妙高レポート

妙高といえば豪雪地帯でもあり、日本海からも近く、多くの地元のライダーが横乗りを愛すエリアともいえる。そこに根付くライディングスタイルは様々であるが、今回は地元に愛されるショップ、NEVERLANDのオーナーである広瀬一哉に今の妙高エリアを聞くことができた

長いことスノーボードをしている方であれば妙高エリアの雪深さは周知の事実かと思います。海から徐々に険しさを増して続く山岳地帯には水分を含んだ決して上質とは言えないですが、雪が大量に降ります。一晩で1mも降るなんて事もザラです。そんな妙高エリアの降雪も今シーズンは控えめです。

まず、圧倒的に降雪量の少なさが目立ちます。毎年もうやめてくれと言うほど降るのですが、今年はそんな感覚に襲われていません。あくまで感覚でしかないのですが。。。ですが、山に上がるとあからさまに少ないことを感じます。例年であれば、この時期には隠れているブッシュ、沢、などがうっすらと雪面から顔を出しているのがその事を裏付けてくれます。

「降らない」「少ない」と言ってもそれはこのエリア基準の話でビジターにはパウダー天国なのではないでしょうか?大都市部からのアクセスがいまいちよくないこのエリアですが、ここ数年あきらかにパウダーを求めてここに訪れる方が増えているような気がします。腰、下手したら胸まで埋まるパウダーを体験できるような場所もこのエリアならではではないでしょうか?また山岳地帯から海まで1時間ということもありタイミングが合えば、午前中はパウダーをいただいて、午後は海でサーフィンなんていうことも可能です。

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We can not say anything about this location, but if you wanna know, come to his snowboard shop.

実際今シーズンは1回だけですけど、そんな贅沢なことをやらせていただきました。これで室内スケートパークでもあればまさにヨコノリ天国。Neverland。それが私のお店の名前の由来です。話がそれましたが、やはりそれだけ降雪があるということはそれなりの苦労も伴います。滑る場所だけ降ってくれれば、問題ないのですが、そんなにうまくいくほど世の中甘くないです。雪がふれば雪かきに追われ毎日の生活自体で筋トレができるほどです。このエリアに住んでいて雪遊びをしない人にとって冬は苦痛以外の何物でもないのかもしれません。

またその降雪量の多さからリゾートでのパーク管理においての苦労も計り知れないでしょう。妙高エリアでパークを全面に押し出しているのが池の平スキー場です。ここ数年で全国からパーク滑走を目的としたスノーボーダーを呼び込んでいるこのスキー場ですが、この降雪量の中数え切れないほどのジブアイテム、クオリティの高いキッカーを維持するのは他のエリアでのそれとは全く別物ではないでしょうか?

設置したアイテムを降雪のため掘り起こし、また設置、そして降雪、掘り起こし、設置。。。こういったことをシーズン中にどのくらい繰り返すのでしょうか?彼らの仕事を想像するとそのパークを滑るときには一礼くらいしないとですね。

私が主に滑りに行くのは関温泉、赤倉観光なのですが、この両リゾートはこのエリアの降雪量を生かし、まさにフリーライディング天国です。雪の降った翌日の顔触れはいつものローカル、吸覚の鋭いビジタースノーボーダーで賑わいます。

また最近の傾向としては外国からの観光客の増加です。その多さは平日などはローカルより目立つほどです。以前のスーパーメロウなこのエリアよりは少しは賑わっていますが、それでも全体的に他のエリアに比べメローな雰囲気なのではないでしょうか。

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Seki-Onsen is one of great location for powder and mountain riding.

その雰囲気と同調するようにここを活動の拠点とするライダーもどことなくメローな雰囲気なライダーが多いような気がします。日本のスノーボードシーンを築きあげてきたレジェンドライダー、そこから流れる主流からおのおの派生していくローカルライダー、この地に魅了されそこに拠点構えるライダー。

最近は雑誌などでもフリーライディングの魅力が見直され、そんなライダーたちも紙面をにぎわすようになってきましたが、彼らのスタンスは昔からさほど変わらず、ただただ自分たちの求めるスノーボードをやり続け自らを高め続けているように見えます。そうやって全国に向けてこのエリアで滑っているライダーが注目されることはこのエリアで店を構える私にとってはもちろんうれしいことではありますが。

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Somewhere @Seki-Onsen

日本にスノーボードという遊びが伝わり約30年、世代で言うと2世代といったところでしょうか?不良の遊びだった(あくまでも私個人の当時のイメージ)ものがここまで多くの人に浸透し、いまやオリンピックにまで採用されまさに今その最中。

これからスノーボードがどういう未来を歩むのかは誰にもわからないと思いますが、1人1人のスノーボーダーがそれぞれのスタンスでスノーボードを続けていけばそれがスノーボードの未来を築いていくことになるでしょう。

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Kazuya Hirose. He is quite guy, but he always focuses about riding. of course he got his own ski-doo.

Life with sideways。人生をヨコノリとともに。あなたと私の人生にいつもスノーボードがそばにありますように。

妙高エリアに遊びに来た際はぜひお店に遊びに来てください。最近のコンディション、近い未来のコンディション、おすすめのスポットなど、インターネットでは得ることのできない生の情報をお伝えします。いつか雪の上でも皆さんとご一緒できたら幸いです。

広瀬一哉

妙高も含めたそのエリアには、各エリアを愛しながら今の現状を大事に次ぎに繋げる為に滑り続けているライダーが居るはずだ。素晴しいスポット探索やそのエリアで大事にする為に守らなければならない事、情報取得等、一人で行うのには時間がかかるはずだ。しかし地元をこよなく愛すショップやライダーとの交流は、どのようにスノーボードとつきあっていくかというヒントやアドバイス等、かけがいの無いものとなって皆さんの宝物となるはず。

残念な事に、妙高エリアのショップは多くはないが、もしこのエリアで聞きたい事、情報共有、アドバイス、パーツの破損、購入要望があったら是非NEVERLANDへ。きっと満足できるはずだ。

新潟県上越市にあるプロショップ、NEVERLANDについての詳細はこちらから

NL

Interviewed and edit by

Credit_Kazu

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