16.17 PSA ASIA Topic vol.25!!!

PSA ASIA Snowboard Pro Tour

2017/2/17

round 10

Parallel Giant Slalom

PSA PGS in Macearth Sugadaira with KSBA

r10-1

PSA ASIA ツアーALの第3戦の舞台は初戦に同じく菅平パインビークスキー場での開催。

開幕前日まで行われていたJAPAN SNOW EXPO 2017 でNewモデルもお目見えし各社、来期の仕上がり具合も気になるところ。各メーカー選手は横浜から慌ただしく現地入りをして束の間の調整を行っている。
ここまでの2戦を振り返ると、女子は三木の2連勝を志鷹以下誰がこれを阻止するか、一方、男子は河島と川口の分け合いで未だシリーズチャンピオンの行方は計りしれない。予測ではあるが今季可能なフルメンバーの参戦となる。スタートリストにはランキング順通りにライダーの名が連なる。

菅平パインビーク、初戦とはコースを変えPGSにうってつけの大松山グランプリコース。全長508m、標高差159m、最大斜度24°と若干短いコースではあるもののツアー最大の斜度を持ち合わせ、作シーズンもオリンピアを迎えワールドさながらドラマチックなレースを展開した名コース。セッターは初戦に同じく菅平を本拠として活動するGSSの松里氏による21旗門の配置は24~25m、最大で8枚弱のふり幅を持つワイドなセットがスタート直後からの斜面をかけ下りる。特にたれの激しいレッドコースのヒールサイド、コース後半の緩斜面と棚の処理を仕損ずればたちまち失速しタイムは伸び悩むこと明白である。棚下の僅かな起伏や垂れのトゥサイドも気の抜けない。ここ数日さほど気温も下がらずハードパックは直下に息を潜めるがレースが始まれば直ぐにでも本性を顕わに姿を現すであろう。予報どおり今にも泣きだしそうな天気で湿気のある生暖かい南風が選手の頬を打つ。各選手が入念なインスペクションをおこないスタートに備える。

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女子予選1本目、2勝を許しながらも昨年の貯金でイエロービブを譲らない#1志鷹(OGASAKA)と実力でトップを奪取したい#2三木(トゥゲザーアライブ)からの出走。1組目、まずはお互い譲らず前に出ず並ぶようにコースを舞い降りる。じっくりと今後の戦いを想定を巡らし推し量るかのような滑りほぼ同時にフィニッシュラインを切り、レッドコース志鷹が39.96、ブルーコース三木が39.37と狼煙を上げる。既にスタートを切った2組目、#3丸山(AMICSS-キスイ)と#4椎葉であったが、早速椎葉がコースに翻弄されタイムを落とす。丸山は41.01とまずまずの位置につける。3組目、#5勇上と#6吉井(GSS‐BP)も綺麗に並走、41.95、41.84と指定席に陣取る。直後の単走#7松沢(BC STREAM)が前2戦の鬱憤を晴らす快走で40.73と志鷹の後ろにつけると、最後尾からルーキー越坂(綾)が41.01でブルーコース2番手に躍り出、2本目を伺う。

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男子は期日までのエントリーを忘れた河島がアマチュアより後の最後尾スタートとなりハンディを背負う。1組目、#1川口(パンダスタジオ)と繰り上げの#2成田(AMICSS)が入念なコース整備を挟みいざスタート。続く2組目、#3宮尾(OGASAKA)と共に#4後藤(VOLKL)も順次スタートするが前に出た成田がコースを見誤り痛恨のハイサイドで転倒したままコース上で動けずコースクローズ、早くもゴールすることなく争いから消える。一人、快調にフィニッシュを切った川口は35.51と異次元の滑りで連勝に向け狼煙を上げ存在感をみせつける。続く宮尾も好調な滑りで37.81と好位置をキープ。ブルーコース、横たわる成田を寸でで躱した後藤はタイムを落とし39秒台でゴールを切る。負傷者の搬出で長い中断を挟み漸く3組目のスタート。#5杉本(SG Snowboa)と#6澤井(F2/Monst)がそれぞれ38秒台でフィニッシュ。若干重苦しい雰囲気の中順位の更新も見られずタイムの伸び悩む中、#9KIMUTOMO(F2*アルバータ)、#10黒木(MOSSFLUX横浜)が39秒フラットで覇気をみせるも再び膠着。ここで1戦目僅差で2位と前日までのプラティクスで好調の#19鶴岡(ツルオカレーシング)が重苦しい空気をかき消すかのスーパーランで35.83とゲームの雰囲気を引き戻すと、後に控えた白川(YONEX UPZ)が38.01で宮尾の直後につけ、レースが俄かに動き出す。直後の小嶋(ナノテックジャパン)も37.32とレッドコース3番手に浮上でこちらも前戦の好調ぶりを見せつける。再び下位の選手の出走で混沌とする中、最後尾からの出走で全てを眺望していた河島(UPZ)の出走となる。ブルーコースでは序盤の騒動もあってか軒並みタイムが上がらずコースに捕まり思うようにタイムが伸びていない。シリーズチャンピオンもかかる河島にとってハンディを背負おうともこの1本目の出来は極めて重要である。むしろ次の2本目に対し状、のさして変わらないバーンを攻略すればKOの展望も明るくなろう。スタートゲートを切り、レッドコースを走る選手をスタート直後からスルスルと引き離すと持ち味の姿勢の低い攻めで快調にゲートを潜り抜け、このポジションから38.37とタイムの出ていないブルーコースの1番時計を叩き出した。
1本目のブルーコースでコースに捕まる選手も多く軒並みレッドでの生き残り選手が覇気をみせるが、2本目はコースを入れ替えまだまだ分からない。曇天の空模様で雨とは言わず辛うじて結晶を保った雪がチラチラと舞い、未だ予断を許さない不穏な空気が続く。
2本目のオーダーは女子は互いも譲らす志鷹と三木が39秒台、僅かにおくれて2ndグループの松沢、丸山、越坂(綾)が続く吉井、勇上がどこまで食らいつけるか。
男子はレッドコースを滑った35秒台の川口と鶴岡が2人抜きんでて、少し離れて37秒台の小嶋と宮尾。38秒台筆頭の白川から杉本らが混線で、やっとこの後あたりでブルーコースを滑った河島が名を連ねる。
入念なコース整備が終わり2本目がスタート。女子1組目の三木と志鷹が綺麗にスタート1本目と変わらず同じタイミングでゲートをくぐる。三木が詰まったかわずかに遅れをとるも40.91、志鷹は40.08と1本目の差を取り返し指定席を奪取。2組目、松沢と越坂(綾)はそれぞれ43.67、42.76と水をあけられながらもポジションをキープ、続く丸山、吉井、勇上もポジション変わらずであったが、椎葉が2本目もうまく攻略できず圏外へ沈んでゆく。

男子1組目、前回1,2位の川口と河島からのスタート。KOの予行さながらと思えるスタートをきりるがコース序盤で無情にも川口のボードが手綱を放れ行き場を見失う。軽快に飛ばす河島を必死に追うものの再度、コース終盤で制御を失い諦める。まさかまさかの戦線離脱となった。河島は37.96と2本目のレッドコースのラップタイムを刻み後続を待つ。2組目からは鶴岡が36.91とブルーコースのラップタイムで大きく河島を離し川口の消えたKOの1stグリッドを奪取し後続を静観する。3組めからの小嶋も鶴岡に肉薄する快調なランで37.43と河島を躱し2番手のグリッドを確保。4組目からの宮尾からは38秒台に若干タイムが遅れるも河島の背後にピッタリと付け好ポジションをキープ。白川、杉本も順次タイムを計上しここまでが上組のグリッドをキープした。

KOのオーダーは
1 鶴岡 vs 16 後藤
9 黒木 vs 8 杉本
12 向川 vs 5 戸田
13 橋本 vs 4 宮尾
14 清水 vs 2 河島
11 KIMUTOMO vs 6 今井
10 富田 vs 7 白川
15 澤井 vs 2 小嶋

8 越坂(遥) vs 1 志鷹
5 丸山 vs 4 松沢
6 吉井 vs 3 越坂(綾)
7 勇上 vs 2 三木

杉本を2本目に逆転で躱した黒木、後藤を危なげなく下した鶴岡に食い下がるが2本目で息が尽きた。向川、橋本を其々きっちりと仕留めた戸田と宮尾の勝負は、1本目で崩れた宮尾がジワジワと追い上げるも戸田に僅かに届かず。清水を軽くいなした河島と、今井との師弟対決を意地で勝したKIMUTOMOとの勝負は、終始リードを保ち河島が立ち上がり。富田、澤井を捌いた白川と小嶋、1本目の転倒でビハインドを背負った小嶋が速さを武器に白川に追いつくがまたしてもエッジが抜ける、1旗門分離されそこから再度猛チャージをかけゴール際で並びかけるもわずか届かず敗退となり予選2番手の小嶋が姿を消すこととなる。

Semi Final
越坂(遥)を余裕の滑りで制した志鷹は、丸山との勝負を接戦を制した松沢が食らいつき危うい場面もあったが2本目でしっかりと引き離し決勝へ進む。吉井に競り勝った越坂(綾)は、食らいつく勇上をきっちりと制した三木との対決であったが、三木の速さに敵わず敗退。

1本目から、勢いに乗る戸田が猛アタックをかけ鶴岡と並んで斜面をかけ下る。0.05差の2本目、戸田が前に出たかと思ったがまたしてもゴール間際で鶴岡が差し勝負強さをみせ決勝へ駒を進める。
白川、河島ともに果敢にゲートを攻め、互いにリカバリーを駆使していくとジワジワと河島が離しにかかる、堪らずボードの押さえが効かず流れる河島を躱し白川が1本目を制する。2本目すぐさま河島が追いつき離しにかかろうとするが直後垂れたヒールサイドにエッジが乗らず1本目同様の失態で白川の後塵を拝することとなった。

Final
女子は予選から揺るがない2人の対決、開幕からの連勝を更に伸ばしたい三木と、今季はまだ星に届かない志鷹が勝ちにこだわり力を溜めている。KOでの作法は志鷹の方が心得ていよう。

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中盤からからジワジワとリードした志鷹が離すと思いきやゴール手前で三木が刺しにかかり0.06と覇気をみせ勝敗の行方は混沌とわからない。意外や2本目の決着は早く、スタート直後に自滅した三木から遠く前を走る志鷹は振り返ることもなく両手を挙げフィニッシュラインを切った。

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優勝 志鷹 あかり(OGASAKA)

2位 三木 つばき(トゥゲザーアライブ)

3位 越坂 綾菜

今季の初戦でも好調の2人、先々回の僅差の2位の悔しさはひしと胸に刻んだはず、久々の勝ち星はものにしたい。先々回の入賞で再度プロ登録をした白川の出来は上々だ予選7番手からジワジワと決勝に勝ち上がってきた。勢いに乗って一気に優勝と未だ見ぬ頂を踏みしめたい。気持ちが乗ったかタイトにゲートをさす白川が僅かにリード、主導権を取るかに見える。落ち着いて並んでゆく鶴岡がプレッシャー与え中盤び差し掛かる。8旗門目に堪らず流れた白川のヒールサイドを横目に、鶴岡が容赦なくきっちりと畳みかけ1本目を制する。0.43のビハインドを背負った白川の2本目、先ほどのミスに臆することなく1本目同様にタイトにゲートを責めたてあっという間に再度主導権を取る。一旦は前に出られたが終始落ち着きを払って並走する鶴岡、今度はミスなく今一度チャージをかけた白川が棚の前で前に出たかに見える。限りなく同時にゴールに向かう両選手、ほんの僅か一瞬早く腰を沈め体勢を整えた鶴岡が確認できた。フニッシュエリアふもとからは全く判断しがたいが、アナウンスが告げる名は鶴岡、鼻の差であろうか際どい勝負を制し、腰を下ろした白川に向かい仁王立ちのガッツポーズで8年ぶりの勝利を嚙み締めた。

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優勝 鶴岡 剣太郎(ツルオカレーシング)

2位 白川 尊則(YONEX UPZ)

3位 戸田 大也

4位 河島 広輔(UPZ)

5位 小嶋 大翔(ナノテックジャパン)

6位 宮尾 一徳(OGASAKA)

初戦に続き今回も素晴らしいバーンを提供していただいたマックアース・菅平パインビークスキー場様、運営に尽力をそそいでいただいたKSBA様に感謝を申し上げます。

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次回は岐阜奥美濃に舞台を変えダイナランドスキー場にて、Round # PSA DU in Dynaland が開催されます。AL最終戦も熱い戦いが繰り広げられることでしょう。

今後もPSA ASIA ALPINE Pro Tour にご期待下さい!

 

All Photo by GOKATSU