「GOGGLES FOR DOCS」医療機関への支援を。今、世界最多の感染者数を抱えて新型コロナウイルスと闘うアメリカで起きていること

新型コロナウイルスの世界的大流行が続いている現在、アメリカでの感染者数は世界最多の52万人を越え、死者数は2万人(2020年4月00日現在)を超える事態となっている。医療現場では切迫した状況が続いており、最前線で闘う医療従事者や病院関係者への支援や激励の動きが相次いでいる。とくにウイルスの飛沫から医師、看護師や病院スタッフへの感染を防ぐためのゴーグルが著しく欠如しているという。

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 そんな状況の中、アメリカではスノーボードやスキー用のゴーグルを病院へ寄付する運動、”GOGGLES FOR DOCS” が話題となっている。
感染者急増のニューヨークでのパンデミックで混乱の窮地に立たされた医療センターで、スノー用ゴーグルを医療現場で利用され始めたことがキッカケとなり、スノー用ゴーグルは現在医療現場で医療用ゴーグルの代用品として使われている。
そして新品、使用済み問わず全米中のゴーグルを医療従事者へ寄付できるホームページ”GOGGLES FOR DOCS” が立ち上がり、最寄りの病院を検索し寄付することが可能になっている。また病院側もこのホームページを通じていくつのゴーグルを必要としているかリクエストを掲載できるようにもなっている。プロライダーを始め数多くのウインタースポーツ愛好者が病院にゴーグルを寄付しているという。そして関連するSNSには医療現場でスノーゴーグルをかけて闘う医師など病院スタッフの姿がアップされている。
SMITH、ANON、GIRO、ELECTRICなどのゴーグルメーカーも次々と寄付を表明。すでに25,000個を越えるゴーグルが医療施設へ寄付されてきたが、未だ1000個以上のゴーグルが必要な状況となっている。ホームページでは現在もゴーグルの募集を継続中(ただし日本からの寄付は現段階ではおこなわれていません)。
また、Burtonでは中国のパートナー企業「Fudakin」と共に50万個のKN95保護マスクを確保して、バーモント州、ニューハンプシャー州、ボストン、ニューヨーク市に寄付。Craigs(Burton社の研究開発をおこなっているプロトタイプ工場)の3Dプリンターを活用し、北東部の医療従事者向けに毎週何百もの顔面保護マスクと、何千もの保護マスク用部品を製造しているというニュースも入ってきている。

日本でも先日、経済産業省から日本スポーツ用品工業協会宛に防護服やゴーグルなどの医療物資の支援の要請が入った。スノーボードメーカーにもこの情報は届けられ、いくつかのメーカーでは支援の準備を始めているという。

コロナウイルスに打ち勝つにはまずは人々が協力し合うことが必要だというのは確かなこと。
その意識と共に、自分の手元に医療機関に提供できるゴーグルがあれば、協力できるように備えておきたいと思う。

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