埼玉のスーパープロショップGALACがリニューアルオープン!


11月からリニューアルの準備を進めていた埼玉のスーパープロショップGALACが、先日12/4(土)にリニューアルオープンしたということで、新たな姿を拝見しにお店にお邪魔しました。

壁はブルーと薄いピンクに塗られて今までより明るい印象に、店内スペースも広くなったように感じます。

天井付近までアイテムがぎっしり

店の奥にはアクリル板で区切られたチューンナップスペースが登場。飛沫対策もバッチリのこのスペースはワックスをかけるだけではなく、ブーツやウェアのフィッティングをしたり山の情報交換の場にもなっているようでした。

実際に当日は常連さんとライダーの皆川さん、オーナーの平井さんが話に花を咲かせていました

創業から36周年。未曾有のコロナという波を乗り越えて、50周年、60周年を目指して、このリニューアルとともに気持ちを新たに歩みを続けていくという気持ちが伝わってきました。

お店に合わせてホームページもリニューアル。今までよりもわかりやすいレイアウトで、情報量も増えています。そちらも是非チェックしてみてください。

GALAC 公式HP

36年もの間、スノーボードシーンを見続け日本のスノーボードカルチャーを支え続けてきたGALACには、今季のニューモデルとともに歴代のお宝が眠っています。

創業した年に発行されたFineとSURFIN’ LIFE!(発行年は昭和60年!)創業元年はサーフィン、次の年からスノーボードも扱うようになったのだそう。

7(セブン)という板の取扱店にだけ配られた、ジェイク・バートンの人形。当時は、店舗によって扱えるアイテムのセグメントが今よりも細くなされていて、この人形もセブンを扱う店舗だけに配られた限定品でした。つまりその板の特性を理解してしっかり扱えると信頼された販売店という証でもあったのです。

そして、スノーボードの歴史を作ってきた歴代の板たち。


一番左はBURTON最後のアルペンボード。今はBURTONにアルペンのイメージを持っている人はほとんどいないかもしれません。が、昔はアルペンボードも作っていたんですね。この板はBURTONのアルペン最後のモデルで、アルペンを最後まで扱っていた本当に限られた店舗にしか配られなかった激レアボード。

左から2番目はBURTONのCRUISE。カービングのしやすさに衝撃を受けたという板です。バインディングのビス用ホールは5ホール!この当時は自分のセッティングに合わせてバンバン穴を開けてスタンスを取るのが普通だったそうですが、BURTONの5ホールが出てからは穴を開けなくてもスタンスを取れるようになったのだとか。

左から3番目はSIMSのRACING。スノーボード専用のソフトブーツが出始めてきたのはこの頃から。それまではハードブーツが使われていましたが、現在の形に近いバインディングに変わってからはSORELのようないわゆるスノーブーツ、そのうちスノーボード用のソフトブーツが開発されてソフトブーツの時代がやってきます。ソフトブーツやソフトブーツ用のバインディングの登場でスノーボードは格段に滑りやすくなり、スタイルが多様化していく大きなきっかけにもなりました。

そしてハードブーツの時代が左から4番目のボード。AVALANCHE、FLEX。スキーのビンディングのようなバインディングはハードブーツを使っていました。元はスキーのハードブーツで、その後スノーボード用のハードブーツ「コフラック」が登場。かのダミアン・サンダースもコフラック&AVALANCHEのセットアップでハーフパイプでのトリックなどもガンガンかましていたそうです。足首が曲がらないハードブーツに重くサイドカーブもない板でフリースタイルの動き…本当に能力の高さが伺えます。

…というように、板の歴史からスノーボードの歴史の移り変わりを知れたのですが、話を聞きながら実物を触ってみるといろんな思いが浮かんできました。

どの板もサイドカーブがほとんどなくて、ターンひとつするにも大変だったんだろうなぁと。また、持ってみるとかなり重く、リフトに乗ったら1本で足がもげるんじゃないかと思うようなこの重い板を履いて夢中になってスノーボードを楽しんでいたかつてのライダー達の情熱とか。たった40年ほどの間に起こったギアの進化の速さに驚いたり。この先進の遊びがいかに当時の若者達の心を惹きつけていたのか。遊びを進化させていていくことにどれほどワクワクしたのだろうか。

そしてその全てが現在のギアの系譜になっていることを知ると、より現在のスノーボードカルチャーやギアについての理解が深まるんじゃないかと思いました。当時のことを生の声で話せるのは、長年あり続けてきたプロショップならではのこと。「昔を懐かしむなんてジジイとババアのやることだ!」なんて言わずに、ぜひ知らない話を探しに行ってみてください。きっと面白い話が聞けますから。