SBN × 藤田一茂 : WHY DID I COME TO CANADA 

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初めてカナダに来たのは4年前。

その頃はパークばっかり滑っていて、怪我がやっと調子良くなって来た頃。スロープやビックエアの大会を回っていたし、バックカントリーとか山への興味はあんまりなかった。

それから色々な大会を回っているうちに大会への気持ちが薄れてきた。色んな山を滑ってみたい。山に入る度にそんな気持ちが強くなっていった。でもその時はカナダでモービルを使ってスノーボードが出来るなんて思ってもいなかった。

1年と少し前、コニタン(小西隆文)と出会いカナダの話になった。カナダ良いっすねー!なんて言うと、来いよ!と、、言われた。

行くしかない。そう感じた。

カナダへ行って色々と挑戦するのは時間もお金もかかるし、メリットは?と聞かれると正直わからない。日本で滑っていても、一応プロとしてやっていけるかもしれない。

でもそうじゃない。自分が何をしたいか。

ここで挑戦したい。

それだけの気持ちでカナダに来た。

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2013年3月下旬、カナダ・ウィスラーへ。

初めてのスノーモービルは感動の連続だった。ビデオで見ていた世界。

真っ白な世界にゴツゴツした岩の山。すごい地形ばっかり。

HEART FILMSのみんなは温かくて、伝えようと、教えようとしてくれる。

たった2週間のトリップだったけど、来年はここでやろう。そう決めた。

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そして、2013年11月再びカナダ・ウィスラーへ

冬へ向けて滑り込みや準備をする日々。スノーボード中心の生活へシフトしていく。

毎日山へ上がり、こっちの山を感じる。スキー場を滑っても、日本にはない地形がいっぱいある。斜面も急で長くて、そして遊び心がたくさん。

コース内でもちょっと間違ったら全然死んだりするような場所はいっぱいあって、日本のスキー場との違いを感じる。

環境や文化の違いで、スノーボードのスタイルも全然違う。カナダは早くてダイナミック。日本はゆるくてスタイリッシュ? なんて言ったらいいかわかんないけど、そんな感じ。

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スノーモービルもカナダの文化には浸透していて、モービルをする為の場所もあるし、モービルを積んでいる車も良く見かける。

自分のモービルをゲットして、いざ撮影!、、というわけにはいかない。

まずはモービルの運転が大変で、みんなに教えてもらう日々。

ほんとみんなの背中が大きく見える。

モービルの運転は楽しいけど、その分辛い。スタックしたり転がしたりイチイチ助けてもらわなきゃで、助けてもらった分、撮影の時間が減る。

本当に心が痛い。これから何をすればこの恩が返せるんだろうか?ってくらい助けられてるし、これからも助けられるんだと思う。早く上手くなるのが一番の恩返し。

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最近一緒にやっているのはHEART FILMSのフィルマーのKEIJI TAJIMAとスキーヤーのYU SASAKI。

KEIJI君は10年くらいこっちにいて、なんでも教えてくれる。YU君も同じくらいいて、モービルも4年くらい。

YU君とのセッションは新鮮で、今までスキーヤーと滑る事なんてほとんどなかった。

山に対しての姿勢や見つけるポイント、ライン取り、全く違う。早くて直線的なラインで勢い良く滑ってくるのはすごくかっこいいし、スノーボードで同じ事が出来るのかわからないくらい。

当分はこの2人と撮影。

初めてのメンツでまだあんまりペースがあってないけど、これからリズム合わせて新しい何が生まれるのか楽しみ。新しい人と何かを作っていくのはすごく楽しい。

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カナダではスノーモービルや5時間くらいハイクして山小屋で泊まったり、スキー場から1時間も歩けばすごいところへ行けたり、、

こっちではそんな事をやっている人は多い。スノーモービルや山が当たり前の環境で文化として定着していて、この環境がこの文化を作り出している。

日本にこんな環境があったらもっと違う日本になってると思う。

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こっちへ来て気がつけば1ヶ月。そして2014年。

まだまだ山に慣れないといけない。わからない事も多い。

もっとプッシュしないと。経験した分しか成長しない。

カナダの山は日本では味わえない物を教えてくれている。

ここ数年。色んな場所へ行った。

冬も各地を点々とし、大会に出たり、イベントへ出たり。

でも今シーズンはウィスラーをベースに撮影中心の生活。自分との戦い。

こっちで滑って色んな物を見て、文化を学んで、それを伝えたい。

自分と向き合い、新しい自分を発見する。

それがカナダ・ウィスラーへ来た理由。


彼独自の目線から綴られるコンテンツが特設サイトにて定期的に公開されています

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