Enjoy The Ride〜最新型Duprazの魅力に迫る

0_dupraz_020「純粋に滑りを楽しむ」スノーボードをする時はいつだって楽しい中、あえてこの言葉を会社理念に持ってくる辺りフランス生まれのDuprazは太陽がサンサンと降り注ぐリゾートで大人のクルージングを楽しむにはもってこいのギアなのだろう。そんなフランスのDuprazの最新モデルが日本に最上陸、その魅力に迫る

all snap by Wataru Kanno
all snap by Wataru Kanno

「毎日をハッピーにする」ためのデザイン

DuprazのDは「毎日をハッピーにする」DayのD。設計理念である「When water and snow elements fuse into a new generation of shapes」=「液体と雪の元素(どちらもH2Oなのだが..)が融合するとき次の世代のシェイプが完成する…」を体験すべく、太陽が降り注ぐ絶好の春日和の八方尾根を訪れた。ここ数年沈黙を守ってきたDuprazが世界で一番雪が降るここ日本で久しぶりに姿を現した。試乗会という事ですべての板がラインナップされる中、やはりその独特なシェイプが気になる。デザインコンセプトのキーワードである液体と雪の融合を感じらるのか?
0_IMG_9443

「Snow Surf」の世界が広がる

「Snow Surf」昨今、各所で気になるワードとしてレジェンド系スノーボーダーだけではなく冬も凍てつく海に通っていたリアルサーファーが気になりだしている言葉。そもそもフラン語でスノーボードは「Snow Surf」であり、フランス人からすれば山をサーフするかのように滑るのは普通な事なのかもしれない。そんなバックグンラドから先のデザインコンセプトが生きてるのだろう。代表の三好氏からこのDpurazの特徴を聞き出すと1989年から一貫したポリシーで山をサーフする事に拘り、いま流行りの「Powderボード」系のシェイプはこのDuprazからスタートしていても過言ではないと力説する。確かに伝統的なキャンバー構造とティトンカラーを纏ったその姿は一種の芸術品を彷彿される。さすが芸術の国フランス!

0_IMG_9441日本との時差は9時間。フランスティーニューからスカイプで声が届く。どうやらCEOであるDupraz氏本人だ。フレンチアクセントの英語からはこの板に対する深い愛情に満ちた言葉が並び、かつスノーボードが心底好きなのだろうという気持ちが伝わって来る。「5月に来日するときに是非話をさせてくれ!」ティーニューは真夜中のはずなのにこのテンションの高さ。創設者であり自らの名前をブランド名にしている辺り確固たる設計並び品質へのこだわりと自身を感じる。さあフランス生まれのスノーボードを体験してみよう。

0_IMG_94800_IMG_9488最新型Duprazの乗り心地を体験

シェイプもグッド、カラーもグッド。では肝心の乗り味は?ここ最近フラットロッカーの板を愛用していたからか伝統的なキャンバーボードは最初、板のレールをセットすると一糸乱れず突き進む感じがして若干慣れてないからか面食らってしまう。しかしターン後半、テールの程よい硬さからくる粘りとターンインの最にすっとストレスなく次のターンを入る辺り、さすがという感覚。ただ気をつけたほうがいいのはターンインの最に前足加重を少しだけ意識しておかないといけない。ターン後半で残っていた後ろ加重のままターンインしてしまうと、一瞬じゃじゃ馬の様相が垣間見雨れるときがある、サーフのラウンドハウスカットバックからの切り返しと感覚がとても似ている。確かにSurf Surfだ。

0_IMG_9553今回試乗させて頂いたものはALL Mountain用のショートボードであるその名も「5’2”」センチ表示に直すと154cmといつも使っている板の長さを考量したものをチョイス。前述の三好さんからはもっと長い板を使った方が良いのでは?というアドバイスを頂きながら、160cm代の板はさすがに長いでしょ!という感覚でやんわりお断りをし150cm台の板に落ち着く。乗って走り出すときに気がつくこと。キャンバーボードによる確かで安定したグリップ力。速度が出てくるといよいよDuprazの威力が発揮する。板の特性を見るため深いボトムターンでつなぎ板のしなりと反発、レールを雪面により食い込ませて板からの情報を足裏で感じ取ると異次元の横Gと縦Gが身体を支配する。き…きもちよ過ぎる…。

0_IMG_9579HAPPO BANKSでそのポテンシャルが爆発

試乗会会場が白馬八方尾根だったこともあり、折角ならHAPPO BANKSでその性能を試すことに。壁上部でのリッピングはスライド量の調整に気を使わ無いと綺麗なスプレーが上がらない(リップをスライドして申し訳ない…)そこはキャンバー板の宿命なのだろう。ならばバンクの壁を大胆に使った大きなトップターンtoボトムターンを繰り返す。実際のレングス(154cm)以上に感じるエッジホールドの長さを体感しDuprazが持つ特性をより感じたいからこそ、「波長の長いクルージング」を繰り返す。やはり…気持ちがよ過ぎる…。

0_IMG_9711色々な板の形状がさる昨今のスノーボードデザイン。パウダー用からフリースタイル用まで多種多様。だからこそ、一緒い行く仲間や山の地形に合わせて板を選ぶのも面白い。Duprazから感じるのはまさに「気における仲間達との休日ゲレンデクルージング」なのかもしれない。都会の喧騒から抜け出した土曜日の夜中。山に到着した後すぐに朝一グルーミングバーンを横Gとともに駆け抜け、昼前は自然の地形に当て込んでサーフィーな動きをして楽しむ。そしてお昼は軽くビールで乾杯。そんな素敵な休日にフランス製のDupraz。素晴らしいチョイスになるに違いない。