オールマウンテンボードであるメンズの「ANYTHING LYT」、ウィメンズの「EVERYTHING LYT」。「ボードの取り回しがしやすく、グランドトリック、ターントリックも簡単」とウワサのこのモデルについて、ムラサキスポーツ 神田小川町店/スノーボード担当 店舗販売スタッフの反町さんに聞いた。
—今期のANYTHINGはどんなモデルだと思いますか?
反町:軽量でスイングウェイトが軽く、軽快にライディングできるモデル。フリースタイルかつオールラウンドにスノーボードを楽しめますボードですね。
—具体的にはどんな機能によって、そういうモデルに仕上がっているのですか?
反町:DCT2.0で採用されている非対称のサイドカットがヒール側のターンをサポートしてくれるし、くびれたウェストとセンターのフラット部分の相乗効果がトーションコントロールを容易にしてくれます。
—なるほど!
反町:それだけではありません。変形したエッジが強いグリップを生むので、キレのあるターンができるし、ボードがねじれやすいのでスピントリックのきっかけを掴みやすくスムーズに動作に入れるんです。ボードの両端が軽いというのもポイントで、これが回転をスムーズかつ楽にしてくれる秘密です。ダブルキャンバーの特徴も持っているのでオーリー時の反発を助けてくれるのはもちろん、カービング時のエッジグリップをパワーアップさせてもくれます。……このようにライディングのための機能はトリックのためにも作用し、トリックのための機能はライディングにも作用する。すべての機能がそれぞれを高め合うようにデザインされていて、非常にバランスの良いフリースタイルオールラウンドボードなんです。
—すごいですね! EVERYTHINGはどんなモデルですか?
反町:基本的な特徴はANYTHINGと一緒ですが、LADY’Sボード用の木が使用されているので、より女性の方におすすめできます。女性の脚力などに合わせて女性用に調整されているんですよ。ANYTHING、EVERYTHINGの最大の特徴は、やっぱり左右非対称の再度カーブですね。中上級者向けにヒールサイドを深くサイドカーブを調整すること多いのが一般的ですが、それはやはり中上級者向きなんです。だけど、ANYTHINGとEVERYTHINGは逆で、有効エッジを長くしてサイドカーブをゆるくしているんです。苦手なターンに安定感をサポートして深く曲がりすぎずうまくバランスが取れていると思います。知らずに端をサポートしてくれる初中級者に優しい仕様です。これでうまくなること間違いなしです。
—HEADの開発力ってすごいですね。
反町:アウトラインが同じでもしっかりと乗り手の事を考えたボード開発を行ないながら、DCTなど、他ブランドと差別化できる独自のテクノロジーを開発しているところはやっぱりすごい。スノーボードで非常に大事なことのひとつとして「体感する」と言うことが挙げられると思います。それはオーリー時にボードがしっかりと「反発」していると感じることであったり、カービングのターン時にボードが「ねじれている」と感じることであったり。そういうことは非常に重要だと思います。それを体感しやすくさせてくれる構造、また、さらに上を目指す方にも練習しやすい構造であることはスノーボードをおすすめしていく人間として非常に感心させられます。そしてその構造をシーズン毎にさらに進化させ、発展させていっていること。既に名機とも呼べるボードをさらに進化させ続けていること。HEADスノーボードにしかないテクノロジーを追及していること。どれもが販売員として現場に立つスタッフの自信につながっています。
—この2モデル、どんな人におすすめしたいですか?
反町:もうターンができるようになっているんだったらこの板を選んで間違いないと思います。次のステップに進みたいなら、ターンでも、グラトリでも、どんなカテゴリーでも練習しやすいと思います。