赤川隼多 インタビュー

スノーボーダー 赤川隼多インタビュー

赤川隼多。彼の滑りを直接見るチャンスが数年間あり、柔らかい滑りをするライダーだな、というイメージがあった。荒々しくなく、柔らかくスマートな滑り。
そして器用な滑りというか天性、直感で滑る雰囲気も感じていたが、久しぶりに再会するとテクニックも、そして考え方も成長したライダーとなり、FCの撮影にも加わりさらに次へのステップを踏もうとしているライダーの一人であると実感した。今回は赤川隼多のインタビューをお送りします。

 

1)今シーズンはどのエリア(海外も含め)でどのような活動を行っていましたか?

今シーズンのスタートは11月のアメリカ、コロラドトリップからスタートしました。
今回で5回目のトリップだったんですが、毎年パークのクオリティも高く海外のトップライダーもたくさん集まるので良い刺激をもらっています。自分が滑っていたKEYSTONEは滑走距離も長く、とにかく寒い。そしてアイスバーン。体感温度マイナス30度の日もありました。とくに今年は雪が降りましたね。毎年晴天率が高いのですが今年は良くない日も多くありました。

1月からは長野市をベースに妙高、白馬、北志賀エリアを滑り、その三つのエリアをパウダーやコンディションによって変えていました。
活動としてはFIRST CHILDRENの撮影がほぼ毎日で、その合間に大会にでるような活動でした。
撮影の方はとくにナチュラルジャンプがメインで、でかく飛べる地形を探すことがとても大変でしたし日本だと木がたくさん生えているのでだいたい自分で歩いて山を登っていました。
そしてロケーションが見つかったら仕込みですね。ハイシーズンは雪がサラサラなので前日に作ってかためておいて、天気が良い日に撮影することもありました。
あと自分はジブを好きなのでストリートも今年は力を入れました。

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2)スノーボードをはじめたきっかけを教えて下さい。

はじめたきっかけは二つ上の兄の影響で始めました。兄がスノーボードをしていたので、追いかけるように父に頼んで1月ぐらいに買ってもらって始めました。地元が秋田ということもあり、周りの友達もみんなやってました。
父もスキーのインストラクターだったので毎週のようにゲレンデに連れていってもらいました。一番最初の目標は父と同じスピードで滑ることでしたね。

学校が終わってからはよく一番近くのスキー場に行きました。滑走距離が100メートルぐらいの町営スキー場でリフトなく、ロープでしたけど。当時は身体も小さくて握力もなかったので最後まで上がりきれなかったです。笑

ジャンプもそこで初めてやりました。ゲレンデの端に自分たちで作って遊んでいましたが、次の日いくと圧雪車に壊されていたのが悲しかったです。それでも毎回作ってジャンプしていました。
それがいまのベースになっていると思います。


3)隼多君が目指しているスタイルはありますか?

自分が目指しているというか意識しているライディングスタイルはオールラウンダーに滑ることです。ジャンプだけとかではなく、ジブだけじゃなくてハーフパイプもするし、カービングにパウダースノー全部楽しんだもん勝ちでしょ!!って思います。

その様に自由にオールラウンドに滑ることが自分のスタイルですし、もっともっと自由に表現できるように目指しています。

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4)隼多君が今トライしている技はなんでしょうか?

今トライしてるトリックはトリプルコークです。小布施にあるランディングマット施設を利用して練習しています。世界ではベーシックトリックになっていますが、日本では数人しかメイクしていません。この大技をメイクしてその数人の1人になりたいですね。

トリプルコークのほかには苦手のスイッチトリックを練習しています。ナチュラルキッカーではもともと作られたキッカーと違い、アプローチやランディングが荒れているので日頃から意識してスイッチアプローチ、スイッチランディングを練習しています。

5)FCでの撮影に参加していますが今シーズンの撮影はどうでしたか?

今シーズン一年間順調にたくさんのカットが残せたので満足しています。ナチュラルジャンプで雪のコンディションや天気がかみ合わない日が多く撮影できないことが何度かありましたが、その分だけストリートや春ジャンプを多めに撮影できたと思います。
また今年からはじめて本格的なバックカントリーをヘリコプターで連れていってもらうチャンスがあり、ノートラックの山を滑ることができました。あの時の興奮、雪崩や滑落への恐怖は忘れられない経験になりました。

FCの撮影でもうひとつ思い出があります。池の平スキー場でのヘリを使った特設キッカーセッションです。ヘリでのキッカーでは自分のタイミングではアプローチスタートできず、ヘリからのスタートコールでスタートします。またヘリからの風を考えて飛ぶので迫力のある映像の分だけリスクもあります。自分は去年からの参加で今年で二回目だったのですが、今年のキッカーはとにかく大きかったです。対空時間もかなりあり、やってやる!って気持ちで挑みました。

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6)隼多君はどのような板やBinding,Bootsが好みですか?

自分の好みのギアは基本的に硬めのものが好きです。とくにBOOTSは硬めが好きです。ビックキッカーやハイスピードで攻めることが多いので足へのレスポンスが早い硬めを使用しています。

自分が使用している板はhead snowboards FORCE i.KERS 153です。この板はオーソドックスなキャンバーボードでディレクションツイン構造になっています。高反発でIKERSがよりオーリーでの高さ、カービングでしっかりねばり支えてくれます。
バックカントリーからビックキッカー、ハーフパイプ、カービング、オールラウンドに使えるので一年間このボードを使用しています。

7)最後に一言

今シーズンはみなさんにとって良いシーズンになりましたか?自分は良いシーズンでした!
昨年からFCに加入し、モービルにバックカントリーに、今までにないことを経験して今年で2年目。スノーボードがもっともっと好きになりました。

スノーボードをする環境って大事だなって思います。たくさん色んな所に行って友達を作って新しい刺激をもらってスノーボードできる、今の環境に感謝しています。

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名前:赤川隼多
生年月日:1989/01/24
出身地:秋田県
好きな事:釣り
嫌いな事:紅生姜
スポンサー:Headsnowboardsbillabong, vonzipperガリウムWAX
SKID, HOME,  ヨコハマタイヤ,  ムラサキスポーツ秋田店


Interviewed and Edit by
Credit_Kazu

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