FAMILY SNOWBOARDING : 一番の滑り仲間だから、ファーストランは大切にしたい

「大好きなスノーボード。そんな楽しみを仲間と共有したい。モチロン、自分の家族ともね」

70年代にアメリカで産声を上げ、日本では90年代に初めてスポットライトを浴びた スノーボード。当時10代、20代の若者達は20年以上経った今家庭を持ち、子供を持ち、山へ向かうスタイルも少しずつ変わってきたようだ。(もちろん、 何も変わらず今も同じスタイルで楽しんでいる人もいる)自分が大好きなスノーボードだから、その楽しさを自分たちの息子や娘と共有したいのはモチロン。だ けど一体どこから始めていいのか?とりあえずギアを買ってみる?レンタルを借りて自分で教えてみる?それともレッスンを受けさせてみる?本当に好きになっ てくれるかな?飽きたりしないかな?

今回、そんな不安や疑問を解消するお手伝いをすべく、スノーボードが大好きなお父さんと将来のNo.1ライディングバディー(滑り仲間)候補の息子さんのとある2日間を追いかけてみた。

 

ファミリースノーボード

“「子供の中ではスノーボードだけが特別な存在ではない」”

BURTONでマーケティング・PRを担当する石原公司さんは、根っからの横乗り好き。そんなパパを持つ5歳の雄俐(ユウリ)クン。2人は今シーズン一緒に雪山へ行く約束をした。

スノーボードブランドで働くお父さんのいる家庭だから、スノーボードが生活のそこら中にあるのかと思いきや「普通にサッカーもするし、空手も習って いる。そこで冬はたまたまスノーボードがあった」という石原さん。無理矢理スノーボードさせようとする訳ではなく、雄俐クンには自然に興味が湧いてきたよ うだ。都心ではなかなか戯れる機会が少ない雪、そんな真っ白な雪がドッサリ降る雪山に行こうとパパから誘われた雄俐クンは一気にテンションが上がってずっ と楽しみにしたようだ。そんなワクワクのスタートはまずギア選びから。

 

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“本人の着心地に耳を傾けてあげる事が大切。そこで気持ちも盛り上げつつ、好きな色やスタイルを選んで行く。”

今回のギア選びのお店は、頭の上からつま先までキッズギアを豊富に取り揃えているBURTON FLAGSHIP STORE TOKYO。 広い店内には色とりどりのアウターウェアやヘルメット、グローブ、ゴーグルなどのアクセサリーが並ぶ。「ちょっとでも着心地が悪いと嫌がっちゃう」とコメ ントする石原さん。確かにキッズは、グローブをつけて少しでも指が曲がらないとか、首回りが気持ち悪いだけで試着さえもしてくれない事もある。大人よりも その辺りはシビアかも知れない。そこでBURTONのアウターウェアには首回りのマイクロフリース、DRYRIDE Durashell™2レイヤー素材やThermacore™のインサレーション、アウターをドライに保つDWRコーティング等、大人のギア顔負けの機能 が盛り込まれている。さらにスクスク成長するキッズ達にあわせてアウターウェアの袖や裾が調整出来るRoom-to-Grow™システムもママやパパのお 財布に嬉しい機能の一つだ。また雪との戯れ方も想像以上で、あり得ない様な転び方もするキッズ達。ビブパンツやワンピースのツナギであれば雪も進入する事 無く、長時間楽しい雪遊びが出来る。そんなワンパクキッズ達はモチロン汗も大量にかくから、汗が冷えて風邪を引くなんて心配もある。だからアウターウェア 選びも大切だがベースレイヤーやソックスの選択も重要だ。“スノーボード=寒い、ツライ”なんてネガティブなイメージを持ってもらわないように、「あとも う一本滑ろうよ!」なんてセリフを言ってくれる様な、快適に雪と遊べるギアを選んであげよう。

 

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“スノーボードと出会うキッカケを造る方法はイロイロあると思う。目で見せる事、スケートボードから始めて見る事、雪が降ったら公園で雪遊びをする事。そんな事が理解されればいいじゃないかな。”

ソチオリンピックの直後“子供にさせたいスポーツNo.1”に輝いたのがスノーボード。でもコレはあくまでも“親がさせたいスポーツ”であって、 キッズがしたいスポーツではない。(でも筆者はキッズがしたいスポーツNo.1だと信じているが。)それでもキッズ達がスノーボードと出会うキッカケを 作ってあげたい。その機会を増やすためBURTONでは以前から“バートンキッズリグレットパーク”という独自のプログラムをアメリカ、日本、そしてヨー ロッパでも展開している。リグレットリールというボードを引っ張るラインを使い、フラットな場所でもボードに乗る横乗り感覚をキッズ達が体験出来るパーク だ。
「ギアもバッチリ揃った事だし、さあ雪山へ!」と行きたい所だがその前に、先ずはスノーボードの基礎を体験出来るバートンキッズリグレットパークへ遊びに 出かけよう。3歳から6歳までのキッズ達を対象にスノーボードの基礎をマスター出来るこのプログラムは毎年2000人以上のキッズ達が訪れ、インストラク ターが引っ張るボードに乗りながらバランス感覚を養い、雪山への第一歩を手助けしてくれる。
最近では六本木ヒルズで開かれた”BURTON RAIL DAYS”でもパーク施設が設けられた。都会に雪を持ち込んで出来る限り多くのキッズがスノーボードとふれあう機会を作る。次なるジェネレーションへとターンを刻むキッズ達が生まれる第一歩かもしれない。

 

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“レッスン後、予想以上にテンション上がっていたのにビックリ。休憩もスキップして「もっと滑りに行こうよ!」って言ってくれた!”

ギアも揃いバートンキッズリグレットパークでスノーボードの基礎を体験し、家での予行練習もバッチリな2人が今回向かったのは関東からもアクセスが簡単な群馬県「ノルン水上スキー場」。プロスノーボーダーが校長を努めるノルン水上のスノーボードスクールに は大人向けのレッスンが豊富で、プライベートレッスンやバッジテストを目指す人へのレッスンも開講している。今回雄俐クンが受講するのは未就学児を対象に したキッズレッスン。リフトを使わず安全にフェンスで仕切られたエリアで行われるレッスンは3つのレベルに別れ、雪遊びをしながらスノーボードに少しずつ 慣れて行くという楽しい内容。レンタルギアは全てBURTONが楽しくスノーボードを上達する為に開発したLTR(Learn To Ride)が利用可能なのでボードやブーツを持っていないファミリーでも安心だ。

さて、ブーツもヘルメットもバッチリ決まった雄俐クン。パパの心配そうな眼差しをよそに他のキッズ達とレッスンを100パーセント楽しんでいたよう だ。同年代のキッズ達が同じレッスンを受けることもまた、いい意味での競争心が生まれるキッカケになるのかも知れない。スノーボーダーとしての親目線でも 全く思いつかない様なターンの練習方法や、遊びを混ぜ込んだレッスンはプロのインストラクターならでは。スノーボード経験の長い石原さんでも「すごく勉強 になりますね。インストラクターという第三者が居るだけで全く違う雰囲気になります」と新しい発見があったようだ。レッスンが終わった後でも休憩もしない で「もっと滑りに行こうよ!」なんてウレシイ一言は雄俐クンがレッスンを楽しんだ証拠ですね。

 

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“宿、交通手段、ゲレンデ選びは大切。気持ちのゆとりを持って子供達と向き合い、それでスノーボードがカッコいいって思ってくれたら最高。”

レッスンが終わったからと言って2人のTHE DAYは終わらない。レッスンでテンション最高潮の雄俐クンはパパを誘ってゲレンデへ。ここで重要になって来るのはゲレンデの知識。「初めてのスキー場 で、初心者用の斜面がワカラナイ!」なんて事にならないように、自分たちが良く知っているスキー場を選んだり、もしくは事前にしっかりとリサーチをしてお きたい。イキナリ急斜面に連れていって「パパのレッスンは厳しすぎる!」なんて思われたくないですよね。またゲレンデ選びだけじゃなく、「スノーボードが 楽しい」って印象を持たせる要因は他にもあるようだ。「宿選び、ゲレンデ選び、また交通手段をどう選ぶかは他のどんなお父さんも悩む所。それはプロライ ダーでもメーカーで働いている人も、そうでない人でも同じだと思う。子供は風邪も引きやすいから体調管理も大切。全てに“気持ちのゆとり”をもってスター トさせて、スノーボードは楽しいって思わせたい」と石原さんは語る。出来ないのは当たり前、ちょっと寒いからダダをこねるのも当たり前。だから気持ちのゆ とりをもって楽しい演出をしながら子供と接して行く。それに5歳ぐらいから“カッコいい”って言葉がわかるようになってくる。親が大好きなスノーボードは カッコいいから、子供にもそう思って欲しいと言うのは当然の親心かもしれない。

 

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“日本のスノーボーダーが初めて2世代目を迎えている。スノーボード人口は減少していると言われているけど、新しい世代が増えているんですよ。”

スノーボードがスポットライトを浴び始めた90年代。そのとき10代20代だった若者は今親になり、彼らの子供達も一緒に遊べる年頃になってきたか もしれない。気がつけばここ5年ぐらいは日本のスノーボーディングが未だ経験した事無い波が来ている。新しい世代への波だ。「スノーボードが日本で爆発的 に流行した時代に比べて、スノーボード人口は減少しているという統計があります。でも日本のスノーボードは初めて2世代目を迎えている事も確か。 BURTONがキッズ製品をプッシュしているように、新しい世代が増えているんですよ」と石原さんは考える。LTRやバートンキッズリグレットパークなど を始め、BURTONのようなリーディングブランドが10年後、15年後、またその先にある日本のスノーボーディングを盛り上げるキッカケを作っている。

「って言っても、実際自分が子供を雪山に連れて行く立場になって、ぶっちゃけどれだけ大変か実感してるんですけどね!(笑)」

実際、口で言うのは簡単でも実際やってみると大変なようだ。

だが、その環境を作る事も大切である。ソチオリンピックが一般世間に振りまいたスノーボーディングのインパクトは大きく、スノーボーダーに対する社 会的な理解度が変わってきている。そしてその時に必要となるのがスノーボードを始めやすい環境だ。それは親のサポート、キッズレッスンの充実、ギアの種 類、雪山へのアクセスの良さ、キッズがスムーズに思いっきりスノーボードを楽しめる環境すべてが含まれる。そして何より大切なのがスノーボードを続けても らう事。せっかく始めたカッコいいスポーツなんだから、ずっと続けて欲しい。「若い頃から始めたからといって目指す所はエキスパートじゃない。大切なのは 続ける事。一緒にライフスタイルとして成長して行って欲しい。自分たちで雪山に行くようになっても、年に何回かは親と一緒に家族でスノーボードに行く。そ れがやがてサイクルになる。その流れが継続していくためには、僕たち親も楽しみながら一緒にライディングして、スノーボードの楽しさを共有していくこと じゃないかな」。それがメーカーの立場として、そして1人の親として石原さんが考えるこれからの日本のスノーボーディングでもある。

 

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“今回新しい発見がイッパイあった。困った事も含めてイロイロなハプニングも楽しめるような目線で子供のスノーボードを考えてもらいたい。”

キッズ達のスノーボードを考える傍ら、当然かもしれないが自分たちもマダマダ滑りたい。「ピーカンパウダーなのに、息子とファミリーゲレンデなん て」という高まる気持ちもグッと我慢する、思うように行かないかも知れないが気持ちのゆとりを持つ事が大事。「今はバランスを取る事で大変だけど、将来息 子がオモイッキリ滑れるようになって家族全員でパウダーランなんて最高でしょ」と石原さんは楽しそうに話す。お父さんの後を追ってキッズ達がドロップイ ン、そしてちょっとしたジャンプで2連続トゥウィークなんてシーンも夢じゃないかもしれない。そんな最高の滑り仲間が最高の第一歩を踏み出せるように、今 シーズンは家族で雪山へ出かけてみてはどうだろうか。

 

 

モデル : 石原雄俐クン 着用ギア

ファーストレイヤー / ソックス /  アウタージャケット / アウターパンツ / グローブ / ヘルメット / ゴーグル / バラクラバ

 

ロケーション : 群馬県 ノルン水上スキー場

協力 : ノルン水上 スノーボードスクール / BURTON FLAGSHIP STORE TOKYO

フォト : ALI

 

Edit by

ケンジ加藤クレジット

 

 

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