写真家・遠藤 励氏が、写真展「北限の今に生きる」を9月14日より富士フイルム・ギャラリー Xで開催。

プレスリリース
「北極の集落から見た私たちの世界」

富士フイルム・ギャラリー Xにて、 遠藤 励による写真展「北限の今に生きる」が9月14日より開催。we are snow tribeという視点で共通する雪の民族の暮らしにフォーカスしている。

■ 展示内容「北極の集落から見た私たちの世界」
本展は、写真家 遠藤 励による写真展です。活動開始以来取り組んできた雪をテーマに、100年後の雪について想像し、私たちスノーボーダーを「Snow tribe」という民族的な視点で考えました。今回は気候変動の影響と近代化が急速に進む北極地方に焦点を当て、先住民集落として世界最北に位置する集落からグリーンランドの氷山などキャンプ生活を交え約1ヶ月半の撮影を行いました。展示では主にグリーンランド北部に住む狩猟民族・イヌイットたちの現在の姿、37点を展示いたします。地球という大きな生命の仕組みの一部として生きるということ、伝統文化と消費経済に着目したアート展となります。作品は、バライタ紙にプリントしたモノクロ作品を中心に展示します。

DSCF3611■ 概要
○開催日程:2018年9月14日(金)~9月27日(木)
○開館時間:10時~19時00分
○休館日:会期中無休
○開催会場:富士フイルム・ギャラリーX(住所:東京都港区赤坂9-7-3 富士フイルムスクエア内)
○交通案内:六本木駅8番出口より徒歩約1分、乃木坂駅3番出口より徒歩約5分
○入場料:無料

■ギャラリートークのご案内
展示作品を紹介しながら、撮影の背景を遠藤励が語ります。
○日時:2018年9月15日(土)17時30分~
○会場:富士フイルムスクエア内 ギャラリーX
○定員:30名(先着順、参加無料)

■ 作品背景
北極。海氷に閉ざされた海と極点を囲む陸地には広大な氷床と永久凍土が広がる。その多くが調査研究のなされていない地球上に残された未知の領域でした。しかし近年、各国の機関や研究者らが北極地方に注目しています。その理由は地球の気候変動が最も出やすい場所である事と温暖化に伴う海氷融解により北極航路や海底資源開発の可能性が高まった為。グリーンランド領域内には、中東地域に相当する膨大な油田があると予想され、厚い氷に閉ざされていた未開の資源には既にエネルギー産業各社が開発の権利を獲得しています。現在、北極地方ではその氷床の消失がかつてないスピードで進み、96年以降、氷床の解ける割合は毎年7%ずつ増しているともいいます。それらは世界の気候に大きな負のインパクトを与え、近年頻発している洪水や異常気象にも関係しています。グリーンランド沿岸に位置する先住民族の集落でも海氷の融解で猟場や狩猟期間の減少、南部の魚がこの地方で獲れたりとその影響を受けていました。また、流通が敷かれ次々に商品が投下された集落には消費マーケットが定着し、伝統的な先住民の価値観と暮らしが急速に変化しています。私はこの北極をめぐる状況に何かとても重要なメッセージがあるように思えてならないのです。

■ 作家プロフィール
遠藤励(えんどう つとむ)
1978年長野県大町市生まれ。スノーボードカルチャーに精通し雪山での撮影に特化。自らもプレイヤーとして90年代よりローカルシーンの開拓や世界各地の雪山やコミュニティを訪れ、ボードカルチャーの潮流を20年間に渡り撮影。 また、これまでの自然との対話から森羅万象と人の生き方に着目。アート表現の探求やネイチャー、カルチャーなど躍動するこの星の輝きと命との調和を求めて旅を重ねている。作品集に「inner focus」(小学館)がある。

作家ホームページ 

■お問い合わせ先
ギャラリーX
E-mail: fuji.gallery-x@fujifilm.com
Tel:03-6271-3782