THE SIMPLE LIFE -241 x SBN Vol.4-

current-cat-2 - コピー

AREA241の基地とも言える存在がマイク自らの手で建てられた五角形の小さな家だ。この40エーカーの広大な土地に5年の歳月をかけ建てられた家の原材料、それはこの土地に多く転がる花崗岩や木、そしてマイクのアイデア。2年半かけて集められた石は175トンにおよび、コンクリートで繋ぎ合わせられ壁や基礎となり、厳しいストームから家をガッチリ守っている。電気は全て太陽光発電。水はAREA241に流れる2つの小河から引いている。家の中身は至ってシンプルそのもので、キッチンと小さなくつろぎスペース、ロフトにはマイクと相棒のサミットが十分寝られるベッドがある。マイクがジャンクヤードから見つけてきた扉が目を引く暖炉はこの家を暖め、料理用のお湯を沸かしてくれる。この暖炉に火を入れるのも大切な朝のルーティーンだ。この家の特徴的な所はもう一つある、それがこの家の形。ペンタゴン(=五角形)は星の頂点を全て結んだ形であり、人間の体にフィットする形であると言われている。南向きの大きな五角形の窓には星のシェイプをしたオーナメントが飾られ、窓からさす光が星形の影をリビングのメインフロアに写される。しかもこの影はマイクの誕生日である10月29日、3時2分になるとフロアの五角形とその星形の影がピッタリ重なるようにデザインされている。

この40エーカーの土地にはマイクのDIY精神が作り出したもう一つのアイテムがある。それが自作のリフトだ。180メートルの古いトゥロープは1年ちょっとと仲間達の助けを借りて”最高の裏庭にあるオモチャ”に生まれ変わった。

幼い頃に精神病を煩い、学校に行く代わりにホームスクールで”モノ作り”の第一歩を踏み出したマイク。「人と違ってもいいんだよ」と両親から教えられ、想像力にドライブされるがままに木や粘土を使い表現した。ノコギリやトンカチはそのツール。スノーボードも自分を表現するツールの一つだったに違いない。DIYというワードをスノーボーディングに当てはめられるかは怪しいが、スタイルを創り出すと言う事で見ればあながち間違ってはいないだろう。

2015年2月、マイクバシッチは日本を訪れた。記録的なドカ雪が各地で降りしきる中、マイクが降り立ったのは北海道でも白馬でもない、旧アライリゾート(正式名ARAI MOUNTAIN & SPA)だった。ライディングの相棒はワールドヘリチャレンジ等で活躍している美谷島慎。2006年に営業を停止したこのエリアにはマイクが感じ取る可能性が山ほど詰まっているようだ。

Edit by Kato Kenji