Hokkaido Powderbelt vol.2
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1324LastDay8号目あたりに到達すると、その後も3人はメジャーポイントを避けながら裏の裏へ滑っていった。そしてこの一本がこの旅のラストライドとなった1大雪山旭岳のロープウェー乗り場は長蛇の列。全国各地からパウダーフリークが集まった週末  2人混みを避け、標高1,100mから五合目までのフルハイクを決行した 3標高1,600mの姿見駅に到達した土井。ここからさらに標高を上げていく 4この日、終日天候は良く途中で行動食を食べながらゆっくりと登っていった083星野リゾート トマム・OMO7 旭川を繋ぐ北海道パウダーベルトトリップ旅のラストはまさかの大雪山旭岳をフルハイク今回の旅も序盤のトマムから常にパウダーを滑り続けられている。そして、最終日の前夜も山では降雪が続いているという情報を元に、翌早朝にOMO7旭川のチェックアウトを済ませると大雪山旭岳へ向かった。 この日も天気は晴れ。車で峠を登りながらコンディションが良いのがわかる。「これは期待できそうだ」。みんながそう思いながら旭岳の駐車場付近に到達すると、なぜか車が渋滞している。「えっ!? 何…?」車から降りて歩いて様子を見に行くと、まさか駐車場が満車になっていたのだ。大事なことを忘れていた。今日は日曜日だったということを…。しかも、前日から降り続いた雪が収まり晴れ予報だっただけに、全国各地からパウダーフリークが集結していたのだ。 その後何とか車は駐められたのだが、ロープウェーも長蛇の列。急遽ミーティングをして3人の出した答えは、なんとロープウェーに乗らずにスプリットのフルハイクで登るという選択だった。上から滑ってくる人を横目にコースの端を登っていく。旭岳の雄大な景色を見ながら、会話をしながら休憩を挟みつつゆっくりと。こうして混雑を避け一歩一歩自然と調和しながら歩く時間も悪くない。そしてロープウェーの山頂駅を過ぎ… 地獄谷を過ぎ… ようやく8合目あたりにたどり着く。すると、前回同様に今回の大雪山旭岳もファーストトラックを求め、人混みを避けるかのように裏の裏の沢を目掛けて滑っていった。もちろん最後の3人のライディングもノートラックパウダーにそれぞれのラインを描いていった。最終日の大雪山旭岳セッションを土井はこう振り返る。「歩きましたよね(苦笑)。ここ何年間は結構混むんですよ、旭岳。でも天気が良かったからみんなで登って滑ったのは気持ち良かったですよね。視界が見えないとちょっと厳しいけど、見えたときの景色だったり雪の良さにやっぱりひかれるのかな。沢や壁があったり地形も面白いし全部揃ってますね、この山は」 続けて山内もこう振り返った。「大雪山旭岳はまさかの人が多かったっていうオチでしたね。結局下からスプリットでしたから。やっぱりこの時期の週末はパウダージャンキーが結構 集まってきて、『パウダーベルト』を狙ってましたね、 みんな(笑)」 前日の夜、3人と今回旭川エリアのスチールフォトグラファーとして撮影をしてくれたCAR DANCHIの監督ニール・ハートマンとの雑談で、シーズン中に北海道パウダーベルトエリアで誰よりも多くパウダーを滑ったチャンピオンに本物の腰に巻く「パウダーベルト」を作って贈呈したら面白いんじゃないかという話で盛り上がった。そんな矢先の大雪山旭岳のこの人の集まり具合も僕らにとってはタイムリー。それと共にこのエリアが持つパウダー率のポテンシャルの高さをあらためて実感した。 ここ数年はコロナ禍の影響もあり、全国各地で人が少ない状況が続いていた。だが、海外からの入国規制が緩和される今シーズン、果たしてこの北海道パウダーベルトエリアはどんな状況になるのだろうか。最後に中川にそのあたりの予想を聞いてみた。「多分外国の人も来るだろうから人は絶対的に増えると思う。それは良い意味で、スキー場もリゾートも山もすごく盛り上がるだろうね。ただ、雪はそれなりに限られた資源だから、パウダーのファーストトラックを狙うって考えると人が増えれば効率が悪くなるかもしれない。それでも、1箇所のスキー場や山に人が集中するわけじゃないし、北海道パウダーベルトは南北に広いからその中で雪が降ってるエリアもあれば晴れてるエリアもあって、それぞれの場所に素晴らしい魅力がある。そういう風にエリア内で遊び方を工夫して使い分ければ結構良いシーズンになるんじゃないかなと思う」 中川が言うように、パウダーベルトの広いエリアという部分をうまく活かし、自分たちでベストな旅のラインをコーディネートして楽しむ。そうすることで、たとえ混雑していようが周りとうまくずらしながらスノーボードを楽しむことができるはずだ。 この号が発売される11月下旬になれば、いよいよシーズンインが秒読みになる。来たるウィンターシーズンに向け、この北海道パウダーベルトの旅を候補のひとつに入れてみてはいかがだろうか。

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