林拓郎の NIPPON OPEN 2007 バックステージレポート 

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国内最大のスノーボードの祭典・NIPPON OPENがアルツにやってきて3年。ビッグサイズのスーパーパイプと丁寧にシェイプされたパーク。さらにはゲレンデ隣接の温泉ホテルと、オンからオフまで完璧にカバー。チェックインしたら、あとは敷地から出る必要なし。そんなイージーな快適さも、今やすっかりおなじみになりました。ってわけで、多くのライダーにとってNIPPON OPEN期間中、アルツが彼らのおうちです。今回はそんなライダーたちがの素顔からスタート直前の緊張した表情。さらにはカッコいいライディングまでフルカバー。普段なら雑誌に載らないようなバックステージの風景までお届けします。いわば、スーパーVIP。特等席から見たNIPPON OPEN。実は見えないところでは、こんなことが起こってました。

 

TEXT&PHOTO:林 拓郎(Takuro “T-K” Hayashi)

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■2月23日/スーパーパイプ・セミファイナルはどしゃぶり
■2月24日 昼の部/ついにパークスタイル、実現!
■2月24日 夜の部/レイルジャムはやりすぎ注意報発令中!
■2月25日/史上最高のテクニカル対決

 

np_title02確かに天気予報は下り坂だったけれど、何もここまで降らなくてもいいんじゃないの? 予予選から勝ち上がってきたライダーと招待を受けたトッププロ。みんな一緒にセミファイナルをやって、日曜日のスーパーパイプ決勝ではドカンとはじけましょう! って段取りだったんだけど、あまりにひどい。先に行われた女子のセミファイナルは曇り空の下で終了。けれど、続く男子のセミファイルが始まったとたんに雨が降り始めて、あっという間に本降りに。どのくらいの本降りかって言うと、ウェアのままだと30分少々でファーストレイヤーまでしっとり。ブーツの中もぐっしょり。こんなこともあろうかと用意していた傘をさしていたから何とかなったものの、メモ代わりに回していたビデオには、傘を叩く雨の音がずーっと入ってました。
取材も大変だったけど、ライダーの方はもっと大変。雨粒がゴーグルレンズについて視界が確保できなかったり、雨のせいでパイプのボトムは場所によって固さがかわったり。

もちろんそれだけが原因じゃないだろうけど、このセミファイナルにはいくつかの番狂わせがありました。たとえばケリー・クラークは2ランとも転けて決勝進出を果たせませんでした。石原崇裕はものすごい高さで飛んでいたけれど、パイプに馴染みきれなかったのか、720の着地をミス。村上史行も得意のパワフルな離陸で高さを出していたし、リスト・マッティラはテクニカルなルーティンを成功させたけれど、わずかに決勝進出ラインに届かない。
雨の中で行われたセミファイナルは平日ということもあって、観客は少なめ。けれどこのセッションは、招待選手と勝ち上がり組が初めてぶつかるラウンド。参加するのは男子48名、女子24名。これだけの強豪が本気で競い合う。場合によってはショーン・ホワイトだって、このラウンドで姿を消してしまうかもしれない。厳しくてリアルな勝ち残り戦。もしかするとこのセミファイナルこそが、ニッポン・オープンのいちばん『濃い』ところなのかもしれないね。

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実は過去2回、パークスタイルはキャンセルになってます。原因は天候不良。2年連続で、あまりに風が強くて飛べません状態。それもあって、誰もが天気にはナーバスになってました。が! 今年は天気予報を見る限り、風の心配はなさそう。しかし!! 前日は大雨。コースの雪はたっぷり水を吸ってます。そこへもってきて、明け方の最低気温マイナス5度。もう、カリンカリンのコリンコリンです。こんなに固いコンディションで、ホントにパークスタイルはできるの?
コースに用意されたのはキッカーがひとつとレギュラーバックサイドのヒップがひとつ。たった二つなんて思ったらバチが当たります。雪不足の中、たくさんのスタッフがずっと前からプランを練って、ゲレンデのいろんな所からかき集めてきて、上手に雪をやりくりして、やっと作り上げたのがこのパーク。ヒップなんて、あまりの大きさにビックリしたほどです。

公開練習では、このコースをチェック。はじめは様子見だったライダーたちも、調子がつかめてくればなんてコトありません。こっちの心配をよそに、キャブ5や9、果ては10まで繰り出してくる始末。
つまりは、心配するコトなんてありませんでした。相手はプロなんだから、まかせておけばOK。固ければ固いなりに、ちゃんとテクニカルなルーティンを組んでくるってことです。
そして! とうとう3年越しの夢が叶いました。アルツのニッポン・オープンで、パークスタイルが実現。ちょっと風も強くてライダーは苦労したけれど、磐梯山をバックにのびのびと飛ぶ姿には、3度目の正直ってことばがピッタリでした。

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np_title05なんとスーパーパイプのファイナルは、男子16名のうち日本人が10名、女子は8名のうち5人が日本人っていう構成。じゃあ、力のある外国人が少なかったのかといえば、決してそんなことはありません。ショーンだっているし、去年のチャンピオンのダニー・デイビスだって参加してます。女子も去年のチャンピオンの山岡聡子は当然のように名前を連ね、一昨年のチャンピオンのトーラ・ブライトまで勝ち残ってるくらいです。つまり、上がいないから勝ち上がれたわけじゃあありません。
実は男子で言えばリスト・マッティラや村上史行、石原崇裕なんかが決勝に残らなかったように、準決勝の戦いは相当に熱いものでした。そこに勝ち残ったライダーの多くが日本人だったってコト。しかも! 男子でいえばファイナルに進んだ日本人の、ほとんどが10代。つまり、日本人の10代がものすごく力を付けてきていて、準決勝でかなりがんばった。それが、男子のファイナル進出者に日本人が多い理由だったわけです。

そんな10代の展開したルーティンといえば、720は普通で900は当たり前。1080だって取り入れるっていう難易度の高い接戦でした。その彼らの力を出し切れる超特大サイズのスーパーパイプがあった。雪不足って言われながら、早い時期から人工降雪機を利用して、計画的に雪を作っていた。さらに、雨や日差しで解ける雪まで計算に入れて、パイプコンディションのピークをファイナルに合わせてきた。そういった細かな計算こそ、日本人選手の力を引き出し、外国人選手と同等に渡り合えることができた!
てなわけで、今回のテクニカルな戦いは、本当に見ていて楽しいものでした。だって、ほぼ世界最高難易度の接戦が、本当に目の前で展開されたわけですから。年に一回でもいいっす。フリースタイルの最前線がどうなってるのか。それを体感して、盛り上がるってのはどうでしょう。大きな声で思い切り、好きなライダーを応援する。そんなスポーツ観戦スタイルでスノーボードを楽しんじゃうのもアリじゃないの?って思った次第でした。

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NISSAN X-TRAIL NIPPON OPEN 2007 競技レポート
├PARK STYLE -Final Round- 2007年2月24日(土)
└Super Pipe -Final Round- 2007年2月25日(日)

SBN MYPAGE アルツパークリポート
├マイペセッション編 inアルツパーク
└スクール編、レンタル編、カレー編

ユキヲトメ ゲレンデリポート in アルツ磐梯
├DEC.22 出発〜アルツに着いたよ!〜夕食フォーレスト〜おおるりの湯の巻き
└DEC.23 フリーラン〜The Rider’s〜冒険王国パオビレッジ〜夕食アルパイン〜クリスマスリース作りの巻き

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