女性アスリートのパイオニア、ケリー・クラークがスノーボードキャリアの次のステップを発表。 Burtonからトリビュートビデオと限定スノーボードRISEがリリース

バーモント州バーリントン — スノーボード競技においてアメリカ人初の金メダリトであり、数多くの大会で多大なる功績を残してきたケリー・クラークが、歴史的な20年間のキャリアに幕を閉じることを発表。競技の世界から離れることを決意した。しかし、長きにわたってスポンサーを務めてきたBurtonとの商品開発などにおけるパートナーシップはこれからも継続。彼女の活躍をたたえると共に、ケリーがデザインした新しいウーメンズリミテッドボードRISEが発表された。
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過去20年間の間ケリーは、200もの大会への出場、137回の入賞、2002年のソルトレイクオリンピックでのゴールドメダル、2010年のバンクーバー、2014年のソチオリンピックでのブロンズメダルを含め、78回表彰台に立っていて、スノーボードの歴史の中で最も多く表彰台に立った選手として称えられている。輝かしいキャリアの中で5度オリンピックに出場、BURTON US OPENのハーフパイプでは2002年から2015年の間に8回も表彰台に立ち、X GAMESでは7つのゴールドメダルを獲得。2011年にはハーフパイプで女性初となる1080の着地に成功し、ウーメンズハーフパイプのスタンダードを築き上げた。

ケリーは今回の決断に関してこう述べている。
「20年間、競技の世界での活動が自分を押し上げる場所でした。パフォーマンスの世界に生き、可能性に挑戦し続けることができました。ただそれだけに縛られることなく活動をしてこれたと思っています。真の勝利というのは自分の内側にあるもの、自分だけにしかそれを理解できないということだってあると思うんです。20年間続けてきて、自分の中での限界を感じるようになりました。次の世代に場を譲る時が来たと思ったんです。それはまさに私の前の世代が私に活躍の舞台を譲ったように。次の世代はスノーボードという競技をさらなるレベルへ引き上げることができると思います。今、誇りをもって競技の世界の第一線から退くことができます。というのも次の世代が育ってきているからです。大会に出場しないからといってもう滑らないということではありませんし、ジャージを着ている時間が少なくなるということは、スノーボードのさらなる可能性を探る時間がより多くできたということなんです」

華々しいキャリアを通して、競技としてのスノーボーディングを形づけてきたケリー。2017年には自身初の著書となるINSPIREDを出版し、競技生活で経験したことや、競争の激しい世界で目標を達成するためのアプローチ、日々の地道な取り組み、モチベーションの保ち方や、準備方法などを綴っている。今後も講演など通して、自らが学んだことを人に伝えていく活動と共に、ケリー・クラーク・ファウンデーションでの活動にも力を入れていくという。

ケリー・クラーク(左)とBurtonの共同CEOでありドナ・カーペンター(右)
ケリー・クラーク(左)とBurtonの共同CEOでありドナ・カーペンター(右)

そして、ケリーとBurtonの共同CEOであるドナ・カーペンターはバーモント州・バーリントンで作られたスノーボードRISEを発表し、限定販売を開始。ケリーのライディングに関する知識と、ドナのサステナビリティに対する知識が融合し、RISEはBurtonが生み出してきたボードの中で最も環境に配慮したボードに仕上がったという。

ドナ・カーペンターは「RISEのリリースはケリーの競技人生、今後のBurtonとの未来をたたえるために素晴らしい取り組みだと思っています。20年に渡りボード開発に関わってきた彼女の集大成が、この最高のウーメンズボードとなったわけです。どんなコンディションでも最高の滑りができる、最もサステナブルなボードが誕生しました。RISEを通してケリーと開発に携われたことを光栄に思います。今後もボードの開発に協力をしてくれること、スノーボードコミュニティーをインスパイアし続けてくれることにも感謝しています」と述べている。

RISEはテイパーが入ったディレクショナルシェイプでオールマウンテンを滑る適応性の広さと、パウダーでの浮力が特長
RISEはテイパーが入ったディレクショナルシェイプでオールマウンテンを滑る適応性の広さと、パウダーでの浮力が特長

RISEはテーパーの入ったディレクショナルなボードで、二酸化炭素の排出量を削減するために慎重に素材を選択。ハードグッズの生産によって排出される二酸化炭素の排出を20%削減する取り組みであり、それがBurtonの2020サステナビリティゴールでもある。
「私は進化し、新しいことに挑んでいるときに最も幸せを感じるんです。私のスノーボードの次のキャリアをBurtonと共にできることにワクワクしています。Burtonのサポートに感謝し、RISEのデザインに関われたことを光栄に思います。ブリティシュコロンビアで試乗する機会があったのですが、このボードはパウダーで最高の滑りをします。ツリーランでも小回りがきくし、雪深いところでも浮力を発揮します。シングルトラックで抜けるときも素早く俊敏な動きが可能です。このボードのパフォーマンスに驚かされました」とケリーはコメントしている。
バーモントに深いルーツを持つケリーと同様、RISEはデザインと製造をBurtonのバートンの裏庭にある施設、Craig’sで行いました。グラフィックはバーモントに生息する年間15000マイル(2400km)移動するハヤブサをモチーフとしている。ハヤブサは一時期農薬被害によって絶滅の危機に瀕したが、農薬使用の低減により、今生息数は大きく伸びているという。ボードは全世界で50本のみの限定販売で、日本では92,000円で販売される。

Women’s Burton Rise Snowboard

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