低速でのフラットトリックやジビング、仲間と軽く流す、パウダーをメローに楽しむ、スタイルを出すなど「足首をより曲げやすくする」ための「
EIGHT BOAおすすめの締め方」を紹介しよう。
BOAシステムを若干緩め、上部のベルクロは程よくホールドする。こうすることでスネ周りの反応を維持したまま足首の可動を曲げやすくなる。
「足首が緩くなりすぎない?」と心配になる人もいるかもしれないが、バインディングのアンクルストラップのホールドもあるので、試しながらベストなホールド具合を見つけよう。
足首のBOAシステムはいつも通りにしっかりホールドし、上部の2つのストラップを緩めることで足首の可動を調整する。2つのうち上部のストラップはしっかりホールドし、下部のストラップを緩めるとスネ周りのレスポンスを維持したまま足首が曲げやすくなる。スピントリックなども楽しむ人におすすめだ。
足首のBOAシステムはいつも通りにしっかりホールド。上部のベルクロを緩め、下部のベルクロを程よく締める。ツマ先方向へ足首が曲げやすくなりパウダーランやサーフライドにおすすめのホールド方法だ。