GNUのトップライダー、フォレスト・ベイリーが開発する 2本の非対称ボードを徹底分析

アメリカのスノーボードシーンを象徴するブランドとし、1970年代後半のスタートから約40年にわたり、世界中のスノーボーダーに愛され続けている『GNU』。そのボードは最先端のテクノロジーを備え、環境にも配慮したワシントン州オリンピック半島にあるマービンファクトリーで生産される。フォレスト・ベイリー、ニコラス・ミューラー、ジェイミー・アンダーソンなどスタイリッシュなライダーたちと共に常にシーンをリードし続けてきた革新的ブランドだ。BANANAテクノロジーやマグネトラクション、非対称デザイン…GNUが導入する最新テクノロジーは常に時代に大きな衝撃を与え、多くのスノーボーダーの上達をサポートしてきた。今回はチームを代表するライダーであり、ジブマスターとして知られるフォレスト・ベイリーが異なるコンセプトで開発する2本のプロモデルを徹底分析する。
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HEAD SPACE
非対称のサイドカーブと内部構造が誰にでも手軽に扱える
優れたコントロール性を引き出すジブボード

HEAD SPACEはチームを代表するライダーであり、ジブマスターとして知られるフォレスト・ベイリーのプロモデル。最大の特長はツインシェイプでありながらも、非対称デザインを採用しているところ。トーサイドとヒールサイドで異なるサイドカーブを持ち、マグネトラクションエッジの配置も非対称になっている。芯材の構成もトーサイド側とヒールサイド側で異なり、違う木材を組み合わせることで横方向のフレックスを調整、ヒールサイド側の芯材を少しソフトにすることでバックサイドへのターンのコントロール性を向上させているのだ。HEAD SPACEは「C3キャンバー」を採用。ボード全体にキャンバーが大きく入り、センター部分はわずかなマイルドロッカーを組み合わせ、しっかりとエッジを使ったコントロールを行いやすくしながら、よりアグレッシブな動きまでに対応。ソールには高速シンタードベースを採用し、抜群の滑走性能をサポートする。
これらの様々なテクノロジーの導入により、粘りのある反発とキレの良さが生まれ、コントロール性、美しいカービングと高いオーリーを可能とし、またパウダーでは抜群の浮揚性能を発揮してくれる。非対称ボードとして非常に完成度が高く、バックサイド、フロントサイド共にスムーズにカービングターンへと、とても楽に入っていけて、ターン中の安定感もいい。「地形遊びをアグレッシブに楽しみ、パークを攻めて」とオールラウンド性に富んだフリースタイルボード。デッキ、ソールともにフォレスト・ベイリーのアートワークがデザインされ、魅力的なボードに仕上がっている。
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SPACE CASE
大胆な非対称デザインでさらにカービングのキレがアップ
山全体をクリエイティブに攻めまくるカービングボード

SPACE CASEも非対称デザインを採用。セットバックはゼロのツインシェイプ(トップとテイル部が同じ形状)ではあるが、HEAD SPACEが芯材、サイドカーブまでの非対称であったのに対し、こちらはエッジコンタクトの位置までをトーサイド、ヒールサイドで変えている。ヒールサイド側は芯材もソフト、サイドカーブも深めでバックサイドターンによりスムーズに入れるような構造になっている。芯材のヒールサイド側には3種類のウッド素材を複合させ、より繊細なバランス調整がおこなわれている。また最高級コアを使っているのでスウィングウェイトがとても軽く、超軽量でポップ感も抜群に優れている。このSPACE CASEはツインキャンバー形状の「C2X」を採用。センターがロッカー形状でその前後をキャンバー形状とし、ノーズ、テイルはややフロートしている状態。この形状がストリート、パーク、パウダー、そしてカービングとクリエイティブな滑りを可能にしている。
HEAD SPACEが誰にでも乗りこなせるイージーな部分を特長とするのに対し、SPACE CASEはさらなるターン性能を追求したスペシャルカービングボード。加えてアグレッシブなトリックを可能にするオールラウンドフリースタイルボードの要素をブレンドした仕上がりとなっている。一般的にライダーのシグネチャーモデルというと「難しい」というイメージを抱く人も多いようだが、HEAD SPACE同様、このSPACE CASEもとても扱いやすく、乗ってみるとすぐハマる魅力を備えている。是非、両モデルとも試してもらいたい。
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