AREA241の世界観 – 241 X SBN Vol.6 –

朝食で何の躊躇も無く納豆をかき込み、どこで覚えたのだろうか味付け海苔を器用に巻いてご飯をほおばるマイク。スノーボーダーとして、そしてフォトグラファーとしての集大成である写真集の話しやDIYで作ったトレーラーの話し、そして241アウターウェアの話題で盛り上がる。撮影二日目の今日は、昨日スノーモービルのサポートをして頂いたお礼も含め、ローカルのDIYマスターである尾崎さんに会いに行く事になっている。彼は要するにここ新井の“ドローカル”であり、遊び道具をはじめ酒のつまみにバッチリな薫製や薪ストーブ、さらには男の憧れであるガレージまでも自作してしまう。
ガレージに到着すると尾崎さんは数日間煮込んでいたイノシシの頭と缶コーヒーを振る舞ってくれた。「いやー、しかしあの乗り方には恐れいったな。」とまたマイクのスノーモービルテクニックの話しになる。ガレージを見渡すと工具や資材、奥にはスノーモービルなどの遊び道具が満載で一見ごちゃごちゃしている様にも見えるが、なんだか落ち着く空間だ。こういう泥とオイル、そして薪ストーブから出る煙の匂いがする空間がマイクと彼のプロデュースする241に良く似合う。こういう空間では何故か「何かしたい」というウズウズした気持ちが生まれて来るのだろうか、話しはこの撮影トリップが終了した後に横浜で開かれる展示会“インタースタイル”の話しになった。2015年度のインタースタイルでは241が始めてブースを出す事になっている。昨日のライディングセッション、そして今日のガレージでの会話でテンションが上がったクルーから出たアイデアはAREA241仕様のスノーモービルをブースに展示する事だった。

トリップ3日目。朝から近くのホームセンターで材料を仕入れる。手に入れたのは白と黒のスプレー缶、画用紙、そしてマスキングテープのみ。キャンバスとなるのはスタジオジャパホ代表の塚田さんのスノーモービル。今日でアークティックキャットグリーンのボディーに別れを告げ、AREA241仕様のカラーリングに生まれ変わる。マイクは何も躊躇する事無くマスキングを始め「本当にいいんだね?」なんて不安を煽るような冗談を言いながらペイントし始めた。頭の中ではアイデアがすでに浮かんでいたのだろう、ステンシルを施す角度や位置もスムーズだ。完成したスノーモービルはまるでズットAREA241で使われていたかのように自然なスタイルとオリジナル感が溢れる仕上がりとなった。

Edit by Kato Kenji